植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

お寺の印を買ったり彫ったり これって功徳になるのか

2022年07月22日 | 篆刻
先日ヤフオクで、例によって古い篆刻印材を落札しました。いずれも紐(持ち手の飾り彫り)がある箱入りの古印で、5個で1500円、つまり骨董的価値や印材としての希少性もない一般的なもの、と判断されてほとんど競争も無く、とても安く落札できたのです。

山ほど印材を持っているのに、変哲もない印を落札した理由は二つ、印面文字が写真に出ていて「〇〇山常〇院」と読み取れたことと、西泠印社の側款のある印材が含まれていたからであります。出品者から「寺院初出し」の説明書きがあり、同じ人から、他にもお寺からの古い木彫りの仏像やら仏具など出品物が多数ありました。

静岡県にある実在する仏寺で、日蓮上人が宿泊したという法華宗の古刹であります。そこでこうした品々が出品されるとしたら、世代交代があって古い品を処分したか廃寺になったか、あるいは資金繰りに窮して売り食いしたか(失礼)、かもしれません。いずれにせよ、間接的にでも仏教関係者にお金が回るので、お布施と思えばよろしかろうと思います。

お寺さんの印ならば、専門家や書道家さんの手になるものである可能性が高く、印材もホームセンターに置いている流通品の安物に彫るわけもありませんから、ある程度の値打ちものに相違ないと見たのであります。事実、このワタシも、先祖のお墓がある菩提寺のお坊さんに頼まれて彫った印は、失礼のないように、芙蓉石という上物の印材を使いました。そういうものであります。

箱代だけで、新品なら1個500円以上します。紐がある印材ならば、安い石でも500円から1,000円程度になるので、お買い得であります。また、中国の書道・篆刻の聖地・印泥の本家である西泠印社が側款を刻んでいるなら、悪いものでは無かろうという読みであります。いずれにせよ届くのを楽しみにしているのであります。

そこで、ふと考えたのが例によって「押し彫り(頼まれもしないのに勝手に彫って押し付ける)」です。お寺の名前を彫って上げようというお節介でありますな。ここからは、だいぶ前からお上人と若坊さん双方から「世話人」になってくれと頼まれていて、固辞しているのです。本当は「危うきに近寄らず」出来るだけ疎遠になっているのが賢明なのですが、来週は親戚の法事(家内の従兄弟の3回忌)があって嫌でも顔を合わせることになるのです。

まぁいいか、いずれ世話になることだし、お坊さんに良くして罰が当たることは無かろうと思います。高野山真言宗 「海詠山長楽寺」であります。

石は旧巴林凍石8分で、中には童子が彫られております。買えば5千円前後でしょうか。数千万円とか数百万円の壷を買わされるといったどこかの宗教とは違って、地元のお寺さんにわずかでも寄進するくらいならば、家人に迷惑を掛けることもありますまい。因みにワタシはばりばりの無信教で、若い頃から罰当たり、と揶揄されておりました(笑)
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