時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

徴兵されるというけれど・・・

2015-09-10 23:43:00 | 軍拡
安保法案の反対者の中には、安保法案が可決されれば、
日本が軍拡し、徴兵制が再開されるということを語る人もいる。

それに対抗するように「再開されることなどない」という言葉を右翼が強調しているが、
こういった論争は本質的な部分に触れていないような気がする。


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米オバマ政権の無人機の利用がブッシュ前政権の10倍


アメリカのオバマ政権が、世界各地の爆撃のために
無人機を利用した割合は前ブッシュ政権の10倍となっています。


プレスTVによりますと、調査報道ジャーナリスト協会の調査では、
アメリカの前ブッシュ政権は、50回にわたり、無人機による攻撃を指示しましたが、
この数字は、オバマ政権時代に500回となっていることが明らかになりました。



この報告によりますと、オバマ大統領は、パキスタン、イエメン、
ソマリア、アフガニスタンへの無人機による攻撃の命令を発しているということです。


アメリカは、これらの攻撃で、武装勢力を標的にしていると主張していますが、
これらの攻撃の犠牲者の大半は民間人だとされています。


http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/
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戦地へ赴く自衛隊の側に立って考えろという意見もよくあるが、
実際に軍拡を望んでいるのは自衛隊や防衛省のお偉いさんであるし、
国際貢献(笑)をしたい自衛官だって山ほどいるだろう。あまり意味は無いように感じる。


むしろ、もっと単純かつ素直に、
殺される側の気持ちを考えろとなぜ言えないのか。
と思う。


近代の戦争は、無人機をはじめ、ハイテク化が進み、
兵士が直接、人間を殺害しづらくなっている一方で、
誤爆や誤射など、ますます一般の市民が被害にあうようになっている。



アフガンの地雷、ベトナムの枯葉剤、イラクの劣化ウラン弾など、
戦争は多くの民間人を巻き添えにする
(それも長期的に……だ。未だに枯葉剤で苦しむベトナム人が存在する)


それを正義と言うのであれば、むしろ悪を貫いたほうがよほど世界平和に貢献する。
私は、何の罪も無い人々の命のほうが軍人の命よりも気になる。
(敵兵に罪があるのかと問われれば、それもまた違うとも思う)


なお、心理学的の見地からは、人間にとって一番耐え難い殺害方法は撲殺、
それも自分の手で殺すことらしく、なるべく殺す感触を得られない方法、
つまり、はるか上空からの空爆が最もストレスなく人間を殺せるらしい。



つまり、兵士の側で考えれば空爆が最も人道的な攻撃手段になるわけだが、
被害者の側に立てば、東京大空襲やゲルニカを思い起こせば容易に理解できるように
空爆こそが人類史上最低最悪の攻撃手段である。
(細菌兵器・枯葉剤・劣化ウラン弾なども戦闘機により投下されたものだ。)


ということを考えれば、いくら「兵士の気持ちを考えろ」といったことを論じても、
それは、根本的な部分を考えれば、あまり意味の無い、むしろ有害な平和論ではないだろうか?

軍拡・安保>>>越えれらない壁>>洪水(by安倍政権)

2015-09-10 23:32:41 | 日本政治
地震、火山噴火、台風、洪水と隣り合わせになって生きざるを得ない我が国にとっては、
災害対策が最優先事項であることは言うまでもあるまい。

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福島県南会津町の住人830人が舘岩川の氾濫により孤立している。
福島県は熱帯低気圧「キロ」のもたらした大雨に見舞われている。


共同通信によれば、町に続く大きな自動車道が冠水し、交通が完全に遮断されているという。

現在「キロ」は本州東部沿岸に接近中。
中心部の気圧は980ヘクトパスカル、風速は秒速25m、瞬間最大風速は35m。

時速25kmで北西方向に移動しており、
本州および北海道北東沿岸沿いを進み、土曜未明にはクリル諸島に接近する。


千葉、神奈川、埼玉、福島、宮城、新潟、山形と首都圏に暴風警報が出ている。
浸水被害や土砂崩れへの注意も呼びかけられている。


あわせて、およそ100万人に避難勧告が出されている。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/japan/
20150910/876147.html#ixzz3lLNoiuEd

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ところが、この記録的大雨を前にして、
安倍たちは安保法案のほうを優先してしまったらしい。




記録的洪水が起きているのに…安倍首相が災害対策ほったらかしで
外務省、自衛隊幹部と安保法制答弁の“口裏合わせ”


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 今後、被害はさらに拡大すると思われるが、
 安倍晋三首相は午前10時39分に報道各社からのインタビューで

「今後も経験したことのない大雨が降り続く恐れがある。災害応急対策に万全を期していく」
 と述べたものの、その後、災害対策に自ら乗り出すことはなかった。

 (中略)


 いままさに起こっている災害の対策に尽力もせず、
 安保法制採決のために内部資料の言い訳を考える……。
 しかも、災害救助にあたる自衛隊トップの統幕長も一緒に。


 (中略)

 昨晩から甚大な災害が予想され、すでに被害が出ている。
 そんな状況下にもかかわらず、
 安倍首相は午後3時49分になってやっと大雨に関する関係閣僚会議を開いた。

 そして、「国民の命を守るために一刻の猶予もない」などと述べたのだ。
 一刻の猶予もないと知っていながら、その間、安保法制の口裏あわせをしていたのに、である。

 この発言、厚顔にもほどがあるが、いまはそれこそ一刻も早く、本気で対策を講じてほしい。
 それが総理大臣の仕事だ。」

http://lite-ra.com/2015/09/post-1471.html
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さすがは記録的大雪の時にてんぷらを食っていただけある。


目の前で実際に起きている被害を完全に無視して、
「日本を守る・取り戻す」という美辞麗句を掲げて軍拡に突っ走る。

こういうのが模範的日本人であるなら、いっそ不良の日本人でありたい。