ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

年末年始は、こんなの呑ませていただきました。

2008-01-12 10:45:40 | ワイン(M氏より)
今回のエジプト旅行では、知人のA氏宅とMO氏宅にお邪魔して食事とワインをご馳走になった。

まず、A氏宅でイスラエルのヤティールという造り手のワイン。

葡萄の品種はカベルネ・ソービニョンとメルローでボルドータイプのワイン。
色は非常に濃い。
上品な香り。
味の印象としては赤と黒の果実が詰まったローヌワインのよう。
驚くべきコンテンツ。
スタイルとしては新大陸系で、最先端の技術で醸造している感じ。

A夫人とお母様が用意してくださった、海の幸のサラダやエジプト鶏肉の竜田揚げに舌鼓を打つ。
エジプトは鶏肉がおいしいとのこと。確かに香ばしい香りで、肉の味も濃くてジューシー。濃い赤ワインによく合った。
ごはんもエジプト産。日本のお米に似ていてとってもおいしい。人件費が安いこともあり、今では日本であまりやらなくなった天日干しをしているのだそうだ。(結局、我が家はエジプト産米を25kg(!)キンシャサに持ち帰った。)


年が明け、旅の終わりが近づいた夜にMO氏のお宅へ、A夫妻とともに。
妻は旅の疲れが出たのか、シーシャ(水タバコ)の匂いに気分が悪くなったのか、体調不良でダウン。

まず、MO氏秘蔵の満寿泉の純米原酒MASUIZUMI 2000。

ブルゴーニュの白の造り手Domaine Ramonetが使ったお古の樽の中に6ヶ月熟成させたもの。一説によるとRamonetのMontrachetが入っていた樽ということだが、定かでない。

赤茶色の澱が浮遊している。その澱を入れないようにグラスに注ぐ。
色は結構濃い黄金色。
香りは日本酒と樽香が混じってて、ちょっと不思議な感じ。
日本酒として飲むと、「上善如水」とは対極にあるような重たい感じで、通常の樽酒とも全く別もの。2000年ということで古酒のような風味も出始めている。
むしろ白ワインのつもりで飲んでみると、意外に違和感がないから、面白い。
口当たりがフルボディタイプの白ワインで、後味が純米酒、という感じか。

味を探ろうとして何杯もいただいたため、ちょっとその後がきつくなった。

次は、A氏持ち込みのイスラエルワイン、Clos de Gat 2003。

すばらしい!の一言。
先日のヤティールに比べると軽め。
香りからして風格を感じ、味も繊細さを感じる。MO氏と二人で唸りっぱなし。


MO夫人の用意されたとろけそうなBoeuf Bourguignonととてもよく合った(ちなみに写真のお皿の絵はMO夫人が描かれたもの。すごい才能です。)。
飲み切る最後の一杯で、香りも味も開花した!

旅行で来たカイロでこんなおいしいワインと食事をご馳走になるとは!
A夫妻、MO夫妻に感謝、感謝です。
今度はうちでご馳走いたします、ってキンシャサに来られることは・・・
ないですよね。(M)