夜空を見て「なぜ夜は暗いんだろう!」と疑問を抱いたことはないでしょうか。当たり前でしょ!って思う人も多いと思います。でも、人間の知りうる限りでは、宇宙は無限の広さです。例えば、太陽から発せられた光が6分後に地球に届くぐらい、宇宙は広いのです。ですから、夜空に輝く星たちは無数にあり、空に隙間なく星があるならば、夜空が暗いのはおかしいのです。この疑問は、オルバースのパラドックスと呼ばれ、素朴過ぎてなかなか答えられません。
一番目の理由は、宇宙空間には「宇宙塵(宇宙のチリ)」が散らばっているので、この宇宙塵が星々の光を遮っているから?しかし、宇宙塵が密集している部分は、恒星の光で宇宙塵が温められているから光っているはずでは?
二番目の理由は、ブラックホールが光を吸い込んでるから?でも、ブラックホールに物質が吸い込まれるときに光を放つこともあるそうなので、ブラックホールがあるから闇になるとは限らないようです。
では、本当の理由は?
星には寿命があり、その寿命は宇宙全体から見れば短く、光を放っている恒星は全体の10兆分の1くらいと考えられています。例えて言えば、本来は電飾で飾り立てられていなければいけないディズニーランドが、数本のローソクで灯されているような明るさと言えばイメージしやすいかもしれません。
宇宙は光の速さに近いスピードで膨張していますから、星々の空間の距離はどんどん広がっています。ですから、星間はいつまで経っても星で埋めつくされることがありません。
宇宙はビッグバンで始まったと考えられています。ビッグバンが起こったのは138億年前なので、それからどんどん宇宙が膨張しています。宇宙は無限の広がりがあるようですが、実際には、宇宙には果てがあり、138億年分しか膨らんでいないので、それ以上遠くには宇宙がない。なので、その先は暗くて、そこから光は来ないのです。
まだまだ、解明されていない部分の方が宇宙では圧倒的に多いですから、これ以外の理由があるかもしれません。
冬の夜空は晴れ渡って星がよく見えます。夜空を見ながら色々と妄想するのも楽しいですよ。