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ミホんち

2005年から書いてきた「ミホんち」
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Netflixで一本

2021-09-20 17:39:00 | 映画・テレビの話
  秋の風を感じてるキナコ

 前にも書いたけど寅さんが好きだ。あのチャラチャラりラーという主題歌を聞くだけで涙が出そう。ただし40作まで。41作のウイーンに行くあたりからちょっと気持ちが離れて、43作の寅さんと満男の恋二本立てとなってからのは好きになれない。いや、見ましたけどさ。
 寅さんの恋は何にもどこにも所属することなくただ恋である。自由が許されるところにある恋である。満男は違う。どこかに属すること、何かに認められることを切望しつつの恋である。ああ、釣りバカ日誌の浜ちゃんが好きじゃないのはここ。会社員であることに身を寄せているのに釣り三昧で結局は三方ヨシなどという生活が成り立ってるところ。

 「男はつらいよ おかえり寅さん」 日本 2019年 ★★
 監督 山田洋次
 主演 吉岡秀隆

 物語は諏訪満男の妻の七回忌の法要から始まる。団子屋くるまやの店舗はカフェに生まれ変わり、仏壇にはおいちゃん・おばちゃん・満男の妻の遺影が並ぶ。寅さんのはない。今日は満男妻の七回忌。法事のあと、寅さんがマドンナを連れてくるたび、家中が大騒ぎだったことなどの昔話に花が咲く。満男は、長い間サラリーマンをしていたがその合間に書いた小説が認められ小説家になっていた。
 そんなある日、満男の最新作の評判がよくサイン会をすることになる。その列の中に初恋の人、及川泉の姿があった。ヨーロッパで生活している泉は仕事で来日し、偶然サイン会に参加したのだった。泉に再会した満男は、小さなJAZZ喫茶に彼女を連れて行く。店のママは昔、奄美大島で会った寅の恋人のリリーだった。懐かしい思い出、優しい人々。ああ、思い出は美しい……って、なるかーい!!

 なんじゃそれ。いや、後藤久美子は中年になっても美しいですよ。そりゃ満男クン、フラフラもしよう。ですが、それしたらいかんのやないの。これを純愛ストーリーととらえるなら山田洋次監督、失敗やと思う。満男と泉、その箱に鍵をかけたなら開けてはいかんのよ。大事にしている思い出ならばますます閉じておかんといかんやったのよ。私が七回忌を迎えた嫁なら化けて出るね。いや、亡くなったあとにあった人なら構わんよ。頑張れ満男、って言える。やけど、これはダメなヤツよ。

 寅さんファンは多いと思うけど、評価はどうやったんかな。だいたい本人は亡くなって久しいのに映画を撮るってどうなの。49作もそうやけど没後に撮ってもいいんかな。何がなんでも50作までというエゴじゃないのかな。と、あまり納得できない寅さんでした。

 ちなみに一番好きなのは11作目の浅丘ルリ子編。
 

WOWOWで一本

2021-09-10 18:04:00 | 映画・テレビの話
 気づけば9月。緊急事態宣言のままで夏から秋へ流れていきます。映画館に行かなくなって一年半。大きなスクリーンの感動を忘れてしまいました。昨年の日本アカデミー賞で作品賞と主演男優賞を受賞した「ミッドナイトスワン」は見たいと思っておりました。 

   
   
 「ミッドナイトスワン」 日本 2020年 ☆☆☆ 
      
  監督 内田英治
  主演 草なぎ剛 (草なぎクンには☆☆☆☆

 今や週に三本の映画を見る男、おっちゃんに先に見てもらうと「ストーリーは見たことあるような作品やけど草なぎくんはすっごいわ」と感想を。へへへ、もっと深いとこ突いたろと思ってましたらばまさにその通りでした。くそっ。

 故郷を離れ新宿のニューハーフショーパブでダンサーとして働くナギサはある日親戚の中学生一果を預かることとなる。あたしに迷惑だけはかけないでと始まった同居生活であるが、トランスジェンダーの自身の身の置き方に苦しむナギサと育児放棄された孤独感の中を生きてきた一果。次第に二人の関係は違ったものとなっていく。

 作品には既視感が否めず登場人物の気持ちがよく分からない。え。。。育児放棄のママだったんじゃないの?あら?みたいなシーンがいくつかある。そこを吹っ飛ばかして草なぎクンの演技はすごいです。彼を抜擢したことがこの作品の一番のポイントではないでしょうか。もっと美しい俳優さんをもってきたらこんなに印象には残らない。ある意味男くさい草なぎクンゆえに哀しみがひしひし伝わる。
 
 ナギサの捨てた故郷は東広島市。広島駅から電車で40分の距離。この距離にある疎外感は都会で生まれた人には分からんやろうなあ。広島弁はちょっと難しかったかな。~じゃけえ、って言えばいいってもんじゃない。

 結末は書かないのがお約束。でも、最後はナギサにカーテンの陰からでいいから見せてあげたかった一果の姿。