ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

マカロンの日は、チョコレート祭り

2010-03-31 11:01:57 | 日記
ちょっと日にちが過ぎましたが、3月20日はマカロンの日、なんだそうです。年末に雪の華のケーキを買ったとき、お店でもらったケーキ屋さんカレンダーにそう書いてあり、初めて知りました。(ピエールエルメが発起人らしい。コンセプト等についてはこちら

ちなみにこのカレンダー、毎月一件のパティスリーによる美しいお菓子の写真と、そのレシピが裏に載っているという優れもの。セバスティアン・ブロカールだけのオリジナルではなく、Relais &Dessertsという協会のもののようです。

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3月はベルナール・ベッスの、マカロンのブロシェット



ところで今年の3月20日春分の日は、ヴェルソワのチョコレート祭りの日でした。festival de chocolat

ジュネーヴで混むのは、モーターショウ、レマン湖の花火、エスカラード、そしてこのヴェルソワチョコレート祭りだけ、とも言われています^^。去年はちょうど雨風がひどくて行かなかったのですが、ヴェルソワ住民としてこれはハズせませんよね。

てくてくと歩いていくと、ヴェルソワ駅前に大テントとたくさんのブースが見えてきて、チョコレートではなくフリット(フライドポテト)の香りが・・・。村おこしのお祭りのようで、近所の人もみんな来ちゃった!という感じ。肝心のテントのほうはどうだろう?



本当にモーターショウ並の人出。季節柄イースターのチョコレートを前面に出した飾り付けも多いようです。ここは入場無料な上、出来立てのトリュフなどの試食も惜しげなく提供してくれて、他のサロンドショコラなんかに比べてかなりお得感あり。



パリにも支店のある、レマン湖の反対側カルージュのフィリップ・パスコエ。ちょっとお値段の高めの店なんだけど、今日はフォンダンショコラを試食できるから、すごい人だかり。




地元ヴェルソワのカルティエ。いつでも買えるんだけど試食したらやっぱりおいしいので、また買ってしまう。

ヴェルソワ、ジュネーブのほかにも近隣のコペ、ローザンヌをはじめスイス国内、一部フランスのチョコレート屋さんも参加しています。



 
オランジェットも、その場でチョコレートをつけてくれる♪ていうか、これではフォンデュ?

出来立てのチョコレートって風味が違うんですよね~。特に生トリュフなんてあなた・・・たまらんです。

と、気持ち悪くなるほど試食をしまくり、結構買い込んでしまいました^^。



マカロンの日だけあって、セバスチャンブロカールのブースでは、ご本人がせっせとマカロンを販売してらっしゃいました。またケーキ買いに行くから、今日はパスね。


他にも巨大うさちゃんチョコの展示や、子ども向けのチョコレートの歴史、駐車場と会場を結ぶチョコレートトレイン、地元のファヴァルジェ工場見学もあったようなのですが、すごい人出だったし、お目当てのローザンヌのお店も発見して試食・購入したから大満足。こども達も補習校でいないので、帰ってきちゃいました。

工場は一回は見ておきたいけど、外から覗くだけならカルージュのロールの工房もちょこっと見れるし、近々大手ネスレも見学用コースを始めるとのうわさもあります。”チャーリーとチョコレート工場”みたいにチョコの川が流れてるといいのになー。

あらしの後、の後

2010-03-22 12:58:38 | 日記
恒例レマン湖の朝焼け。最近では朝7時がこんな感じです。

左上はジュネーブ空港へ向けて着陸態勢のジェット機。

前週とはうって変わって、気温は18℃近くまで上昇。温度差約20℃!!
私だけかもしれませんが、先日のあの凍りついたMR2はいったいどうなったのか、気になりません?ちょっと見に行ってみましょうか。


桟橋の氷もすっかり溶けて、春の日差し。

肝心の車は撤収されているか、壊れて放置されているか、と思っていたのに、きれいに洗車されて同じあたりに停められていました。この界隈の住人のものなんでしょうかね。


あれだけ凍っても痛まないのかしら。さすが寒冷地仕様、さすが日本車!隣にはBMWのオープンカーなんか停まっちゃって、すっかり季節が変わっちゃいましたね~。


今日はお散歩だけでなく、港に面したRESTAURANT DU LAC(お店のサイトはこちら)でランチです。


お店の壁には100年位前のものでしょうか、今歩いてきた湖畔の散歩道に氷が張って、スケートをしている風景の写真が飾られていました。


モッツアレラとズッキーニが絶妙な冷たい皿。横のはスイス名物の干し肉。


羊が薄切りで食べやすく、ソースもマッシュポテトもやさしいお味の温かい皿。


チョコレートフォンデュで有名な、地元チョコレート工場ファヴァルジェのチョコレートを使ったアイスクリームのデザート。下のほうはエスプレッソコーヒーで、大人な味わい。

うーん、全部美味しかったです。満足満足♪


朝からものすごく晴れ上がったのでテラス席が気持ちいいだろうと考えたのですが、お店の人に、まだ寒いですよ、と言われてしまいました。確かに湖沿いは空気が冷たいです。

お日様が出ると外に出たくなる、爬虫類な心持ちのしろみです。

あらしの後で

2010-03-12 16:50:56 | 日記
週末から数日間、ものすごい風が吹き荒れたジュネーヴ地方。我が家から見えるレマン湖も白く波が立って、まるで海のようでした。近所の大木も根元から倒れていたし、結構危険?!最近少しずつ温かくなっていた気候もまた氷点下へ逆戻りで、なるべくお外には出たくない・・・。

ようやく風の止んだ木曜日、お友達に”面白いものが見れるから行ってみよう”と誘われ、来てみたのはヴェルソワの港。(写真はすべて拡大可能です。)




波しぶきがそのまま凍り付いてい、すごいつららになっています。




この辺はこんな風に個人のお屋敷ごとに船着場があったりするのですが、後ろの垣根も凍り付いて、まる鍾乳洞のよう。
少し日が差してきたので、突然すごい音を立てて落ちてくる氷の塊やつららもあるので危険です。


お散歩道の照明は、シャンデリアに?!

↓風の当たる片側だけが凍りついている街路樹。
 
フロストグラスのように美しい、ゴミ箱。↑

カッコイイMR2は地面と一体化・・・・。


教訓・冬場の湖畔に夜通し車を置いてはいけない。


ちなみに毎年この季節にこんな風になるわけではなく、前回は2005年にこういう光景が見られたそうです。

私が行ったのはお天気が良くなってからなのですでに溶け始めていましたが、もっと凍りつく湖畔の写真を見たい方は、こちらへどうぞ。

直球勝負の本格派ワイン - Mas Champart

2010-03-01 23:43:32 | ワイン(M氏より)
南仏ラングドック地方のワインの中には時々びっくりするようなのがある。

サン・シニャン(Saint-Chinian)という地域のマス・シャンパールMas Champartという造り手のワインもその一つだ。

そもそもこのワインを試してみたきっかけは、ジュネーブ近郊のフランスのワイン屋の主人のお勧めがあったから。一年くらい前、私が値段が手頃で美味しい南仏ワインを探していたら、それならばこれを試せと言われたのがきっかけだ。

それ以降、その店に行っては見つける度に買うようにしている。


今回はClos de la Simonetteという畑の2006年。



色はタンニンの粒子が見えるかのように濃い。

香りに華やかさはないが落ち着いた感じ。果実というよりも、コンテなどハードタイプチーズのような香りだ。

味は、若々しいタンニンの収れん性が際立ってはいるが、ワイン全体としてのまとまりが実によい。

その大柄で重厚なスタイルは、頼もしいくらいの本格派だ。

優雅さはないかもしれないが、直球勝負を挑まれたような清々しさ、潔さがある。


この造り手は、Clos de la Simonette(ムルベードルmourvedreという葡萄が主流)のほかに、Causse du Bousquetという名のワイン(こちらはシラーsyrahが主流)も持っており、この2つがこの造り手の二枚看板だ。




媚びるタイプのワインではないので、万人受けはしないかもしれない。

しかし、力強くて、真正面から勝負を挑んでくるようなこのワイン、私は嫌いではない。(M)