植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

こんな日本に誰がした? 投票する前によーく考えよう

2022年07月06日 | 時事
あんまり騒いでいませんが、コロナがじわじわと感染者を増やしているのです。第7波が来ているらしいのです。今の世の中、マスクさえしていればもういいのだ(マスクをしてないと危険視する)、アルコール消毒さえ店先に準備してさえいれば営業が出来るという風潮になりました。

政府もマスメディアも、コロナなど知ったことではないともっぱら選挙に関心が集まっています。後は電力不足と物価高、ウクライナ侵攻はいまだ続いておりワタシ達の生活にまで深い影を落としていますが、それさえ「飽きてきた」のでしょうか。

インフレも経済成長も無く、国民実質所得は減り低金利で推移したこの40年で、日本が衰退し劣化し、少子高齢化が進み、国民は貧しくなった、というのは明らかですが、その原因や責任は何処にあるのかを誰も明確にしようとしません。しかし、その間ほぼ一貫して政権をにぎってきた自民党政治がその中心にあったことは紛れもない事実です。

例えば電力政策は、安価・安直で硬直的な原子力発電に傾斜したため、福島事故で巨額のツケを払わされることになりました。その後も再生可能エネルギー・脱炭素などへの転換はお題目だけで、ちょっと梅雨明けが早まり猛暑となった途端、電力不足の騒ぎであります。蓄電・売電・発電・送電事業分離なども電力各社の既得権益を守るために、一向に改善されず高い電気代を払わされるのは国民であります。

自動車の製造ラインが止まったり、エアコンなどの家電販売が品薄になってきました。これは、世界的な半導体不足が影響しているのですが、国内の大手家電メーカーは、軒並み半導体事業から撤退したり、海外(中国台湾)に吸収されて完全にシェアを失っています。モノ作りが日本の産業の根幹であったはずなのに、技術者研究者は海外へ流出し、製造力生産性を失ったままで今となっては修復不能に見えます。

コロナで言えば、数十兆円という予備費を計上し、「使途自由・使途開示不要」で巨額のお金がどこかに消えているようです。残ったのは日銀に引き受けさせた国債だけ。世界でも最悪の政府の負債1000兆円は、誰が返済するのでしょうか。おかげで金利を引き上げるという金融財政の武器は失われてしまいました。そして、いずれ「徳政令・デフォルト」しか道が残されていない事態に落ちっているのです。

 更に、ワクチンもコロナ治療薬も結局日本のメーカーからは生み出されませんでした。国民の健康や生命を救うだけでなく、世界に供給して膨大な利益を得る、という機会をみすみす逃してしまいました。これは、従来から、リスクを取って企業が基礎研究や技術開発とそれにかかわる人材に投資しなくなったことに主因がありますが、あの日本学術会議の一連の騒動を見ても明らかなように、政府与党がそうした研究分野に関心もお金も払わなかったこと、厚労省・経産省の無為・不作為な政策が要因でもあります。

農業は衰微し、食糧自給率は減少の一途であることをこのブログでも説明しました。農家さんは2000年に389万人いた農業就業者は、最新では130万人、わずか20年ほどで1/3に減ったのです。自民党は農家を票田としか見ていないので、農政はどうなってもかまいません。農水省は農協などとずぶずぶで利権にばかりとらわれて本質を見失っています。

そして、参院選がまもなく行われて、自民公明政権が一人勝ちするような形勢です。一番ダメなのは国民であります。思考停止して政府のプロパガンダを真に受け今の政権が正しいのだと思い込んでいるのです。

ワタシはいまだ日本に真の「民主主義」は根付いていないと確信しております。今の自由主義国家を獲得したのは民衆や民意ではなく、単に第二次世界大戦で敗戦し、アメリカ・イギリスからあてがわれて生まれたものです。憲法も、政治や社会のシステムももとはと言えば欧米から教えて貰ったものです。

歴史的にみても、日本人は天皇をあがめ、お上に平伏することが正しいのだと教えられ、頭と心に染みついています。変化すること世の中を劇的に変えることを嫌がり、現状維持を好む大人しい民族であります。

だからこんな世の中になっても、まだ「仕方ない」と、現政権を支持する人が過半なのです。その先を想像するとなんの明るい展望は見えてきません。依然として選挙に対する関心は低く、国政を担うに相応しいような有能な人材は見当たらず、2世3世議員や芸能人くずれの立候補者ばかりが目立ちます。

国土も人の心も美しかった日本、この国は乱れ、心卑しいものが跋扈する日本になってしまいました。
あぁ世も末ですな。
末法」であります。
コメント
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