ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

コンゴにおけるマネー・ロンダリングとは

2008-01-25 07:33:27 | コンゴ(M&S)
仏語圏アフリカのお金の単位はたいてい、セーファー・フランなのですが、コンゴ民主共和国には独自の通貨コンゴ・フランが存在し、米ドルと共に流通しています。レートは1米ドル=約500フラン。その日のレートは道端で商売する両替屋の黒板に書いてあります。硬貨は存在せず紙幣は現在4種類だけ。しかも最高額紙幣は500フラン札。コンゴの人の平均の生活費も一日約500フラン(1米ドル)だそうです。

まずはブルーの500フラン。流通量が少ないのでしょうか、比較的きれいであまり臭いません。


次がピンクの200フラン。きったない分厚い札束でよく見かけるのもこの200フラン。いろいろな場面でチップで使うことも多く、便利なお札です。だいぶ色づいて、臭いも出てきました。


そしてグリーンの100フラン。破れてテープで貼ってあることも多く、ヘロヘロに柔らかくなっています。おつりで受け取ったときは、早く使ってお財布から無くしてしまいたくなる、そんな手触りと臭いです。


最後に赤(たぶん)の50フラン。普段私達はあまり使う機会がないけれども、きっと流通量が多いであろうことは、色と臭いと柔らかさでわかります。すでに縁は真っ直ぐではなくなっていて、テープで継ぎはぎだらけです。


並べてみると見事にもとの色とは関係なく、グラデーションが出来上がっていますね。別にそのように選んだわけではなくて、それぞれの紙幣で一番まともなのを(これでも!)財布から出した結果なのです。

先ほどから紙幣を形容するのにはあまり使われない”臭い”という言葉が頻繁にでてきますが、誇張なく本当にそこにあるだけで”臭う”シロモノ。ベトつくものも多いので、お食事前に限らず触ったらすぐに手を洗わないといけません。また間違ってもユーロや円なんかと一緒のお財布には入れてはいけない。財布にも他のお札にも、臭いその他がうつります。

ところで、チップですぐに出せるようにフラン紙幣をジーパンのポケットに入れたまま、うっかり一緒に洗濯してしまったことが何回かあります。これぞまさにマネー・ロンダリング!フラン紙幣は結構きれいになっていましたが、念のためジーパンは洗いなおしました( -_-)

先進国からコンゴにいらっしゃる方は、くれぐれもコンゴ・フラン専用の財布、お忘れなく。