ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

ピラミッドより、シャワルマ

2008-01-09 16:34:43 | エジプト旅行
たっぷりサッカーラを見た後は、昼から用事のあるA氏にギザのピラミッドまで送っていただいて別れる。朝早くから本当にありがとうございました。

いよいよ三大ピラミッド!

なんだけど。エジプトに来てから白砂漠だの、すごい神殿や壁画だのを見てきた後なので、あ、これがホンモノなんだ~、くらいでどうも感激が薄い。そんなわけでピラミッド内部に入ろうとして、今昼休みだから45分後、と言われると、別に中は見なくてもいっか、状態に。さっきのサッカーラでもいくつかトンネルくぐって玄室に入ったし、その先には棺や壁画があったりしたけど、ここは長い上にその先に何もないと聞いていたので、余計やる気がおきない。なんだか雲も多くなってきて寒いし・・・。

積年の憧れはどうした!、“世界の七不思議“は?!と心の隅で思うけど、もう好奇心は満腹状態。ホンモノのお腹のほうが飢餓状態ということで、半ば義務的に三つのピラミッドの周囲を回り、太陽の船博物館を見学。ごめん、ピラミッド。

クフ王の大ピラミッド。
近くで見ると、くずれてしまっていて斜面(稜線?)が真っ直ぐではない部分も。

こっちはきれいな斜面、カフラー王のピラミッド。

周囲は登れないように厳しく監視されているが、それでも登る人というのはいて、年に1~2人、砂嵐の時期なんかに風で落ちて死ぬ人がいるらしい。


死後のクフ王が天空を旅するときに使うという説の太陽の船は、長さ43mの木造船。



スフィンクスあたりまで降りてくるとさすがに絵になる光景で写真を撮りまくるが、4人の目は入り口脇にあるちょっとしゃれたテントのカフェに釘付け。すごいロケーションなので高そうだな、と思ったけどスフィンクスとピラミッドを見ながら落ち着いて何か食べれるのなら、いいよね。


贅沢な背景を背負う二人。

注文してからかなり時間がたって運ばれてきた(エジプトはいつもそうだけど)シャワルマは、お腹が空ききっていたからっていうのを差し引いてもかなりイケる。中身もいろいろ入っていて、ちょっとしゃれたシャワルマだ。特にお客さんがたてこんでいるわけでもなさそうなので、ゆっくりと座ってすばらしい景色を眺める。

結局シャワルマは一人分400円(町のスタンドの3~4倍)だったけど、このロケーション、味を考えたら安いのでは。殆ど果肉のフレッシュ・マンゴージュースは120円。日本のデパ地下なら(生ジューススタンドって今もあるのかな)立ち飲みで400円というところか。

さて、甘いミントティーで温まったら、タクシーを拾ってホテルへ帰ろう。

サッカーラを歩く

2008-01-09 07:44:35 | エジプト旅行
ルクソール以南の遺跡ツアーを終え、カイロに戻った。

スーダンの首都ハルトゥムから北上してくるとき、飛行機はナイル川をなぞるように飛んでいたので、すでに空からいくつかのピラミッドは見ていたけど、エジプトまで来てピラミッドを訪れないでは帰れないだろうということで、お言葉に甘えてA氏自らの運転で、案内をしていただきました。

まずはカイロの南西に30kmにあるサッカーラへ。ここではおまわりさんも駱駝に乗って警備中。


ここのジォセル王の階段ピラミッドはエジプト・ピラミッドの基本形となった最古のもの。もっと初期の王墓はただの長方形だったのを、この王様のときから長方形を重ねてみた、ということらしい。その後、辺が滑らかになったり、より洗練されてきてギザの三大ピラミッドのような形になった。


サッカーラで見るべきものは地上のピラミッドだけではない。まわりには古王国時代(B.C.2650~2100くらい?)の墳墓群がザクザクある。ここで発掘された多くのものが、カイロの考古学博物館で見ることができる。公開している墳墓のいくつかに入るが、これまたすばらしいたくさん壁画が残っていた。

天井一面星ばかりの部屋
盆踊りのような格好で踊る人々
船に乗って魚を獲る人々
王への様々な献上品を運ぶ人々
紐で縛られて王に献上される牛
魚を飲み込む鰐
鰐の頭に食いつく河馬、などなど。

赤、青、緑、黄色、紺で驚くほど見事な彩色が施された跡が残っている。しかも先日見たルクソールの時代より、さらに1千年はさかのぼった時代のもの。信じられない。撮影は禁止なので、またまた画像なし。すみません。

とにかく一回でまわりきれる量ではない。サッカーラは5回目というA夫妻によれば、ここは毎回発見がある、とのこと。未公開・未発掘の墳墓もまだたくさんあるらしい。

歩いていると砂の上に、遺跡から出た物なのか、ただのごみなのか(たぶんごみだと思うけど)陶器の欠片や大腿骨らしき大きめの白骨が落ちていたりして、こどもたちは大騒ぎ。

ロバ引きのお兄ちゃんが“ノーマネー、ノーマネー“とか言いながら長男を勝手にロバに乗せて、写真を撮れ、と身振りで示す。

タダな訳ないよな~と思いながらも長男が楽しそうなので写真を撮っていると、その辺を勝手に散歩させて一回りし、やっぱりお金を要求された。うそつき~!