時事解説「ディストピア」

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英米特務機関、カスペルスキー社にハッキング

2015-06-26 00:08:01 | 国際政治
現在、ロシアに亡命中のエドワード・スノーデン氏が明かした文書によって、
アメリカ・イギリスの特務機関がカスペルスキー社(ロシアのセキュリティソフト会社)
にハッキング行為を行っていたことが明らかになった。

(問題の公開文書はこちら)

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「カスペルスキー」はモスクワに本部を置くロシアの企業。

全世界に4億人のユーザーを有し、
同社開発のアンチウイルスソフトは27万社の企業クライアントが使用している。

こうした企業の多くは米国家安全保障局のリストに挙げられているものの、
アンチウイルスソフトが邪魔をし、諜報活動を行なうことは事実上不可能。

また会社の本部が西側からのアクセスの閉ざされたロシアにあることも機密性を高くしている。


暴露された報告によれば、
米国家安全保障局は「カスペルスキー」の
セキュリティーにある穴を見つけ、クライアントについてのプライベート情報をキャッチした。


機密資料のメモには、同局は「カスペルスキー」のアンチウイルスによって
2008年、企業の北部でクライアントのプライベート情報が
元に戻されたことをつかんだと記されている。


それ以降、同局は情報をキャッチし、
スパイ行為に利用しはじめた。


これにより、米特務機関がいかなる成果を挙げたかについては言及されていない。

「カスペルスキー」社の代表らは、各コンピューターからヘッドセンターへと
送られたデーターは非人格化されているため、具体的な機械の算出には使えないと断言している。


特務機関の行為はこのケースでは違法行為となる。
だが全てがうまく運ぶため、英米は新たな作戦の合意を結んでいた。

「インターセプト」の報道によれば、英国政府通信本部は
すでに2008年の段階でオーダーの刷新要請を送り、
これによってスパイ行為の妨害要因となるアンチウイルスのコードを読み取ろうとした



英国の特務機関が2008年に作成した文書によれば、
英国諜報機関は「カスペルスキー」社をミッション遂行の
阻害要因と位置づけ
、「カスペルスキー」社は主たる脅威に等しく

「ロシアのカスペルスキーのアンチウイルスのような
 パーソナル・セキュリティーシステムは
 システムにネット破壊の挑戦を投げかけている」


としている。



3月半ば、ブルームバーグ(ニュースサイト)は、
「カスペルスキー」社はロシアの特務機関と結びついている疑いが有ると報じていた。


ブルームバーグの情報提供者は、2012年、
カスペルスキー社がトップマネージャー数人を解雇した後、
ロシア特務機関と緊密な関係を持つ人物らが後任を務めたと語っている。

「カスペルスキー」社のエヴゲーニー・カスペルスキー社長はこれに対して、
ブルームバーグの報道のかなりの部分を「完全な虚偽」と非難している。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/politics/20150623/489870.html#ixzz3e5V1k91I

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カスペルスキーといえば、この手の専門家というかマニアの間でも
最高水準のセキュリティ技術を誇るとしてベタ褒めされているソフトを販売している会社だ。



英米の国家機関が個人や法人も利用しているセキュリティソフトの
穴を見つけようと画策していた(あるいは現在も行っている)。


これは凄まじいことで、場合によっては、
デジタルの情報は全て米英によって把握される恐れがあるということだ。


テレビドラマ『相棒』で似たような話があったと思うが、
国家によるハッキング行為は現実になっている。


ネットの悪意ある行為から身を守るために存在するセキュリティソフトを
「ミッション遂行の阻害要因」、「主たる脅威」と表現するイギリスの凄まじさよ。


世界にとっては、こいつらのほうがよっぽどろくでもない脅威だ。