ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

食いだおれの旅~五日目

2009-04-26 23:34:48 | 日記
ちょっと間が空いちゃいましたが、しつこく5日目。四泊五日食いだおれの旅ですからネ。

本当は最後の昼ごはんも前夜のところで食べたかったけど、満席だから無理。でもスイスに戻る前にイタリアでもう一回ご飯を食べたい!その執念からホテルのチェックアウト前の時間を使って、ミシュランガイドで帰り道近辺にあるビブレストランをチェック!そこで見つけたよさげな店に電話をしたら無事予約が取れたので、安心して出発です(・∀・)ノ♪

ありがとうジェノヴァ!また来るよ~と車内から叫びつつ高速道路を北上する。目指すレストランは、イタリアン・アルプスの有名な景勝地アオスタの南東に位置するトラヴェルセッラTraversellaという村にあります。途中で高速を降りてから1時間弱、山道をくねくね登っていく、ナビがなかったら絶対たどり着けないような鄙びた場所だった。


レストラン一番乗りで窓からの景色を眺める。

13時からですのでお待ちください、と言われおとなしく席に着くと”復活祭のメニュー”と書かれた値段の記されていない一枚紙、栓を抜いた赤ワイン、水、ガス入りの水がすでに置いてある。


ビンに入った見かけないガス入りの水は、サン・ベルナルドー。この地方にある地名です。ちなみに仏語読みでサン・ベルナール、英語読みはセント・バーナード。あの有名なワンちゃんの発祥の地ですね。


メニューは前菜antipastoが6品、パスタなどの第一皿primo piattoが2品、メインの第2皿second piattoが2品、デザートdessertは1品。海産物とは違って一生懸命頭をひねってもわからない単語も多く、どうやって注文しようか悩んでいると13時になり、いつの間にか周りのテーブルは満席。注文をとられないまま更に冷えた白ワインが加わり、復活祭の午餐は始まったのでした。




まず前菜6品のうちの3品お皿に乗ってやってきた。


手前の白い豆腐の様なものは実際に味も木綿豆腐のようなチーズ。左は牛のタルタル、奥はパテ。右の添え物の生野菜にいたるまで、この土地の、季節の香りを感じる一皿です。
どれも美味しくてもっと食べれそう~。いろいろ少しずつって、とってもうれしいデスネ♪

二皿目には熱々出来立て、トピナンブールとポロねぎのフランが、とりかえられた温かい皿に一個ずつ配られる。

こんどはとってもやさしい、春~♪の味。食べ終わるころ「おかわりはいかが?」と大皿にフランを乗せて、給仕の人がもう一回り。う~ん食べたいけど、どうもメニューに載っていたものが全部出てくることに気付きつつあったので、ガマン。

三皿目。肉を乗せたポロねぎを焼いたものと、アスパラガスのクリームのパイ包み。

再び「おかわりいかが」の声に、なぜかネギ嫌いの次男が手を上げていた。確かに美味しいよね~。でもおかわりは無謀ぢゃない?あと何皿くるんだっけ・・・。


プリモピアット一皿目、パイの器に入ったラザニア。おいしいけど、ちょっと重いカナ。サイズが小さくてよかった~。



二皿目はピエモンテ風牛肉のラビオリ。そう、ジェノヴァは海沿いのリグーリア地方だったけど、ここはすでに山の中、ピエモンテ地方。牛肉が有名なところなのですね。

「おかわりはいかが?」・・・残念ですが、と断る。


海産物を食べ慣れていたお腹にはかなり苦しくなってきたところで、ようやくメイン。一皿目は羊肉の煮込み、ジャガイモのソテー添え。


イヤ~ン、コラーゲン?とろとろです~おいしいです~♪
で、苦しいけど完食。今度は夫が手を上げてもう一塊、いっちゃってました。ヤルネ。

続けて、これでもかと肉二皿目、イノシシ。コレもこの地方名物のポレンタ(とうもろこしの粉のピュレ)が添えられ、ボリュームたっぷり。

いつもなら絶対トライするけれど、もう指先の血管までお腹がいっぱいだと私の体は訴えている。次男も序盤のおかわりがきいてきたのか、二人でギブ。夫と、いつもは少食の長男が「ボクおかわりしてないからまだ食べれる」とイノシシに挑む。さすがはみんみん家の男だ!?

「おかわりは・・・」・・・イヤ、ケッコウデス。


もう限界を超えた四人が、デザートのセミフレッドは断るかね~と相談をしていると、有無を言わさず目の前に皿が。


んじゃ、ひと口。と食べたら軽くて、ノワゼット(たぶん)が香ばしくて、とってもおいし~じゃないですか。全員ほうずきまで完食。ヘヘヘ。”別腹”って言葉をこれほど実感したことも無かったかも。

カフェも飲んで、食い倒れの旅を今度こそしめくくる。今度こそもう何も入らないヨ。

気になるお値段は、おかわりしてもしなくても、子供でも大人でも、ワインやカフェなど飲み物も全部込みで、一人35ユーロ。すごくない?この料金設定。


というわけで”食いに食ったり四泊五日食い倒れの旅”の最後は、毎回おかわりを聞かれたりして誰かの家でごちそうになっているんだっけ?という気分になる、家庭的なレストランでの復活祭料理を堪能いたしました。

海に山に、イタリアは偉大です。あらためて、ごちそうさまでした!!そしてもう一回言わせてクダサイ。

ビバ!イタリア!!!


・・・おまけ。

腹ごなしにお散歩したレストラン近くの風景。イメージはスイスって感じですね。

食いだおれの旅~四日目

2009-04-21 16:50:22 | 日記
こどもたちにフォッカッチャでお腹を満たさせて、大人はちゃっかりお目当ての店へ。



さあ4回目のズッパだ!と意気込んで注文したら、ズッパは前日に予約をとらなければ食べれないとの事・・・(((( ;゜Д゜))) エ~ッ!!ショ~ック!!!!・・・・・・気を取り直して、二人分から、という魚介のスパゲッティ(22ユーロ)に期待を高める。

前菜はアンチョビのマリネ。

なんというか、単純な皿なのに・・・すごいウマ~イィ~♪
アンチョビというより、コハダの酢〆。しかも今まで食べた事のあるコハダとは比べ物にならないオイシサ。いくらでも食べれちゃうんだけど後を考え、ぐっと我慢。

より期待感の高まった中で供されたパスタは・・・

(絶句)・・・・ブラヴォーです!!!ビバ!イタリア!!!!!(涙)

暗くてピンボケな写真ですみません、おいしすぎてすみません。今まで食べたパスタは何だったのかというくらいウマすぎ!!
生パスタとそこにからむソース、プリプリのイカやアサリ、ムールやイイダコ・・・。悶絶状態な二人。

そしてメインは給仕のマダムお勧めのお魚。

下に敷かれたジャガイモとオリーブの香ばしくて甘いこと!家でこんなのができたらなあ~。お魚もフワっとしておいしい。でもお腹が一杯になってきていることもあり、前菜とパスタの時のような悶えはなく、冷静に食べ終える。

夕方にフォッカッチャをつまんだし、さすがにコースで食べたのでお腹一杯。ティラミスはあきらめてアッフォガート(エスプレッソがけのバニラアイス)でさっぱりと終わろう。


お勘定を頼んだら、二人分から、と書いてあったスパゲッティは二人分で22ユーロなのだった。普通こういう場合、一人分が22ユーロじゃないですか?!逆の驚きに騒いでいたら、隣の席のカップルが「高かったの?」と声をかけてくれた。「ううん、おいしかったの」と答えたらちょっと怪訝そうにしてました(゜ー゜;)


最後の晩にふさわしい、素晴らしい店でした。あまりに感激したので帰りがけに抱きつかんばかりにシェフと握手して、明日の昼のズッパを予約したい!と言ったら、すでに翌日は満席・・・・また来るよ!絶対に!!

食いだおれの旅~チンクエテッレ

2009-04-20 15:40:11 | 日記
そろそろ見ているだけでも食べ疲れてきたかと思いますので、今日は観光の模様を少し。

食い倒れの旅4日目は世界遺産のチンクエテッレに行きました。チンクエテッレとは東リヴィエラに並ぶ5つの漁村の総称。「車で行ってはいけない、鉄道か船にしなさい」とホテルのお姉さんに言われたので、サンタ・マルゲリータ・リグレから一時間ほど鉄道に揺られ、まずは最東端の村リオマッジョーレから5つの村を巡ります。


絶壁に張り付くように建てられた家々。確かに車では行かれないね~。

ここから西隣のマナローラまでは、切り立った崖に”愛の小道Via dell' Amore”と呼ばれる遊歩道が作られていて、徒歩約30分ほど。朝の予報は雨だったのに、よく晴れてきました。


マナローラからは船で次々と崖に囲まれた小さな漁村を訪ねます。


こんな狭い入り江で船を待つと、20分も遅れてようやく船が見えてきた。

遅れるはず、観光客で満員です。



船から見るのが正解!な景色。



こうしてコルニーリア、ヴェルナッツァと船で渡り、最後の村、モンテロッソ・アル・マーレで軽く食事。


この地方ではパンといえばフォッカッチャ。ピッツェリア&フォッカッチェリアという店も多いようです。

最初の晩の玉ねぎの乗っていたのが食べたかったんだけど、残念ながら品切れ(´A`;) 叫びそうになるのをこらえて、トマト&モッツァレーラ。



こどもたちはサラミがサンドされた(つまりフォッカッチャ2枚重ね)、ボリュームのあるものを頼みました。実は朝ホテルのお姉さんにチンクエテッレの行き方を教わったとき、昨日一杯だったお勧めレストランを予約してもらったのですが、また空いているのは夜9時半からだったので、大人二人分の席を予約。こどもたちにはこれが夜ご飯兼用なのです。フフフ。

さて無事に食べ終わり、ここからは鉄道でホテルのある町まで戻るので駅に向かおうとしたら夫・M氏、スタスタと反対方向へ歩き始めた。どこへ向かうのか?


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あ、やっぱりエノテカ(ワイン屋)だった・・・。でも収穫はなかったらしく手ぶらで戻ってきました。めずらしいね。



食いだおれの旅~三日目夜

2009-04-19 21:20:15 | 日記
ポルトフィーノから戻って、食い倒れ旅3日目の夜。

サンタ・マルゲリータ・リグレはポルトフィーノよりは庶民的なリゾート地。ホテルやレストランもたくさんあるけれども、魚市場や、逆に小洒落たブティックやカフェもあったりして楽しい町です。南仏コートダジュールでいえば、サント・マキシムに似たタイプかな?


さて、夜ご飯はどうしようか。泊まったプチホテルで”この町で唯一お勧めする店”と教えてもらった店に行ってみたけれど、すでに満席。その周辺の店もみんな一杯。表通りはいかにも観光客向けっぽい店でいやだな~と裏道で探して入ってみたら、表通りにも続いている比較的広いリストランテだった。
店内が暗くて写真がイマイチです。ゴメンナサイ。


前菜の海の幸盛り合わせ

アンチョビのマリネが新鮮でウマイ!


サラダのタコは、昼ポルトフィーノで食べたのよりプリプリしていて香りもいい。


長男がボンゴレ好きなものでまた頼んじゃいました。今回食べた中で一番のアルデンテなパスタ。ほぼ完全に芯が残っているくらいなんだけど、とってもおいしい。


海の幸リゾット。こちらもだいぶ芯が残るアルデンテで、超ウマ~♪イタリアに入ってから水田に水を張っている風景を車内からよく目にしたので、リゾットは食べたかったのデス♪満足満足。

これはなかなかレベルが高いゾ!三晩続けての魚のスープに期待がかかる。


給仕のお兄さんが骨をはずしてよそってくれる。あ~、皮は残してくれていいんだけど~。


そして三日連続のズッパ。昨日と一昨日のもおいしかったけど、これもまたオイチイ~!!添えてあるパンが今までのはバゲットだったのが、今夜はフォッカッチャというところもポイントが高い。夫はこの店のズッパを一等賞にあげてましたが、ウ~ン、どれかひとつなんて選べないヨー。


そしてドルチェ(デザート)のティラミス。じつはこれも三日間食べているけど、ここのが一番おいしかった。お腹が一杯なのにペロリ、問題なく一等賞。大変おいしいしゅうございました。

あえて記してはいませんが、毎回食事中にはキャラフで白ワイン、食後はエスプレッソを頼んでいます。これはどこに行っても安くておいしいです。

さて翌日は、世界遺産のチンクエテッレへ出かけます。(また「世界の車窓から」風?)

食いだおれの旅~三日目昼

2009-04-18 10:44:02 | 日記
南仏コートダジュールから続く海岸線、イタリアン・リヴィエラの真ん中あたりに位置するジェノヴァ。三日目はジェノヴァを出発して東リヴィエラ方面に向かいます。

宿を取ったのはサンタ・マルゲリータ・リグレという庶民的なリゾート地。ジェノヴァから下の道を車で1時間半ほど走れば到着です。すぐホテルで荷物を降ろして港からフェリーに乗り、ポルトフィーノという元小さな漁村いまは高級リゾート地へ向かう。

ポルトフィーノの港。

今回初めてのまともな風景写真ですね。色とりどりの漁村の家は現在、一階部分はヴィトンなどの高級ブティックやレストランになっています。


港に面したカフェのテラスで昼食。ジェノヴァよりもだいぶ物価が高い!


日系マフィア・・・?


あたたかい海の幸サラダ二種





パスタ二種は

海の幸のスパゲティと


トロフィエ・アル・ペスト。
ご当地ものパスタのトロフィエ、ジャガイモとインゲン、ジェノヴェーゼソースの組み合わせはリグーリアの定番。

観光客向けの店だから(ここは観光客向け以外はないからね)期待しなかったけど、なかなかおいしい。食後はカフェだけ飲んで、ジェラットリア(アイスクリーム屋)へ移動。


だから、日系マフィア??


ちょっと腹ごなしに高台に上って港を見下ろしてみた。さ、次はサンタ・マルゲリタ・リグレに戻って夜ご飯だ。

ジェノヴァで食いだおれ~寄り道

2009-04-16 16:57:42 | 日記
街を離れる前に、寄り道編。食いだおれる合間に観光もしたんですよ~。ジェノヴァ旧市街の一部は2007年に世界遺産にも認定されているのです。もちろん素晴らしかったです。でもそんな散策中、私たちの目を釘付けにしたこんな小さな店。

それは魚屋。


ほとんど置いてあるのはイカ・タコ類。とっても新鮮そうだし他では見たこともないようなものも。こんな台が向こう側にもあって、さらにイカタコ満載。


生のシラス?透き通って光ってます。


昼近くというのに狭い路地は日が差し込まないので暗いけど、お客さんは途切れることなく列を作っていました。一般人がこんな店で買っているってことは、レストランはどこも美味しいわけだわね。
日本を含めて今まで見た魚屋の中で(特にイカタコに関しては)、最も新鮮で種類が多かったです。でも残念ながら旅の途中なのでナマモノの購入はできません。今度来るときはキッチンの付いているホテルにして、すぐ刺身で食べるってのはどうかな。

お次はホテル近くにある常設市場メルカート・オリエンテーレをのぞく。一流ブティックの並ぶ道から一本入っただけなのに、ものすごく庶民的で観光客は皆無。

どこの八百屋にもアーティーチョークが山盛りなのが目を引きました。



おいしそうな生パスタ屋さんで、ついラビオリとトロフィエを買ってしまった。ここのトロフィエは白い普通のタイプと少し茶色っぽい栗の粉入りのもの。伝統的なものだそうです。


さらに他の店でジェノヴェーゼソースの瓶詰めと、サルディーニャの物を扱う店ではボッタルガ(カラスミ)の粉を購入。両方ともパスタをゆでたら和えるだけで食べられる、すばらしい食材であります。これでスイスに帰っても生きてゆける・・・(T_T)

ジェノヴァで食いだおれ~二日目

2009-04-15 17:39:56 | 日記
食いだおれの旅、二日目。ジェノヴァ市内を観光してお腹がすいたけど夜に備えて軽くすませたいところ。でもこどもたちは昨夜パニーニだったこともあり、パスタを食わせろと言い出した。ちょっと路地入っておいしそうな店を探す。

写真中央付近が、店の看板。

入り口、と書いてある階段を上がるとフツーのアパートの玄関が二つ向かい合っている。片方のドアが開いているので入るといきなり食堂だった。近所のビジネスマンが連れ立って、中には一人で、お昼を食べにきている人たちが目立つ。


ガス入りの水を頼んだら、ビンではなくてキャラフで出てきた。なかなかおいしいです。

メニューはこんな紙切れ。パスタはみんな4.5ユーロ、安い!さすがは(たぶん)サラリーマン御用達。



軽く、といいながらやっぱりワインも頼んだのでサラミを一皿。


そしてパスタを一人一皿ずつ。

いわゆるパスタ・ジェノヴェーゼ。想像していたより緑色ではない?なのになんでこんなに風味があっておいしいの?!

物の本によれば本場のジェノヴェーゼソースは一般的に出回っているもの(ナポリ産バジル使用)とは違う品種のバジル、しかも若葉を使うのでより繊細で軽やかなのだそうです。またご当地ではジェノヴェーゼとは言わず、ただ アル ペスト al pest と呼ぶのですね。これはタリアッテーレ・アル・ペストでした。

ついでにミックスフライを一皿。

この皿だけは夜のメニューなのでちょっとお値段高め。でも新鮮なイワシやイカが熱々でウマイ!イカがプリプリ~イカプリ~イカプリイカプリ、イカプリオ・・・。何かが壊れつつあるかも・・・。

昼はこれくらいにして、お腹を空かせるために(!)観光を続けます。

そして夜。旧港に面した広場にある一軒に決めた。


表の広場から数段下りたところにある店は、昔の貯蔵庫かなにかを改造したものなのか天井が低い。入り口付近にロブスターの水槽とすし屋のようなガラスケースに囲まれた厨房があり、期待が高まる。中には眼光鋭いオヤジと下働きらしい若者がいる。この二人だけで作るらしい。



店構えと立地から当然魚介の専門店なので、まあ海の幸パスタとボンゴレは決まり。あとは前夜のズッパがおいしかったので、迷わず魚のスープ。



パスタは山盛り熱々!あさりもスカンピもおいしい上にたくさん食べれて、こどもたちも大満足。


今日のズッパは具沢山。南仏のブイヤベースに近いけれど、もっと素朴でより新鮮。エビ、スカンピ、ムール貝、切り身だったり丸ごとだったりの何種類もの魚は甘みが出ていておいしい。きっと刺身でもいけるくらい新鮮なのね。しつこく目のまわりの肉をほじくり、エビの味噌を取り出したりしていたら、スカンピが皿から飛び出して落ちてしまった。は、恥ずかし~(///)



これに白ワインも飲んで食後にジェラートとカフェで、二日目は終了。昼夜とも行き当たりばったりの店ながら非常にレベルが高くて、満足な一日でした。

次はジェノヴァを出発し、別の小さな港町へ向かいます。

ジェノヴァで食いだおれ~初日

2009-04-14 17:40:29 | 日記
チーズフォンデュもおいしい。でも体がミネラルを欲しがる・・・のかどうかは知らないけれど、無性に海のものが食べたくなったので、復活祭の連休を利用してイタリアはジェノヴァ方面へ行ってきました。

トリノ行きのときと同じようにモンブラン・トンネルでアルプスを抜ければ、そこはイタリア。ジェノヴァはブーツの形の膝下くらい?リグーリア地方の海に面したクリストファー・コロンブス出生の地です。”母をたずねて三千里”のマルコも、ジェノヴァから遥か遠いアルゼンチンを目指したのでした。

でもそういうことは置いといて、今回の目的はおいしいものを食べる事。


まずはミシュランガイドにも載っているビブグルマンの食堂。ホテルについてすぐ電話をしたにもかかわらず、当日の夜は9時半からの空きのみ、翌日は昼も夜も満席とのこと。仕方がないのでこどもたちには近所のパニーニ屋でパニーニ&ジェラートのおいしい夕食をとってもらって、二人で出かけました。

店は旧港近くの路地を入ったところにあります。


店に入ると狭い素朴な食堂ながらすごい熱気と活気。座ったのは厨房の横の席だったので、”○○○○、ウッノ~!!”とか言いながらお兄さんが運んでいる様子を間近に見れて、気分は”バンビーノ”です♪・・・マツジュンはいなかったケドネ。


テーブルの上にドーンと置いていってくれた今日のメニューの黒板。もちろんイタリア語の手書きで、ところどころ指で押さえた後が消えていて読めない・・・でも負けない。このメニューを10分近く睨み、周りの人が食べているものをジロジロ観察した上でようやく注文。


ワインと水を頼み、ひとごこちつく。


何種類かのパンがテーブルに置かれていたが、さらに奥から焼きたてのフォッカッチャが出てきて切り分けられ、各テーブルに配られる。上に乗った玉ねぎが甘くて、オリーヴオイルと塩味が絶妙で、なんともウマイ。フォッカッチャってもっと硬いものだと思っていたけれど、後で本で見たらこの地方のものは軟らかいらしい。ワインが進む~。

アンティパスト(前菜)には、ズッパ ディ ペーシェ(魚のスープ)とカルパッチョを。 

ズッパの人には、こんなエプロンをしてくれます。


で、ズッパ。

と海の幸のカルパッチョ。


ズッパは正体のわからなくなった魚とプチトマトとえびだけの素朴と言えば素朴、でもすごい滋味に溢れた逸品!写真ではこの旨みがお伝えできないのが残念。夫曰く「シャコの味がした気がする」。たしかに魚だけでは出ない味でした。
対してカルパッチョは、割とフツー。見た目と味は一致しないのね。

そして私を驚愕させたこの一皿!!

ひじきみたいなのは、トロフィエという名のこの地方独特のパスタ。普通は白いけど、これはイカ墨を練りこんでいるので黒いのです。そしてからんでいるソースがタコのミンチ!!すごくいい匂いが胃袋を直撃して、写真を撮るのもそこそこに食べ始め・・・。

アッチッチ~!ウマイ~!!アチイ~ウマイ~!アチウマアチウマアチウマ・・・く、苦しい~食いすぎた・・・。

それでも何とか海の幸のグリルもいただいて。


さらにドルチェのティラミスとパンナコッタ、カフェも飲みきって、倒れるようにホテルに帰りついたのでした。本当に食い倒れてるな( -_-)




食いに食ったり四泊五日食いだおれの旅、ようやく初日が終了・・・続きます。

スイスといえば、チーズフォンデュ

2009-04-04 22:09:33 | 日記
スイスで食事といえばチーズフォンデュ。

スイスに住んでいると、否が応でも食べることになるといわれるチーズフォンデュではあるが、「昨年9月にジュネーブに来て以来、我が家でチーズフォンデュを食べたことがあるのはパパだけではないか!」という不満の声が(約1名から)上がったので、休日に家族でフォンデュ屋に行くことになった。

ジュネーブにはたくさんのフォンデュ屋があり、中でも旧市街にはクリントン元大統領も食べたことがあるという老舗があるが、いつも観光客で一杯だし、あまり美味しいという話は聞かないので行ったことがない。
そこで知人に連れられて数回行ったことがあるフォンデュ屋に家族を連れて行くことにした。その知人曰く、かの老舗より味は上という。


カフェ・デュ・ソレイユcafe du soleil

外見はカフェ、中は町の食堂といった雰囲気。平日は近所のビジネスマン達でごった返しているが、週末のため客層も地元の人たちが多く、のんびりとしている。
壁に貼った紙には”季節の味”として、アスパラガス料理がいくつか書かれていた。






メニューを見て鳥レバーのサラダを妻が頼んだほか、スイス名物の干し肉(今回は牛肉)と2人前のフォンデュを注文した。ワインは地元ジュネーブ近郊産で、ボージョレでも使われているガメ種の赤をカラフで頼む。







先にフォンデュの中に突っ込む山盛りのパンがきて、息子達は気分が盛り上がったのか、「お腹がすいた、早く来い」と不平をいい始めた。
ほどなくして、一気に3皿同時に来た。


薄くスライスされた干し肉とピクルスが、地ワインに良く合う。

サラダの鳥レバーが日本の焼き鳥のような焼き上がりで意外に美味しく、一気に平らげた。(またしても写真を撮るのを忘れてしまった。)
余談だが、そのレストランの美味しいものを目敏く注文することに関しては、妻の嗅覚は恐ろしく鋭い。たまに私が同じものを注文したいときにも「同じものを注文したらつまらないから」と別のものを注文させられることがあるが、大抵あとで損した気分にさせられる(ブツブツ)。

そして念願の、チーズフォンデュ@ジュネーヴ。



最初は味がまろやかなのだが、食べ進んでチーズが煮詰まっていくうちに濃厚な味になっていく。くどくて残すかと思いきやぺろりと完食。

最後にせこく鍋にへばりついたおこげをフォークで取ろうと格闘していると、店のお兄さんがやってきて代わりに奥に行って綺麗に剥がしてきてくれた。
これはこれでチーズ煎餅のようで美味しい。





「あ~お腹いっぱい!」と言いながらいつものようにデザートを注文する妻。



「キャラメルのスフレ、ってなんだろうと思って頼んだら普通のプリンがでてきた・・・でもおいしかったから許す。」(もう、勝手にしてくれ!(独り言です))


と、ここまで書き進んだところでレストランを検索してみたら、この店、400年の歴史を持つ、おそらくジュネーブで一番古いフォンデュ屋らしい。
詳しくは、下のこの店のサイトをご覧ください。
http://www.cafedusoleil.ch/

なんだか、ジュネーブのことってパリと違ってそそられないというか、あまり探求する気がおきないので知らなかったが、ここも、老舗だったんですね。
・・・そういえば机や椅子にもずいぶんと趣があったような気がしてくるから、我ながらいい加減なものだ。(M)