負けてらんにぇ ! みんなでなんとかすっぺ !!

南相馬市から新潟県三条市へ集団避難→同市内の雇用促進宅に→2015.2~同市内の戸建に転居 妻と二人暮らし。

もっと ・・・ 悠々 ドッシリと生きたい

2013-10-10 22:36:07 | 原発震災避難者


散歩



「 急ぐべからず 」 を説いた俚諺 ( りげん ) のたぐいは

世界各国に 非常に多いですね。


これが多いということは

「 急ぐ 」 人間が 世に多いからこそでしょう。



人間はとかく

「 あせる気持 」 や

「 急 ( せ ) かされる気分 」 に陥りやすいものです。

そのために ・・・ しなくてもよい失敗をしてしまいます。



だから これを戒める金言のたぐいが

古今東西にたくさん生まれることになります。


急がば回れ。 ・・・ 日本

あわてる蟹 ( かに ) は穴に入れぬ。 ・・・ 日本

あわて者の半人足 ( 一人前の役に立たない ) ・・・ 日本

誤りは急ぎのうちにある。 ・・・ 中国

急ぐなら もっとゆっくりしろ。 ・・・ イギリス

長いあいだ待つ人が ほしいものを手に入れる。 ・・・ エジプト



日本人ほどセッカチでない諸国民のあいだでさえ

「 急ぐ 」ことが ・・・ これほど 口やかましく戒められています。


まして いわんや ・・・ ということになるはずです。



われらスベカラク ・・・

もっと悠々 ドッシリと ・・・ 生きたいものですね !







急ぐ気持ちを制する

2013-10-10 19:35:25 | 原発震災避難者


散歩



一日に十里の道を行くよりも

十日に一里行くぞ楽しき ・・・ という古歌があります。


やはり 「 急ぐべからず 」 ・・・ を説いたものです。


「 一日に十里 ( 約40キロ ) も歩こう なんて

そんなスピード狂 ( ! ) ではいけませんよ。

周りの景色などを楽しみ 道草もくいながら

十日かかって一里行くぐらいのユッタリした気持になりなさい 」

・・・ というのです。



自動車も鉄道もなく

乗り物といえば駕籠 ( かご ) と馬ぐらいしかなかった時代にさえ

ユックリ主義をすすめる ・・・ このような歌があったのです。



亡き父が よく口にした句に

カタツムリそろそろ登れ富士の山 ・・・ があります。


のろいものの代表ともいうべきカタツムリを

天下の名峰富士山に登らせ

しかも 「 そろそろ登れ 」 ・・・ といいきかせる。


ユックリ精神を極限的に誇張して描いて ・・・ 教訓とした句です。



文明の発達によるスピード化は いたしかたないとしても

これが

人間たちのセッカチな気分や急ぐ心を刺激し 煽っているとするなら

・・・ めでたいことではけっしてありません。



スピード時代であるからこそ 急ぐ気持ちをいっそう制するよう

ひとりひとりが ・・・ 「 自衛 」 の姿勢を確立すべきでしょうね。


群集心理で 「 理由なく急ぐ 」 ことから

・・・ よい結果が生じるためしはないからです。







しんだら

2013-10-10 16:30:07 | 原発震災避難者


散歩



しんだら

                ないとう とくお ( 小学三年 )


しんだら

どこにいくのかな

てんごくか じごくにいくのかな

それとも

どうぶつになるのかな

どちらかな わからないな

だれか わかっている人いたら

おしえてほしいな



こういう問いを 「 あさっての飯の味 」 というんだね。

あさってのご飯はおいしいだろうか

まずいだろうか

・・・ そう聞く人があったら みんなわらうだろう。


そして いうだろう ・・・ あさってになったらわかると。



だいじなことは

今おいしくご飯がいただけるかどうかじゃないか。

今がおるすになっちゃいけないね。


君は 死んだらどうなるかというが

では 生きてるってことはどういうことかわかってるの。


死んでから先が心配という不安は

今生きてことの意味がはっきりわかって生ききっているかを

・・・ 逆に 問われているんだね。







弱く 勁 ( つよ ) く

2013-10-10 13:30:43 | 原発震災避難者


散歩



私の詩

              ( 八木 重吉 )

においもなく

響きもなく

冬の昼間の月のように

弱げでありながら

奪うことはできぬ


若くて結核で倒れた彼の詩は

病身が反映しているのか 独りごとのようにもの静かである。

しかし 神のことを語るときなどは 火のごとき情熱があふれた。


たった一行の詩もあるが

そのことばは魂のうめきであるがゆえに

・・・ 読むものの内部に深くつきささる。


病的な影は さらにない。



たしかに

彼の詩は 昼の月のように

世間的にはとぼけたものであるかもしれない。

昼の月のようにはかなく美しいというよりも

誰もが忘れていて 見上げようともしない意味での昼の月

しかも それが冬であればなおさら

ことに このごろの交通事故のやかましい時代では

昼の月など見ているどころではない。



みんなに省(かえり)みられないほど

どうでもいいような存在であるけれど

・・・ 昼の月は厳然と存在している事実であるし

太陽とともにこれもなければ 世界も人生もなりたたない


黙っているから

無視されているから ・・・ なくてもすむとはいわれない。



仲秋の名月とさわぐけれども

冬の昼の月は ・・・ 静かにその時を待っているのであろうか。







途中下車 ・・・ 柩 ( ひつぎ )

2013-10-10 10:38:29 | 原発震災避難者


散歩



柩 ( ひつぎ )

                 川路 柳紅

・・・ その柩は

どこへゆくのですか

・・・ 火葬場へ

・・・ それからどこへゆくのですか

・・・ お墓へ

・・・ それからどこへゆくのですか

・・・ 知りません



終着駅に近づくと親切な車内放送がある。

「 皆さん ながらくお疲れ様でした。

次は終点です。

ホームは左側

お忘れもののないように 今一度お改めください 」


昇給の ボーナスの レジャーのと騒いでいるうちに

・・・ 終着駅にくる。

いやでもおうでも降りねばならぬ。


その時にはじめて 重大な忘れものをしていたことに気づく。

私は何のために生きているのか を尋ねることを忘れていた !

ただ何となく 汽車に乗り

ただ何となく 移り変わる景色に心を奪われていたのではなかったか。



一度はおしゃべりをやめ 外景に目を遊ばせることをやめ

思い切って途中下車をして

深く自己の内面をみつめることを心がけねばなるまい。



生きている私たちは

現在の一瞬の 重さ 深さ 広さにあわねばならぬ。


医学の進歩は寿命の延長をもたらしたとよろこんでいるが

車中旅行時間が長くなっただけでは

・・・ 要するに 流転であろう。


生きがいは

光り輝く一瞬に出会うことが 決定するといってよいだろう。