今週の一本

　映画は1000円または無料で見るものと決めてから何年だろうか。だけど、だけど、おっちゃん留守やしなあ、ちょっと忙しくなるけん見逃すかもしれんしなあ、と昨日からクヨクヨ。え～い、行ったれや！よっ、太っ腹！大丸カードで300円だけ割引料金。でもとっても満足したので後悔せず。

　「リトル・ミス・サンシャイン」は見ておきたかったんよね。トニ・コレット好きだし。全然、関係ないけど、下娘は小さい頃＜サンシャインプール＞って言えずに＜シャンシャンプール＞って言ってました。（福岡・海ノ中道公園内にあり）



　「リトル・ミス・サンシャイン」　2006年　米国　★★★★　
　監督　ジョナサン・デイトン　バレリー・フアリス夫妻
　主演　グレッド・キニア　


　アリゾナに住む小太りな少女・オリーブ・フーヴァーの夢は、美少女コンテストで優勝すること。コンテストのビデオを研究したり、ダンスの特訓したりと一生懸命な毎日を送っている。そんな彼女の元に、カリフォルニアで行われる＜リトル・ミス・サンシャイン＞コンテストへの繰り上げ出場の知らせが舞い込む。フーヴァー家は、家族6人がコンテスト会場を目指すことになったが、さあ無事に出場が叶うのか！？

　勝ち馬・負け犬の分かれ目を説き、勝ち馬だけが成功すると声高に叫ぶ父、人との繋がりを嫌って沈黙を続ける兄、ヘロイン中毒で老人ホームを追い出された毒舌家の祖父、失恋が原因で自殺を図ったおじ、バラバラの家族を必死でつなぎとめようと空回りする母。（トニ・コレット）誰かと誰かが常にもめている家族が乗り込む黄色いバスは幸せに辿り着けるのだろうか。

　トンチンカンなやりとりが何ともおかしいのに涙が出る。家族に何か問題が起きた時に、そこにはスーパーマンもスパイダーマンもみのもんたもやっては来ないよね。自分達で乗り越えるしかない。いくら高給取りのお父さんでも元ミス町内会のお母さんでも高学歴のお姉さんでも模擬試験トップの弟でもそんな肩書きはなんにもならん。あたふたとオロオロとどたばたと不恰好に必死で一生懸命に家族を守ろうと立ち上がらんといかんのよね。

　家族の中で起きる信じられないような事件を聞く昨今に一服の清涼剤となるようだ。格好悪くてもいいじゃん、情けなくてもいいじゃん、弱っちくてもいいじゃん、家族なんだからさ。ねえ。