すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

オーマイニュースが悩んでいるらしい

2006-10-25 00:33:07 | メディア論
 市民みんながアルファ・コメンテーターだ──。

 と編集部が考えていたかどうかは不明だが、オーマイニュースが悩んでいるらしい。記事のコメント欄にネガティブ・コメントが殺到し、市民記者のみなさんから「さまざまなご意見や苦情」が編集部に寄せられているそうである。

【ご意見募集】「この記事にひと言」欄について(OhmyNews編集部)
運用ルールの再検討を始めています


オーマイニュースは今、悩んでいます。「この記事にひと言」欄の最適な運営方法は何か、と。

そこで、市民記者とオピニオン会員のみなさんにご意見を伺おうと、この記事を掲載することにしました。
 コメント欄の運用に関してアイデアを募集するこの告知記事によれば、市民記者からはこんな泣き言、いや苦情がきているそうだ。

「誹謗中傷がひどすぎる。これでは議論にならない」

「『ひと言』欄を読むのが怖い。もう記事を書きたくない」

「このような誹謗中傷を書き込まれるなら、市民記者を辞めたい」

 だったら辞めればいいと思うが、まあ確かにコメント欄の問題はむずかしいものだ。同じネガティブ・コメントでも、正当な批判なら心して読むべきである。だが仮にコメントが100つけば、そのうち5つや6つはどう考えても面白半分でしかない煽りコメントが書き込まれるのが世の常だからだ。

 世の中にはいろんな人がいる。よって、このテのコメントを根絶しようったってどだい無理な話だ。

 そこで求められるのがスルー力である。

 心頭滅却すれば火もまた涼し。ひどい煽りコメントを目にしても、「ああ、隣の犬が鳴いてるなぁ」てなもんで軽く受け流す。インターネットを使って情報をやり取りする以上、いちいちノイズに反応してたらキリがない。

 作用があれば反作用がある。反作用の中には必ず一定の比率でノイズが含まれる──。これがニュートン力学以来の世の中の法則である。いわばコメント欄の問題は永遠のテーマみたいなものだ。

 オーマイニュースが今回の意見募集で、そんな難題にケリをつける画期的な最終兵器を考案したりすればおもしろいのだが。

 まさか……。

 みなさんとの有意義な議論の結果、コメント欄は閉鎖することに決定致しましたなんていうオチはなしでお願いしますよ。

【過去の関連エントリ】

『オーマイニュースは燃えているか? ~「誰でも参加」のドグマから抜け出せ』

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2 コメント

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Unknown (あざらしサラダ)
2006-10-29 08:41:25
♪こんにちは。

「スルー力」とはなかなか面白い表現ですね。

こうしたネガティブな読者意見は今に始まったことではないのでは?

おそらく、大手新聞などでは「読者の声」に掲載することもなくスルーしてきたんでしょうね。

それが表に出ただけでも収穫だったりして、笑。

市民記者には、批判コメントの中から自分が気づかなかった視点を発見して、自らの「糧」にしていく位のたくましさも必要なのかもしれません。
返信する
ノイズ耐性とスルー力 (松岡美樹@管理人)
2006-10-29 21:54:18
>こうしたネガティブな読者意見は今に始まったことではないのでは?



ええ。ほかにもいろいろありますよね。何でもそうです。例えばレストランのレジの脇に、メモ用紙とボールペンが置いてある。で、「店のサービスに対するご意見をお書きください」みたいのとか。



ただ新聞の「読者の声」なんかと比べて、ネットの場合は敷居が低いですよね。わざわざハガキを買ってきて、書いたらまた郵便ポストまで出かけて行ったりする必要がない。ネットサーフィンしてるついでに、何か思いついたらチョコチョコっと書いて「投稿ボタン」を押すだけです。なのでもちろん有益な書き込みも多いですが、手軽なぶんノイズの比率だって増えるでしょう。世の中はそういうもんですから。



てなわけでネガティブな書き込みにいちいち傷ついていたら、市民記者なんて成り立たないと思います。もっとノイズ耐性を高めて、スルー力をつける必要がある。まあ市民記者に限らず、ネットを使う人全般に言えることですけどね。
返信する

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