甘いミルクティが好き。
あったかくても冷たくてもいいけれど
ぬるいのは嫌。
高校のころ、大失恋をした私は
いろいろなことが少しずつ楽しくなくなってしまった。
少しずつ笑うのが下手くそになってしまった。
そんな私を
放課後無理やり連れ出してくれたのは友達でした。
彼女は私をファミレスに引っ張っていき、「話そうね」と一言。
あったかいミルクティを頼んで。
言葉にするのが苦手な私は、迷いながら、時々止まりながら、彼女に話しました。
なにが辛いのか。なんで辛いのか。何を思うと泣いて、何を思うと笑えるのか。
私は夢中で話しました。
じっと目を見て「うん、うん」と頷く彼女に、ひたすら吐き出しました。
長い長い時間が流れて、外はいつのまにかとっぷり日が暮れていました。
気がつくと心が軽くなっていました。
ぬるくなったミルクティを一口飲むと、話し続けて少し痛いのどに優しくしみました。
ぬるくなったせいでますます甘く感じるミルクティは、優しい味がしました。
何時間もかけて彼女が私の話を聞いてくれた時間を物語るぬるいミルクティ。
甘いミルクティが好き。
あったかくても冷たくてもいいけれど
ぬるいのも悪くないかもしれない。
人の優しさを、ミルクティの温度で感じた17歳でした。
もえ
あったかくても冷たくてもいいけれど
ぬるいのは嫌。
高校のころ、大失恋をした私は
いろいろなことが少しずつ楽しくなくなってしまった。
少しずつ笑うのが下手くそになってしまった。
そんな私を
放課後無理やり連れ出してくれたのは友達でした。
彼女は私をファミレスに引っ張っていき、「話そうね」と一言。
あったかいミルクティを頼んで。
言葉にするのが苦手な私は、迷いながら、時々止まりながら、彼女に話しました。
なにが辛いのか。なんで辛いのか。何を思うと泣いて、何を思うと笑えるのか。
私は夢中で話しました。
じっと目を見て「うん、うん」と頷く彼女に、ひたすら吐き出しました。
長い長い時間が流れて、外はいつのまにかとっぷり日が暮れていました。
気がつくと心が軽くなっていました。
ぬるくなったミルクティを一口飲むと、話し続けて少し痛いのどに優しくしみました。
ぬるくなったせいでますます甘く感じるミルクティは、優しい味がしました。
何時間もかけて彼女が私の話を聞いてくれた時間を物語るぬるいミルクティ。
甘いミルクティが好き。
あったかくても冷たくてもいいけれど
ぬるいのも悪くないかもしれない。
人の優しさを、ミルクティの温度で感じた17歳でした。
もえ