GDPというのは、”国民総生産”だから、国民の支出が多く、収入も多かったら、GDPも大きくなるのである。しかし、いくら、GDPが大きくても、必要経費に属する部分の支出が多かったら、国民は幸福とは言えないのではないかと思う。
ハワイに行ったが、ワイキキの1LDK(日本よりは少し広いが)の家賃は月13万ぐらいが相場と言っていた。それでどうやって暮らしているのかは知らないが。収入が多くても、その支出のほとんどが家賃に消えるなら、その地域に住んでいる人は、生活が豊かとは言えないのではないか、と思う。
ちなみに。イタリアの住宅費も高く。多分、ヨーロッパ全体も高いと思う。なぜなら、街並みを保存して、新しいマンションとか家の建築が規制されているからである。
ちなみに。昔は、ある家計が豊かかどうかについて、「エンゲル係数」、収入に占める食費の割合が高いかどうかによって、判断したが。今必要なのは、「住宅費用係数」なのではないだろうかと。収入に占める、住宅費の高さが高い国は、例え、GDPが高くでも、豊かな国とは言えないのではないだろうか、ということで。
ちなみにこれは個人家計においても、当てはまるような気がする。支出に占める、住宅費の占める家計は豊かとは言えないと思う。収入から、食費と、住宅費を引いた実質的に使えるお金が、その家計の豊かさとは言えないだろうか、ということで。
ちなみに。日本家計に占める、住宅費の割合は、先進国の中で、最下位ぐらいです。
ついでに書くと。中国の上海の普通の1LDKのマンションは、日本の東京よりも高いぐらいになっているらしい。中国が経済発展していると言っても、一般的な中国人にとっては、日本人はとても豊かに見えるであろう。要するに、問題はGDPの数字ではなく、実質的に使えるお金がどれくらいあるのかということなのだから、と。