ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

こんどの彼は

2009-02-24 13:24:22 | クラウンローチ
カメレオンとお別れした後、しばらくココロにぽっかりと穴が空いた気分でした。ジュネーヴに着いた週には自然史博物館に行ってみたのですが、剥製のカメレオンを見て余計に悲しくなってしまったり。

お友達からグッピーの赤ちゃんがたくさん生まれちゃったのでいらない?と言われて立ち上げた小型水槽、稚魚がどんどん大きくなって色づいていく様は美しいけれど、カメレオンとの暮らしのように心踊るものではなかった。

・・・でも年末に我が家にやってきた彼が、そのココロのスキマを埋めてくれました。

その名はクラウンローチのろーちん。魚のくせに、カメラ目線。

”よろしくねっ!”



今まで熱帯魚にまったく関心がなかったこともあり、全然知らなかったクラウンローチという魚ですが、日本でも愛好家が多く、参考になる楽しいサイトがたくさんあります。

熱帯魚だけどドジョウの仲間の彼は、とにかく行動がユニーク。まさに癒し系。レオくんに通じるところもある新しいみんみん家の仲間ろーちんを、どじょヨロシク。

イタリアのエジプト

2009-02-17 20:42:48 | 日記
こども達の日本語補習校がお休みだった週末、久々に泊りがけでどこかへ行こうということになりました。ジュネーヴはフランスも近いけどイタリアも近い、すばらしい位置にあります。

年末年始を一緒に過ごしたO夫妻から、”エジプト好きにトリノのエジプト博物館ははずせないでしょう”と聞いてウズウズしていた私。ミラノやジェノバにも惹かれたけれど、まだ一度も行った事がなくてジュネーヴから最も近い、トリノに決定~!

出掛けには雪が降ってきたけど、気にせず出発。走っているうちに晴れてきて、すばらしいスキー日和に。あ、今日はスキーじゃなかった。


高速道路でフランスに入り、そこからモンブラントンネルを利用します。

トンネルの入り口。

長さ11.6kmのモンブラントンネル内は速度50~70km/h、車間距離を150mとらなければならず(監視カメラ付)抜けるのには10分ほどかかるので、閉所恐怖症でなくても、途中ちょっと不安になります。トンネルを抜けたらそこはイタリア。

さらに高速を走って、出発から3時間半ほどでトリノに到着。パスタで腹ごしらえをして、いざエジプト博物館へ!

大人二人のこども二人、と言ってチケットを買ったはずなんだけど、大人一人分の料金(3.5ユーロ)だけであとはgratuito(無料)だった。バレンタイン割引?ただ間違えただけ??



古い館が美術館になっていて廊下や階段も趣があり、いい感じです。肝心の展示は本家本元・カイロ美術館と比べてはいけないけど、ヨーロッパのエジプト美術館としてはかなりのレベル。それにご当地の美術館や壁画は撮影禁止だったけど、ここはフラッシュなしならOKなんだもの、撮りまくり~♪
今の館長がアメリカ人で、彫像展示はハリウッドの演出家の手によるものらしく、光の具合がすばらしい。普通のデジカメでも結構カッコ良く撮れちゃうところがうれしいです。では一気にどうぞ!

   

   

 


こちらは普通の展示方法。明るいけどガラスに入っているから、写真は撮りにくいなあ。

アヌビス神が死者の魂の重さを量っているところのパピルス。

いつもはこういう所では最初に飽きてしまうのに、なにやら一生懸命スケッチしている次男。アヌビス神かな?
 




そして・・・

〆はミイラでしょう、やっぱり。


美術館地下にはアスワン・ハイダム建設で湖の底に沈む運命となった神殿の一つが移築されており、プチ遺跡ツアーの気分も楽しめますよ。



枝を見ると、思い出す

2009-02-13 18:33:10 | カメレオン
お天気の変わりやすい日が続く、今週のジュネーヴ地方。
火曜は、ものすごい風の嵐→晴れ、水・木曜は二日とも、朝大雪→午後晴天、そして今日は朝から一日大晴天でした。それにしてもお天気雪って今まで経験がなかったのですが、ここのところ結構よく見るな~。

ところで嵐の後の家の周りには、苔むした、よさげな枝がたくさん落ちていました。
以前の私だったら、いけばなに使えそうな枝はないかしら、という目で枝振りを観察したものでしたが、今はカメレオンのとまり易そうな枝をつい物色してしまう。
キンシャサとジュネーヴ、あまりにも環境が違うんだけれど、やっぱり消えないカメレオンへの思いです。

というわけで、今日はレオ君とお別れの日の話。

別れの朝、いつものプールサイドで。

芝生の上を歩き回って、ピョンと跳ねて出てきたバッタを捕まえる作業に従事している二人。

警備員にも手伝ってもらう。

右下のほうの植木鉢の枝にレオ君がとまっています。


捕まえたバッタをあげます。ハイ、アーン。


何匹も何匹も、レオ君は食べてくれました。
これからは、がんばって自力でえさを探すんだよ~。

いつも遊びに来ていたマメ科の木は、乾季の後で葉っぱが落ちてしまって枝が丸見えのため、レオ君と色も近くて茂っていた竹やぶに放つ事に。



”んじゃ、そういうことで”
って感じのこのしぐさとも、これでお別れです。

雨季が始まり毎日べランダから脱走するワイルドさを取り戻していたレオ君なら、きっと生き延びてくれるはず。

くれぐれもカラスとサギには気をつけてね。短い間だったけど、飼い主の知識不足で色々大変な目にあわせちゃったけど、毎日毎日楽しかったよ!レオ君、本当にありがとう!!!



・・・そして夕方。親しい人たちに送られ涙涙のお別れをし、ンジリ空港からAF機に乗り込み機内誌を開くとそこにはなんと!


アニマルジュエリー特集!

そこにカメレオンブローチ発見!(しかも指や尻尾が結構リアル←ポイント高し)

これは運命の出会いだわ!

私 ”お願いだからコンゴ卒業の記念にこれ買って!”
夫 ”・・・・いくらなの?”
私 ”いいの?!わ~い、んっとね、16800ユーロだって!・・・え?いちまんろくせん・・ゆーろって・・・・。やっぱいいです。”

今でこそ円高になっているけれど、この時期ユーロ円は史上最高値時代。16800ユーロは円価に直すと約270万円・・・運命の出会いじゃなかったね。

だってそんなお金があったら、本物のカメレオンをすごい設備で何匹も飼えるじゃないの!温室にして、自動的に雨を降らせる装置やら排水装置も入れて、下には熱帯魚も飼って、本物の木を植えて、そこに美しい色のパンサーカメレオンのつがいを入れて繁殖させるとか。もうちょっとコンパクトなアクアテラリウムもいいわね・・・きゃ~楽しそう♪

・・・そんな妄想ふくらませ乗り込んだジュネーヴ。さて現在、いったい何を飼っているのでしょう?

ひさびさ、コンゴネタ?!

2009-02-10 09:14:11 | 日記
昨日掃除してたら、ソファーの下にこんなものが落ちていた。





この形、大きさ、軽さ、そして手触り・・・・。

こ、これは、やもちゃん(ヤモリ)が孵ったあとの卵の殻?!?!

まさかジュネーヴの室内でヤモリ孵化とは。
引越し荷物に親ヤモリが入り込んでいたのか?

荷物に入ってるヤモリを想像して、ちょっと混乱する私の頭の中。


しばし呆然としていたが、よく見るとさらに大豆が落ちていた。


・・・・・そうだった。

そういえば先週、6年ぶりに節分の豆まきしたんだった。



というわけで、ブツは煎り豆の薄皮だったわけです^^;
私にとって豆まきの大豆よりも、ヤモリの卵のほうが身近だったということかしらね。

コンゴネタに、なりそこねました。




ひさびさ、ワインネタ

2009-02-08 19:15:59 | ワイン(M氏より)
出張から戻ってしばらく経つが、なかなか疲れが取れない。
以前は全く凝らなかった肩が凝り固まってなかなかほぐれなくなったのはやはり40を過ぎたせいか。

こういうときには美味しいワインを飲むしかない!ということで、一緒に出張に行った仲間たちとワイン会をやることになった。

といっても手持ちのワインはちょっと寂しいので、ジュネーブに隣接するフランスの街フェルネイのワイン屋Vinothequeに面白いワインがあるか探しに行ってみると、ちょうど店主がワイン・コレクターから手に入れた10-15年前のヴィンテージ・ワインを棚卸しているところだった。

見ると、非常に興味深いワインが良心的な値段付けで売られている。私より先に来た客が50本くらいのボルドーワインを買い占めていたが、この客はブルゴーニュワインには関心がなかったようで手が付いておらず、幸い昨年の春に訪問したMugneret-Gibourgのワイン等を手に入れることができた。

Mugneret-GibourgのVosne-Romanee97とEchezeaux98なんてなかなか手に入らないので、この際ブラインドで試してみた。

ワイン1
開けた直後は非常に控えめだったが、しばらくすると香りが立ち上がり、赤い果実のコンポートのような、それでいて熟成した香りがする。口に含むと軽い酸味と柔らかくなったタンニンが心地よい。

ワイン2
1に比べるとちょっと濁った感じで、香りは果実味とともにミネラルが感じられる。飲んでみると最初は軽い感じだが、時間とともに落ち着き、質感が感じられる。

皆の評価は1の方が美味しいというものだった。
これだからワインは面白い。私もだいぶ時間が経ってきて、2のミネラルな香りと質感がより感じられるようになるまで正直どちらが特級のエシェゾーかわからなかった。

結局、1がVosne-Romanee97、2がEchezeaux98。1は熟成がピークに達して最もいい状態で、2は飲むにはまだちょっと早く実力を秘めた状態だったということか。





もう一つは、Pavillon Rouge98年とClos du Marquis95年の有名ボルドー・セカンド対決。

ワイン3
開けた瞬間から甘いバニラ、キャラメルの香り。口に含んでも香りからの期待を裏切らない。十分な果実味もあり、酸味も心地よい。

ワイン4
香りは華やかではないが、熟れた赤や黒果実。口の中でも充実した果実味は見事だ。しかも時間とともに変化する様は飲んでいてとても楽しい。

この2つのワイン造りのスタイルは対照的で、3は新樽を効かせて誰が飲んでも美味しいと感じるようなワインに仕上げているのに対し、4はあくまで葡萄の味で勝負、樽はあくまで葡萄汁の味のアクセントに過ぎない、という造りだ。

いったいどっちがPavillon RougeでどっちがClos du Marquisなのか、目隠しをとるのが待ち遠しく感じられた。

結果は、3がPavillon Rougeで、4がClos du Marquis。





ワインの味の好みは好みとして、私個人としてはClos du Marquisの媚びないスタイルに感銘を受けた。このワインはおそらく新大陸のワインと比較したときにその偉大さが際立つワインだと思う。そして、ここの看板ワインであるChateau Leoville Las Casesへの憧憬がますます強くなった。
近年飲んでいないこのワインをなんとかまた飲んでみたい。そういう思いを残して今回のワイン会の幕が閉じた。(M)

雪は降る

2009-02-01 10:18:46 | 日記
最近週末は雪、というパターンが多いです。

先週はべたべたした雪で家の周りはすぐ溶けたんだけど、翌日、裏山のジュラに向かう道はこんな景色でした。



山道の車道脇にはたくさんの動物の足跡がありました。
雪の積もった斜面に風が吹くと青い空に白い雪が舞い上がって、それはそれは美しい光景。色は違うけどエジプトの黒砂漠を思い出しました。


そして今日は朝からの粉雪。すぐそこのレマン湖も見えません。これは積もりそう。


ベランダに放置されたままのアフリカ置物にも、雪降り積む。

お気の毒に・・・。

ジュネーヴは雪が降っても積もらないって聞いていたんだけど、今年は例外なのかな。
夫は出張、長男はお友達の家にお呼ばれ、次男は風邪で寝込んでいて、静かな雪の週末です。