植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

爪で拾って箕(み)でこぼす ちまちま稼ぐ(笑)

2022年07月02日 | 篆刻
昔から「爪で拾って箕(み)でこぼす」という言葉があります。落ちているお米を一個一個爪先で拾っているうち、なにかのはずみでひっくり返す、という意味であります。我が国のお役人はこの例に倣っておりますね。例えば国税などは一日でも納期限を遅延すると多額の遅延金を請求するほどシビアなものなのです。ワタシらの税金をちまちまとむしり取って、観光支援事業給付金やら持続化給付金でばら撒いて、何百万円から数億円まで「抜け道・裏技」で掠め取られているようです。

今は円安で、日本の品物がどんどん買われて行ってると聞きますが、一方で輸入に頼っている原油価格や半導体・小麦など根幹の原材料が枯渇し、高騰しているのです。見た目は外人が爆買いに来て潤ってるかのごとくですが、大きな意味では「日本」が安く買いたたかれ、基幹産業の体力は日増しに削がれているのです。

政府は国債増発で借金漬けなのに、やれウクライナやれ途上国への食糧支援、ワクチン確保の支援と大盤振る舞いをしております。国民や国内産業にとってほとんど意味も恩恵もないことに巨額の金を出し続け「 箕(み)でこぼしております」

話は変わって大変にミクロな話で恐縮ですが、メダカを1週間に一度のペースで花屋のカナちゃんに届けて(納品)います。といっても、わずか10パックで、売値が一個500円の激安価格。ワタシにはその25%としか入って来ませんので、完売しても一回で1,250円がワタシの取り分、どうということもない微々たる収入であります。

ワタシは「良心的」(笑)なので、生後半年くらいのやや小型のメダカを持参しています。成魚となった大きいものは見た目は立派でも、寿命の3年に近づいているので、すぐに死んでしまう可能性もあります。また、7,8匹入りのメダカには必ず「ミユキメダカ・オロチ系黒メダカ・楊貴妃系赤メダカ」のどれかが最低2匹含まれています。オロチ系のヒレ長メダカなどは、滅多に売られることはなく、一匹で数千円でも不思議は無いのです。それなので納品したその日に売り切れるようです。

では、20パックにするか、あるいは完売の都度補充するか、いやいやそんなことはいたしません。在庫のメダカは稚魚を除いても5.6千匹以上いますから、一度の納品で10パックセット70匹として、70~80回分、4月から半年間週二回届けたとして48回でうちのメダカの大半が居なくなります。稼ぎは6万円。これからパック代やエサ代を引くとこれは儲かりません。

先日カナちゃんの店にメダカを置きに行ったら、ケースに10個ほど見慣れぬパックがありました。値札200円の水草入りメダカ二匹でした。仕入れ担当であるお兄ちゃんがつまらぬものを仕入れてきたのだそうです。メダカは変哲の無い白メダカで、体長1㎝足らずの赤ちゃんメダカ。生後ひと月足らずでしょう。それに数センチの長さのホテイアオイなどの水草が一本(笑)。いくら200円とは言え、こんなものを買う客はいません。というか、わたしの500円パックとは比較にならない貧弱な品物でした。

カナちゃんはワタシの顔を見るなり、そのメダカのケースをどけてワタシのお得なメダカパックを置きました。そして「〇〇さん(ワタシ)、これを持って行って下さい」というのです。ワタシが卸したものでもないのに、売れる気がしないので要らない、と仰る。

やむなく10パック引き取りました。本当にワタシも要らないのですが、仕方ない、屋上で一杯泳いでいる稚魚プールに放してやりました。これも人助け(メダカ助け)でしょう。

さて、さらに話は飛びますが、篆刻印をたまに彫って欲しいという依頼があるのです。書道のオープンチャットのメンバーから「印材代や経費位は払うので」となかなか厚かましく(笑)言ってきますが、これも「タダで彫って上げる」というのがワタシの謳い文句の営業活動、様々な要望や文字の印を彫って、自分の篆刻技術向上に資するためなので大歓迎なのです。チャットメンバーとその書道仲間さんで、すでに20人ほどの印(二つ平均として)40個以上提供したことになります。

お礼としてお菓子や切手などを頂戴しています。書道教室の先生からお弟子さん用にと依頼があったのは確か、1本2千円でしたか。今回は印では無く、余っている書道紙を欲しい方に差し上げるのに乗じて、ついでに印を彫るという方が二人続きました。当然タダでいいのですが、「お金を払うので雅号印を彫って欲しい、書道仲間で同じように2顆を有料でお願いしたい」と頼まれました。これがどうにも困るのです。印材もピンキリ、箱代・送料と千円以上の経費が掛かるのですが、最近はかなり腕も上達しているので、いくらかの技術料(人件費) を貰っても罰は当たるまいと思うのです。

プロの篆刻家に頼めば、姓名印・雅号印ならば最低1顆1万円はとられるのです。1個3千円位でやろうと思います。少し上等の印材を使います。箱だって新品にしますから。これでもせいぜい1万円ちょっとにしかなりません。まぁいいか、人助けになるし、書道を志す人たちにいくらかでも書道の上達や作品作りの手助けになれば本望で有ります。

更に、昨日はずっと前に本ブログで紹介した「魯庵印泥」という珍しい印泥を譲って欲しいというメールが届きました。よくワタシのメアドを見つけたものですが。
恐らく魯庵印泥のことを知っている人は、日本では殆どいないでしょう。製造年はさほど古くはありませんが、現在では市販されず全く流通していません。ヤフオクでも見かけたことは無いのです。中国人の書道家さんでなければ所有していないというレベルのようです。物の価値をご存じならばお安く譲って差し上げましょうか。

さて、ここで、ワタシにとっては巨額の金を拠出することになりました。倅の新築マンション取得に「生前贈与の特例」で有り金はたくことになったのです。それに比べ、小金をいくらかせいでもたかがしれているのですが、欲しい人に、あるいは使ってもらえる人に、ワタシから提供が出来ればそれはそれで意義のあることでしょう。これらの収入はワタシにしたら全く赤字で経費や仕入れ代の方が高くつくのですが、これとて確定申告で申告しろと言ってくるかもしれません。アンタらの爪でも抓めない程微々たる収入ですがね(笑)。

コメント
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