ワタシは、一応バードウオッチャーを自認しておりますが、あくまでその対象はマイガーデンを訪れる、ありきたりの鳥たちです。
湖や山奥、澄んだせせらぎでしか見られないような珍しく美しい鳥を見に遠出をするまでの時間も興味もありません。普段花や植物をメインとした投稿サイト「グリーンスナップ」にも、野鳥をアップで撮影した写真を見かけますが、さすがのワタシも、投稿するだけの目的でに望遠レンズを備えた高性能カメラを買うほど物好きではありません。
このブログでも何度か紹介していますが、登場する鳥は、スズメ・ヒヨドリ・ムクドリ・メジロなど町なかでもよく見られる平凡な種類ばかりです。たまに見かけるのがジョウビタキ、ツグミくらいのもので、百舌鳥や鶯・ホトトギスなどは全く見たことがありません。
それでも、草むしりや剪定の合間に、セブンイレブンのコーヒーを飲みながら、鳥たちの生態や生活を眺めるのは、金もかからず心静かに楽しめるものであります。今はビスケットの切れ端、鳥に荒らされた穴の開いた柑橘類、オレンジジュースを与えて手なずけ、うちの野菜や果樹の被害を少しでも抑えようとしておりますが、かえっておびき寄せて更に柑橘類を食われる結果になっているかもしれません。
彼らの行動を見ているといくつか面白いことに気づかされます。鳥の種類によって行動パターンや性格が異なるのですね。まず、孤独を好む鳥は、イソヒヨドリ、ツグミ、ジョウビタキあたりとなりましょう。
イソヒヨドリは、川や浜辺に棲み、小魚や水生動物を捕えて食べます。ヒヨドリよりやや小さく、青みがかった羽根、七色のさえずりですが、気性が荒く他の鳥たちは一目置いているようです。いつも一人きりでたまにワタシが放るビスケットの欠片を食べます。二つ三つ食べると、もうそれからは様子を見て何処かに飛び去って行きます。他の鳥たちは、イソヒヨドリが来ると慌てて離れていくのです。カッコよくて流れ者で欲に目がくらまない「小林旭」みたいですね。
ヒヨドリは、雑食で空中を飛ぶ虫からブロッコリーの葉っぱなどの葉類・花、そして果物も好みます。彼らは一応は数羽いるのを見かけますが、団体行動や仲間というより、食い物にたまたま集まってきているように思えます。とにかく貪欲で大食漢です。ワタシの姿を見つけると「飯はまだか」とばかりピーピー鳴きます。昨年までは、慣れてくるとビスケットを空中に投げるとキャッチするのでした。
今年は、柑橘類を守るために2,3か所に小さな容器にオレンジジュースを注ぎ、ミカンなどを輪切りにしてそちらで食欲を満たしてもらうことにしたら、ビスケットに見向きもしなくなりました。噛まずに飲み込める、甘くて高カロリーのミカンとジュースの方がいいと思ったんでしょう。そのかわり、その餌を置いた場所から数メートルに陣取って動かなくなりました。
餌場が見渡せる「桑の木」に留まって腹が減るとジュースをごくごく飲み、また枝に戻っては、柑橘をめがけて飛び回る「メジロ」を追い払うために見張っているのです。自分ではお腹がいっぱいで金持ちのくせに他の奴に横取りされない様邪魔する、楽して幸せを独り占めしようとする、いませんか?そういう人。強欲の塊のような鳥であります。
一方メジロは、ほとんど番(つがい)で行動します。夫婦に例えられるように仲良く二羽でちょこまか飛び回ります。一方が柑橘にありつくともう片方は近場で様子を伺い、交代しながら交互に食事をするのです。ワタシがミカンの輪切り置くと10分も経たずにやってきます。どこかでわたしのことをじっと観察しているのかも。しかし、ウチの柑橘類を荒らす最もワルでもあります。体が小さいのをいいことに張り巡らした鳥よけネットをかいくぐって、「セトカ」に穴をあけ果肉を掬いとります。見つけて近づくとパニくってばたばた飛び回るのですが、逃がしてやります。食べているさ中も頻繁にあたりに敵がいないかを警戒するのはひ弱な小鳥に共通する性質なのでしょう。
先日「プラム サンタローザ」の裸木に妙なものを発見しました。
初めて見るものですが、恐らく昆虫の蛹(繭)であろうとネットで調べたら一発でヒット「イラガの繭」でした。イラガの幼虫は毒々しい容姿の毒虫であります。
これに刺されると電気ショックのような強い痛みがあり、数日痛みが残ります。見つけたら「キンチョール」で駆除いたします。柿やバラ、モモなどいろんな葉っぱを団体で貪り食うので、ちょっと観察するとみつかります。
こいつの繭ですから、蛾になってまた卵を産み付けられない様、これも速攻で駆除ですが、枝を切らないで固い繭をハサミで割ってみました。中に緑色の蛹が見えましたがそのままにして一時間ほどたって見に来たら、奇麗に中が空洞になっていました。下にも落ちていないし・・・あたりを見回すと、「ジョウビタキ」が一羽。橙色の尾 明るい茶色と白い斑点が特徴的な可憐な野鳥が、満足そうな顔をしてこちらを見つめていました。
こちらが鳥たちを観察しているのか、鳥がワタシを観察しているのか・・どちらにせよ、野鳥は見ていて飽きませんね。
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