植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

あー、もはや末法 末期症状だ

2020年02月28日 | 時事
 毎日、gooブログから、昨年同日の記事を見て感想を書きませんかとメールが来ます。読んでみたら、やはり同じ時期にバラの殺菌処理(今年は二日早かった)をいたしておりました。そして、アーモンドが咲き始めたとも。今朝はアーモンドの花蕾が赤く膨らんでいました。当たり前ながら、植物たち、毎年同じ時期に芽を出し花をつけるのですですね。

 昨日何気なくTVをつけたら、予算委員会の中継をしていました。専ら質問は「コロナ」と検事長の定年延長問題です。

 検事長の定年延長で矢面に立ったのが法務大臣と人事局の給与局長でした。しどろもどろで、およそ理屈にもならない珍答弁と過去の答弁の修正を繰り返していました。
 森という法務大臣は、安倍総理のお好みの女性取り巻き議員の一人。稲田さんとか高市さんなどと同じで、ちょっと見た目の綺麗な方をお好みの様です。元金融庁のキャリア官僚です。恐らく人事局のさえないおばさん給与局長も、最高学府を卒業したばりばりのキャリア組でしょう。この方たちが、子供の言い訳にもならないような答弁をメモ丸読みしておりました。ワタシらならいざ知らず、プロの官僚(経験者)が言い間違えましたとか、勘違いしました、質問の内容がうるさくて聞き取れなかったとかの言い訳をしているのですから、見苦しいやら情けないやら。

 国家公務員は、おそらく幼少のころから、周りの子供たちが遊び惚けている間も学問に励み、塾に行き夜も寝ないで勉強して、最高学府に進んだ英才ばかりでしょう。中には、国家公務員試験と司法試験という最難関の試験までクリアしてくるのです。国の中心で日本の為に尽くすという志か、末はトップに上り詰め名誉とお金を手にしようという野望なのかは存じませんが。

 そうした官僚たちが。この、情緒優先のわがまま・浅薄なお坊ちゃん宰相の思い上がった考えや独りよがりの一言に翻弄されているのです。忖度といえば、いかにも官僚側が気を使っているようですが、実際は安倍と菅が決めて、あとの事態収拾は役人に丸投げし責任まで押し付けるというやり方です。忖度を強制させられているのです。
 今回の検事長人事はまことに分かりやすい展開です。今の検事総長に早めに引退させて定年(63歳)ぎりぎりまでに、気心が知れた(安倍内閣に協力的だった)黒川氏を後任に据えさせるつもりだったのです。ところが検事総長がうんと言わず、このままでは黒川さんが間に合わず退官となります。それもあって同期の別の方を次期総長に充てるのが相当と検察庁は判断していたのです。

 そこで、半年定年延長すれば現検事総長の定年に間に合い、念願の腹心の検事総長を据えることが出来る、と至極単純に考えたわけです。そこには戦後の憲法の精神や、国会の場で繰り返し堅持してきた検察の独立性とか正式見解を顧みることも無かったと思えます。「国家公務員なら相当の事情があれば、定年延長できるじゃん」と。国家公務員と、裁判官や検察官は憲法にわざわざ規定されて別に法律が定められています。国家公務員法は、これに及ばないというのが戦後一貫した法の精神であり国の統一見解でもありました。

 指摘されたら大慌てで閣議決定し「法律の解釈変更」と答弁しました。しかも、法務省から定年延長を付議されたときたもんだ。これを姑息と言わずしてなんといいましょう。
 これは、大変です。ありもしない法務省の決裁は「口頭」で行ったと荒唐無稽な話を作り、人事局と法務省での打ち合わせや連絡資料を後追いででっちあげることになったわけです。無かった事実をあったと見せかけたら、それは必ずつじつまが合わなくなります。いったん以前国会で答えた内容(ある程度は真実)も、安倍総理の一言で、撤回や修正・謝罪をごっちゃにしてひっくり返すことになったのが昨日の国会答弁でありました。もはや公務員の矜持もへちまもありませんわ。見苦しさを通り越して哀れを覚えます。

 明確な法律違反を、法をつかさどる側の本家が公然と法律違反を犯したのです。
もしこの理屈が通用するなら、政府はいかなる法律も、議論も法改正もなしに変えられるという前代未聞の前例となるのです。

 巷の評論家や、マスメディアはこの後「展開が注目されます」とか目が離せません、明日もこの話題に、とか言って締めくくります。それ以上論評し批判すると「忖度」を強制させられるどころか商売が出来ないように脅されるからです。

 
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