ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

コンゴの若き芸術家たち

2008-01-23 09:31:48 | コンゴ(M&S)
コンゴの文化・芸術というと、リンガラ・ポップスが有名(らしい)ですが、美術の面でも才能を持った人たちがたくさんいて、La Galerie Symphonie des Arts(ギャラリー・サンフォニー・デザール)を訪れると、そういった作家の作品を見ることができます。

このギャラリーはキンシャサ中心地を少しは離れた閑静な住宅街にあり、広いセンスのいい熱帯植物の庭には、カンムリヅルや孔雀が数十羽放し飼いにされていて、キンシャサであることを忘れるようなパラダイスな場所です。ここでは絵や彫刻の他、金・銀等のアクセサリー、インテリア雑貨、おみやげ物も購入可能。

オーナーの老マダムはオーストリア出身の芸術家で、マダム自身のデザインした壷や素敵な家具もあります。たまたま彼女の孫娘がうちの長男のクラスメイトということもあり、親しくさせてもらっています。このマダムの見出したコンゴの若い芸術家たちが、今、世界へ羽ばたいているのです。

ギャラリーは撮影禁止なので、我が家にある絵をご紹介。


(約70×100cm)
今年になって我が家の玄関を飾るようになった二十代の画家、ンベンバ MBEMBAの作品 ”リズム”。わかりにくいですがコンゴ川の舟に乗る人々が題材です。赤い額縁はすでについていたのですが、すごいインパクト。日本に帰ったら飾れないだろうな~。

(約120×100cm)
すでに有名になった、キトコ KITOKOの初期の作品 ”贈り物をする人”。よく彼の作品が、キンシャサの(一流?)ホテルやレストランに飾られています。現在スウェーデン在住。

(約110×100cm)
今の若手でNO.1のボテンベ BOTEMBE。キンシャサの芸術家グループを主宰し、ベルギーや南アなど、アジアでは韓国でも個展を開く、コンゴでは超有名人。我が家で最初に購入した、お気にりの作品です。最近小さい作品も手がけているのですが、やはり大きいものほど存在感があって素晴らしい(これは中くらいの大きさ)。値段もいいので、欲しいけどもう買えないでしょう。

キンシャサに引っ越してきた頃は、いつ、身ひとつで国外へ脱出することになるか、という状況でしたが、最近はとりあえず絵も飾れるようになりました。地方はまだまだ混乱しているコンゴ、早くこの国全ての地に平和が訪れますように。