すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪】大迫をOA枠で選ぶのには反対だ

2021-04-20 08:11:39 | サッカー日本代表
FWは上田と前田、林が見たい

 東京五輪のオーバーエイジ(OA)枠では、巷間、当然のように「大迫、遠藤航、吉田」という3人の名前が挙がっている。だが、ちょっと待ってくれと言いたい。

 遠藤航と吉田の選出には異存はないが、大迫に関しては異論がある。いや、「大迫がダメだ」というんじゃない。「大迫以外に見たいFWの選手がいる」ということだ。

 それは上田綺世(鹿島アントラーズ)と前田大然(横浜F・マリノス)、林大地(サガン鳥栖)の3人である。このフレッシュな3人が入れ替わりで暴れるところをぜひ見たい。

 上田は秀逸なオフ・ザ・ボールの動きとポストプレイ、裏抜けが武器だ。一方の前田はスピードとスプリント、プレッシングに優れている。

林大地は非常にいい選手だ

 残る林大地は知らない人もいるかもしれないが、個人的にはこの2ヵ月で急上昇してきた選手だ。

 今年3月29日にU-24アルゼンチン代表と対戦し、CB瀬古歩夢からの絶妙なロングボールをゴールして見せた選手である。

 今年4月17日に行われたJ1第10節。鳥栖が2-1で勝ったこの名古屋との試合で、林のプレイをじっくり見た。非常にいい選手だった。

 この試合、彼は鉄壁の無失点守備を誇る名古屋から、今季初めてゴール(先制点)を決めた選手である。(名古屋は1失点のみしていたがオウンゴール)

 鳥栖には、守備の堅い上位・名古屋との対戦とあって緊張感が高まっていた。

 そんな固い雰囲気を木っ端みじんに吹き飛ばしたのが、林の劇的な先制点だった。この1点で鳥栖の選手は「行ける!」と一気に士気が上がった。

 しかもそのゴールは左サイドからダイレクトでマイナスに折り返されてきた速いクロスを、ヘッドで見事に決めた難度の高いものだった。

 あまりにもボールと彼の動きが速く、一瞬、何が起こったのかわからなかった。すばらしいゴールだった。

激しいプレッシングも持ち味だ

 そして林は点を取るだけでなく、黒子の仕事も黙々とこなした。この日は2トップを組んだ酒井宣福と連動し、最前線から激しくプレッシングした。

 名古屋はいつも緻密なビルドアップを誇る。その名古屋の組み立てのパスがこの日は微妙にブレていた。

 それは林に今季初めてのゴール、しかも先制点を取られたショックと、林の献身的で執拗なオフ・ザ・ボールでのハードワークのせいである。前線から追い込み、角度を限定し、圧力をかける林のプレッシングは効いていた。

 彼は熱いハートをプレイで爆発的に表すタイプであり、非常にエネルギッシュでアグレッシブ。U-24日本代表にはいないタイプだ。才能はまちがいないし、技術的にも今後大きな伸びしろがある。

 あの名古屋vs鳥栖の熱戦を見た生き証人の一人として、責任をもって林大地を推薦しておきたい。

【東京五輪】なぜ私は「OA枠=大迫」を否定するのか?

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