ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

エジプトの余韻・その3 不思議

2008-01-28 08:44:53 | 日記
いえね、なるべくコンゴネタを書くように心がけているんですよ。でもエジプトの余韻からなかなか脱出できないんだなあ。長いようで短かった、短いようで長かった2週間。移動中などに撮った写真を見ると、遺跡だけではないエジプトの不思議が思い出されて・・・・。


カイロを車で、特に首都高みたいな高いところを走っていると目に付くのが、建てかけの家。

屋上部分には鉄骨みたいな建設資材がニョキニョキ出ていて、その周りも資材だかゴミだかで散らかっている。ところがその階下の部分の窓にはパラボラアンテナが立っていたり洗濯物が干してあって、妙に生活感がある。

キンシャサのメインストリートには、建築途中で廃墟となっている巨大な警察署(ペンキでpolice internationalと書いてある)があって、コンクリートむき出し・窓枠も入っていない窓に、ビニールやダンボールをを貼り、貼ってないところは洗濯物を干し、たくさんの家族が不法占拠してる。もしかしてこれもそう?と思ったけど、数が多すぎる。ごくフツウの家だし。家族が増えて増築中の家ばかりなのか?
ギザやルクソールなどの運河沿いの家も軒並みそうだった。

ルクソールで。ちょっとわかりにくいけど。

と道々不思議に思っていたら、カイロ在住2年・エジプト文化にとっても詳しいA夫人が、”あれは税の為だそうですよ”と教えてくれた。何でも”建築中”の家の税金はかなり免除されるらしい。でも、どうみても新築とはいえない、年季の入った家も屋上に鉄骨ニョッキリ。いくら税金免除でも一生建築中の家に住むのはちょっとやだな~。

次は、カイロのホテル・オム・カルトゥンムでの不思議。

アラビア語はわからないけどたぶん、お祈りの方向なんでしょうね。イスラム圏のホテルにはある物なんですかね。でもアスワンやルクソールでは見かけなかった。


あと、以前にも書いたタクシーの値段の安さの不思議。農業国だから食費が安いのはわかるけど。車体は廃車をもとに作っていると聞いたけど、きっとガソリンが安いに違いない。ちょうど砂漠ツアーに行くときにスタンドで給油したので、気をつけて見ていたら、やっぱり!40リットルで30ポンド(=約600円)だった。ナルホド、だから成り立つ料金だったんだ。それにしてもこの原油高の今日、約15円/リットルは安すぎる。
と、今度は砂漠への一本道に、石油コンビナートがあった!

自前だったのね~。
なんか解明できて(ホントかどうかは知らないが)スッキリ!

頑張って何かを作り出さなくても掘れば資源が出てくる状況というのは、文明の発達の妨げになるのでは、と地下資源の豊富なアフリカの国にいると思うけど、エジプトは5000年前からの文化の遺産もあるわけだし。まあ今どうかというのは別として。
100年も前にできたスエズ運河で現在も徴収する通行料収入もすごい額らしいし、農業国で、石油も出て、すごい世界遺産もたくさんあって・・・・うらやましいぞ!

食料も資源も輸入に頼る日本では、やっぱりまじめに働くしかないのだなあ、と思いつつ、引き続きクリスチャン・ジャックを読んで古代エジプトの世界に浸るのでした。