今日は毎月1回予定されている特別授業の日でした。
中等部3年生A・Bクラス合同での授業。
本日のテーマは『一期一会』
私たちの人生は、出会いと別れの繰り返しです。
人はもちろん、物質的なものや経験まで。
もしかしたら一生に一度しか機会のないことも世の中には沢山存在すると思います。
現在の日本の人口は約1億3000万人。
そのうちの一人一人がこの松実高等学園という場所で出会えたのは本当に奇跡なのですね。
授業の前半はそんな出会いを果たした私たちは、お互いの事をどれだけ知っているか確認する作業から入りました。
改めてインタビューをしてみると、今まで知っているようで知らないことが沢山あり、新発見と共感の連続でした。
せっかくの出会いを果たしたのだからお互いの事をもっと良く知ることで、より相手に思いやりと親しみを込めたコミュニケーションを図ることができるはずです。
そのような当たり前のことを再確認することができました。
きっと同じように感じた人もいるでしょう。
授業後半は、視聴覚教材を用いた学習です。
考え方や生き方の違う二人の若者がお互いの意見を交換するという映像を鑑賞しました。
詳しい内容は割愛しますが、一人は生きていく中で個性を強く尊重し、もう一人は個性を主張するよりも上手に周囲に合せながらの生き方を送っているというものです。
どちらもそのような生き方を選択したのには、背景となる経験が存在しているようなので、どちらが良いか悪いかとの答えは決められませんが、中学3年生の皆さんはどのように感じたのでしょうか?
何人かのみんなには感想を聞きましたが、私なりの感想を伝えたいと思います。
生き方に関しては人それぞれです。
人の数だけ出会いがあり、その経験がある。良いことばかりではないでしょう。
その中で、現在の生き方を主体的に選択しているのか、または知らず知らずのうちに選択してしまっているのではないかと思います。
「もっとこう生きれたら良いのにな」、「ほんとはこんな風にしたいのに」、「今の自分が嫌いだ」、そのような言葉を聞くことがあります。
自分自身に納得しながら生きていくのはなかなか難しいものですね。
映像を見ながら、自分自身の姿を重ねてみました。
中学生の頃の自分は、運動部に所属しながら、熱帯魚を中心に生き物が好きな生徒でした。
よく昼夜関係なく釣りにも出かけており、そのはまりっぷりといったら他に興味が見いだせないくらい熱中していました。
おかげでテレビ番組もほとんど見ることはなく、流行りの音楽や芸能人、お笑いなんかも全く分からず、クラスの中の話題についていけないこともありました。
その頃の僕はそんなことは一切気にせず、自分の興味のある事だけを追い続けていました。
でもある時、ある友人に当時大ブレイクしていた2人の女性歌手のうちどちらが好きか?という質問をされました。
すごい有名人なのに、当時の私は全く顔も浮かんで来なかったのです。
大勢で話していたにも関わらず、共通の話題が持てずになんだか気まずい空気が流れていったのを今でも覚えています。
自身の回想に走ってしまいましたが、要するにその時初めて周囲と合わせることも大事なのかも知れないと学んだ瞬間でした。
当時の私は、結構な変わり者だったと思います。(今でもそうですが)
おかげで、人付き合いも苦手だったのかも知れません。
それでもその時の友人たちは幼い頃からよく知っていた人たちなのであまり気付かなかったのでしょう。
人は周囲に合せることでいつの間にか人付き合いもうまくなると思います。
流行りの話題はもちろん、周囲の人たちの事をよく知る努力をする。
そしてそれを友人との話の中で展開することで、お互いをよりよく知ったり、話に花が咲くのだと思います。
共通の話題で盛り上がった方がお互いにとって気持良かったり、楽しかったりしませんか?
そうやっていくと自然とコミュニケーション能力が養われるのですね。
他者に合わせるのも大事ですが、自分の個性も忘れたくはありませんね。
一方では自分の趣味やこだわりはある程度曲げないように確かなものを保持する。
その自身の個性と周囲との協調性のバランスがとても大切なのではないでしょうか。
私もカエルや熱帯魚と言った水圏生物が大好きなんていう人です。
「私」という人間を特徴づける「個性」だと思いますが、社会不適応を起こさない程度にこれからも大事にしていきたいと思いました。
個性と協調性のバランスを大切に。
そんな事を思い出しながら考えていた特別授業でした。
皆さんはどのような感想を持ちましたか?
たき