ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

高峰溜池(後山溜池)

2016-10-24 14:39:19 | 岐阜県
2016年10月22日 高峰溜池(後山溜池)
 
高峰溜池は岐阜県中津川市苗木の木曽川水系狩宿川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には岐阜県の事業で1951年(昭和26年)に竣工とあり、その後2000年(平成12年)に県営ため池等整備事業が竣工しています。
管理は高峰湖水利組合が行っています。
貯水池名である高峰湖の方が有名で、周辺は『夜明けの森きらめきパーク』として環境整備され湖畔を一周する遊歩道が設けられているほか、夏場にはカヤックスクールが開催されるなどレクリエーションの場として知られています。
なおダム便覧には『後山溜池』として掲載されていますが、ため池DBやため池ハザードマップには『高峰(後山)溜池』と記載されており、当ブログでもそちらを採用します。
 
高峰溜池には東西に堰堤があり、西側が主堤、東側は洪水吐を持つ副堤となっています。
副堤は堤高が5.7メートルのため河川法上のダムではありません。
赤が主堤
緑が副堤。
 
 
国道257号線高山交差点で『夜明けの森』の標識に従って農免道路を東進。さらに標識に従って左折すると高峰溜池に到着します。
下流から。
 
上流面はコンクリートで護岸されています。
 
天端は高峰湖を周回する遊歩道の一部になっています。
 
ダムの下流は水田が続きます。
 
高峰湖。
 
高峰湖東側にある副堤の洪水吐。
主堤には洪水吐はありません。
 
 
副堤から主堤を遠望。
 
副堤右岸から洪水吐。
 
高峰湖を周回する周遊路が整備され、緑も多く素晴らしい環境です。
先を急ぐダム巡りじゃなければお弁当を持って終日のんびりしたい、そんな高峰溜池でした。
 
1072 高峰溜池(後山溜池)(0659)
ため池コード 212060112 
岐阜県中津川市苗木
木曽川水系狩宿川 
19.9メートル
261メートル(ため池DB 244メートル)
410千㎥/410千㎥
高峰湖水利組合
1951年

椛の湖副堤

2016-10-24 13:35:21 | 岐阜県
2016年10月22日 椛の湖副堤
 
椛の湖副堤は岐阜県中津川市坂上にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には岐阜県の事業により1959年(昭和34年)に竣工とあり管理は中津川市が受託しています。
椛の湖は木曽川水系付知川左支流長根川と同じ木曽川水系ながら川上川右支流外洞川の分水嶺に位置しており、長根川を堰き止める西側が主堤、外洞川を堰き止める東側が副堤になっています。
ともに堤高が15メートルを超えそれぞれダム便覧に掲載されています。
通常主堤と副堤がある場合、洪水吐はどちらか片方に設置されるのが一般ですが、椛の湖では主堤副堤ともに洪水吐のある非常に珍しい溜池となっています。
 
赤が主堤
緑が副堤。
 
 
椛の湖主堤から湖岸に沿って国道256号を進むと副堤に到着します。
主堤同様上流面はコンクリートで護岸されています。
立枯れが一本、いいアクセント。
 
左岸に洪水吐。
ため池の主堤と副堤双方に洪水吐があるのは非常に珍しい。
 
洪水吐導流部。
草で覆われています。
 
主堤同様副堤も屈曲。
 
椛の湖
総貯水容量は本州の溜池では屈指の102万5000立米。
 
下流面。
 
斜樋も2か所
こちらは外洞川流域の水田に灌漑用水を供給します。
 
湖面では鴨の一家がのんびり遊泳。
人慣れしてるようでそばに行っても逃げません。
 
副堤を遠望。
 
3589 椛の湖副堤(0658)
ため池コード 212060461
岐阜県中津川市坂下
木曽川水系外洞川
15メートル
189メートル
1025千㎥/932千㎥
中津川市
1959年

椛の湖

2016-10-24 12:50:38 | 岐阜県
2016年10月22日 椛の湖
 
椛の湖は岐阜県中津川市上野にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には岐阜県の事業により1959年(昭和34年)に竣工とあり管理は中津川市が受託しています。
椛の湖は木曽川水系付知川左支流長根川と同じ木曽川水系ながら川上川右支流外洞川の分水嶺に位置しており、長根川を堰き止める西側が主堤、外洞川を堰き止める東側が副堤になっています。
ともに堤高が15メートルを超えそれぞれダム便覧に掲載されています。
通常主堤と副堤がある場合、洪水吐はどちらか片方に設置されるのが一般ですが、椛の湖では主堤副堤ともに洪水吐のある非常に珍しい溜池となっています。
 
赤が主堤
緑が副堤。
 
国道257号線の下の交差点から国道256号に入り東進すると椛の湖主堤が見えてきます。
ちょうど逆光になってしまいフレアが出まくっています。
 
天端は車両通行禁止。
 
右岸の斜樋。
ここで取水された水は長根川下流の福岡地区の水田に供給されます。
 
貯水池は総貯水容量102万5000立米
本州の農業用ため池としては屈指のスケール。
 
堤体直下には住宅が数軒。
 
上流面
草に覆われていますがコンクリートで護岸。
 
ダム湖の中に島があります。
赤い祠と鳥居があり弁天様が祭られています
 
堤体は途中で屈曲。
 
左岸の洪水吐
草に覆われどこが洪水吐やらわかりません。
 
副堤から遠望。
 
1090 椛の湖(0657)
ため池コード 212060461
岐阜県中津川市上野
木曽川水系長根川
20.7メートル
293メートル(ため池DB282メートル)
1025千㎥/932千㎥
中津川市
1959年

加子母防災ダム

2016-10-24 10:47:15 | 岐阜県
2016年10月22日 加子母防災ダム
 
加子母防災ダムは岐阜県中津川市加子母の木曾川水系飛騨川左支流白川にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
旧加子母村の白川流域の249.4ヘクタールの農地を洪水被害から守るため、岐阜県の防災ダム事業で1975年(昭和50年)に建設されました。
管理は中津川市が受託しています。
 
中津川市街から国道257号を北上、旧加子母村小和知で小郷農道を右折すると加子母防災ダムに到着します。
左岸から。
 
天端は車道になっています。
 
左岸から下流面。
自由越流式洪水吐にV字の導流壁があるようです。
 
加子母防災ダムの最大の特徴はダム穴風洪水吐。
防災ダムなので水は貯留せず、普段はそのまま流下させます。
洪水吐にゴミが引っ掛かっているのでここまで水位が上昇したことがあったんでしょうね?
 
堤体下部の二つの穴から水が流下します。
いわゆる『穴あきダム』というやつです。
 
右岸から上流面
苔と赤さびが実態以上にダムを古く見せてます。
 
右岸から下流面
ここから見ると普通のダムらしく見えます。
 
竣工記念碑。
ちょっと荒れ気味です。
 
1114 加子母防災ダム(0656)
ため池コード 212060475 
岐阜県中津川市加子母
木曽川水系白川
35.6メートル
119.8メートル
733千㎥/540千㎥
中津川市
1975年

上麻生堰堤

2016-10-19 17:25:33 | 岐阜県
2016年10月16日 上麻生堰堤
 
上麻生堰堤は岐阜県加茂郡白川町の木曾川水系飛騨川にある中部電力の発電用重力式コンクリートダムです。
水量が豊富で急流が続く飛騨川水系は戦前から電力開発が進み、飛騨川上流部は日本電力が、中下流部は東邦電力により発電事業が進められました。
上麻生堰堤は1926年(大正15年)に東邦電力系列の岐阜電力によって建設され運用開始直後に東邦と合併しました。戦中戦後の日本発送電を経て戦後は中部電力が事業継承しました。
ここで取水された水は細尾谷ダムを経由して上麻生発電所に送られ最大2万7000キロワットの発電を行っています。
またダム湖には水資源機構が管理する木曽川用水の白川取水口があり上流の岩屋ダムで放流された水はここで取水され灌漑、上水道、工業用水として利用されます。
上麻生堰堤は飛騨川流域でも初期に建設された堰堤で、洪水吐のローリングゲートは日本最古とされるほかゲートビアは石貼りとなっておりその技術的、歴史的価値から近代土木遺産に選定されています。
 
上麻生堰堤は国道41号沿いにあり国道からその姿を見ることができます。
日本最古のローリングゲートからは放流が行われています。
石貼りのゲートビアとシックな機械室がレトロチックな雰囲気を一段と引き立てています。
 
ゲートをズームアップ。
 
右岸にスイッチバック式で魚道が設置されています。
 
天端は立ち入り禁止。
 
上流面。
 
左岸にある塵芥流路
木製の角落で水止めされています。
 
右岸の取水口。
 
魚道を遠望。
 
上流から。
 
S508 上麻生堰堤(0655)
岐阜県加茂郡白川町河岐
木曽川水系飛騨川
13.18メートル
74.54メートル
千㎥/千㎥
中部電力(株)
1926年

下原ダム

2016-10-19 13:31:19 | 岐阜県
2016年10月16日 下原ダム

下原ダムは左岸が岐阜県下呂市金山町福来、右岸が同市同町中切の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
急流河川で水量冨な飛騨川では戦前の5大電力のうち東邦電力(株)と日本電力(株)が競うように電源開発を進めていました。
下原ダムは東邦電力(株)の下原発電所の取水ダムとして1933年(昭和8年)に着工、1938年(昭和13年)に竣工し、併せて完成した下原発電所で最大出力2万2000キロワットのダム水路式発電が開始されました。
しかし、完成直後の電力管理法の成立により東邦電力・日本電力の飛騨川水系の電力施設は日本発送電に接収され、1951年(昭和26年)の電気事業再編成により中部電力(株)が事業継承し現在に至っています。

下原ダムは国道41号線沿いにあり国道から上下流面を望むことができます。
またダム左岸をJR東海高山本線が走り鉄道ファンにとっても人気の撮影スポットになっています。

国道41号線からダムと正対。
ローラーゲート7門で飛騨川を閉め切ります。


河川維持放流のため1門から放流中
このゲートの下流には減勢目的の叩きが設けられています。


左岸には魚道のほか流筏路が設けられています。
慣行流木権に配慮して設置されましたが、皮肉なことにダム着工直後に高山本線が開通し材木輸送は鉄道輸送に移り無用の長物に。


右岸から。
管理橋の桁はアーチ状の鉄骨トラスで、飛騨川下流に2年早く完成した川辺ダムと同じ意匠。


放流をズームアップ。


天端、ダムサイトは立入禁止。


上流面。




(追記)
下原ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1066 下原ダム(0654)
左岸 岐阜県下呂市金山町福来
右岸        同町中切
DamMaps
木曽川水系飛騨川


23.9メートル
102.5メートル
2936千㎥/684千㎥
中部電力(株)
1938年
◎治水協定が締結されたダム

岩屋ダム

2016-10-19 11:25:43 | 岐阜県
2016年10月16日 岩屋ダム
 
岩屋ダムは左岸が岐阜県下呂市金山町岩瀬、右岸が同町乙原の一級河川木曽川水系飛騨川右支流馬瀬川にある水資源機構が管理する多目的ロックフィルダムです。
水量が豊富で急流が続く飛騨川水系は戦前から電力開発が進み、飛騨川支流の馬瀬川では1938年(昭和13年)に日本電力が西村ダムを建設していました。
戦後新たな電源開発を目論む中部電力、濃尾平野への灌漑用水の確保を目指す農林省、伊勢湾台風を受け木曾川流域の洪水調節の見直しをはかる建設省がそれぞれの思惑で馬瀬川中流域でのダム建設を模索します。
各者調整の中、『木曽川水系水資源総合開発計画(フルプラン)』により木曽川水系の河川総合開発は水資源開発公団(現水資源機構)が担うことになり、1976年(昭和51年)に竣工したのが岩屋ダムです。
岩屋ダムは馬瀬川及び飛騨川の洪水調節、木曽川用水を通じ木曽川上流右岸地域及び濃尾平野への灌漑および上工水・名古屋市への上水・三重県への工水供給、岩屋ダムを上部池、馬瀬川第二ダムを下部池とする馬瀬川第一発電所での混合揚水式発電(最大出力28万8000キロワット)を目的としています。
 
岩屋ダムは大規模ロックフィルダムとしては最後に建設された傾斜コア型ロックフィルダムです。また洪水吐に設置された2門のラジアルゲートは扉高18.312メートル、回転半径18メートルはそれぞれ日本最大で日本一のラジアルゲートと言われています。
 
木曽川用水概要図(水資源機構HPより)
 
下流の馬瀬川第二ダムの天端から辛うじて岩屋ダムを望むことができます。
 
下流から
あいにく洪水吐が陰になってしまいました。
 
右岸から上流面。
 
下流面。
表面からはわかりませんが日本で最後に建設された傾斜コア型の『巨大』ロックフィルダムです。
 
日本最大と言われる巨大ラジアルゲート。
 
天端は車両通行可能。
 
下流の眺め
地下に馬瀬川第一発電所があります。
地上にあるのは変電所です。
 
 
ダム湖(東仙郷金山湖)
飛騨川流域最大の人造湖です。
 
揚水発電の取水設備
中空式ダムの様な形状です。
 
地下にある馬瀬川第一発電所の通風口のようです。

(追記)
岩屋ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
1116 岩屋ダム(0653)
左岸 岐阜県下呂市金山町岩瀬
右岸        同町乙原
木曽川水系馬瀬川
FAWIP
127.5メートル
366メートル
173500千㎥/150000千㎥
水資源機構
1976年
◎治水協定が締結されたダム

馬瀬川第二ダム

2016-10-19 10:13:01 | 岐阜県
2016年10月16日 馬瀬川第二ダム
 
馬瀬川第二ダムは岐阜県下呂市金山町岩瀬の一級河川木曽川水系飛騨川右支流馬瀬川にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
水量が豊富で急流が続く飛騨川水系は戦前から電力開発が進み、飛騨川支流の馬瀬川では1938年(昭和13年)に日本電力が西村ダムを建設していました。
戦後中部電力、農林省、建設省がそれぞれの思惑で馬瀬川中流域でのダム建設を模索する中、『木曽川水系水資源総合開発計画(フルプラン)』により木曽川水系の河川総合開発は水資源開発公団(現水資源機構)が担うことになります。
中部電力は同公団による岩屋ダム建設事業に発電事業者として参加するとともに岩屋ダム下流に馬瀬川第二ダム建設を進め、岩屋ダムと同じ1976年(昭和51年)に竣工しました。
岩屋ダムを上部池、当ダムを下部池として馬瀬川第一発電所で最大キロワットの混合揚水式発電を行うほか、馬瀬川第二発電所で最大6万6400キロワットのダム式発電を行います。
 
馬瀬川第二ダムは県道86号線沿いにあり、まずは下流からアプローチします。
下流からの展望スポットはほとんどなく、樹間からこの写真を撮るのが精一杯。
落葉すればもう少しきれいに見えるかもしれません。
中電らしい3門のラジアルゲートを備 えています。
 
左岸から。
馬瀬川第二ダムをまともに見ることができるのはここだけです。
 
中部電力のダムとしては珍しく天端は立ち入り可能です。
 
高い導流壁。
 
ダム湖の奥にかすかに岩屋ダムが見えます。
揚水発電の下部池のほか、岩屋ダムの逆調整池の役割も持っています。
 
一般水力発電の馬瀬川第二発電所。
厳密には発電所は地下にありこれは変電施設です。
電力会社のダムの名前は導水先のダムの名前を付けることが多く馬瀬川第2ダムはこの発電所の名前を採用しています。
馬瀬川第一ダムは岩屋ダムとの揚水式発電となるので第二ダムはあるけど第一ダムがないという状態になっています。
 
フローティング方式の取水設備。
揚水式発電の下部池で水位の変動が大きいのでフローティング方式の取水設備となっています。
 
上の取水設備で取水された水はここを通じて河川維持用水として放流されます。
サージタンクの様な役割があると思われます。
 
上流から。
 
岩屋ダムの天端から辛うじて馬瀬川第2ダムを見ることができました。
 
展望スポットは少ないのですが、フローティング方式の取水設備などなかなか面白い施設が多い馬瀬川第二ダムです。

(追記)
馬瀬川第二ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1115 馬瀬川第二ダム(0652)
岐阜県下呂市金山町岩瀬
木曽川水系馬瀬川
44.5メートル
263メートル
9736㎥/6100㎥
中部電力(株)
1976年
◎治水協定が締結されたダム

西村ダム

2016-10-18 22:57:54 | 岐阜県
2016年10月16日 西村ダム
 
西村ダムは岐阜県下呂市馬瀬西村の一級河川木曽川水系飛騨川右支流馬瀬川にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
水量が豊富で急流が続く飛騨川水系は戦前から電力開発が進み、飛騨川上流部は日本電力、中下流部は東邦電力により発電事業が進められました。
西村ダムは1938年(昭和13年)に日本電力系列の関西電力(現在の関西電力とは別会社)によって建設され、日本発送電による接収ののち1951年(昭和26年)の電気事業再編政令により中部電力が継承しました。。
ここで取水された水は流域変更して飛騨川本流沿いの瀬戸第2発電所に送られ最大2万1000キロワットのダム水路式発電を行います。
 
馬瀬川沿いの県道431号を走ると西村ダムが見えてきます。
 
関電と見まがうばかりのブラックゲート4門です。
日本電力による建設ということで黒いゲートになったのでしょう。
 
4門ともゲートが上がっています。
水流の轟音とともに期待が高まります。
 
天端は立ち入り禁止。
 
やったね!4門ともゲート開放しての放流です。
 
黒いゲートに白い水流が映えます。
 
沈砂池の入口。
 
右岸に回ります。
こちらは木が邪魔になりますが、紅葉になればいい絵になりそう。
 
右岸から天端。

 
期待はしてましたがまさか4門放流が見れるとは・・・
満足の西村ダムでした。

(追記)
西村ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1065 西村ダム(0651)
岐阜県下呂市馬瀬西村
木曽川水系馬瀬川
19.5メートル
78.7メートル
276千㎥/200千㎥
中部電力(株)
1938年
◎治水協定が締結されたダム

大ヶ洞ダム

2016-10-18 15:07:34 | 岐阜県
2016年10月15日 大ヶ洞ダム
 
大ヶ洞ダムは岐阜県下呂市萩原町大ヶ洞の一級河川木曽川水系飛騨川左支流大ヶ洞川にある岐阜県県土整備部が管理する目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国土交通省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、大ヶ洞川の洪水調整、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、萩原町宮田地区への上水道の供給を目的として1998年(平成10年)に竣工しました。
 
小坂中心街から国道41号を下呂温泉方面に走ると岩野交差点に大ヶ洞ダムを示す標識があります。これに従って市道を南に進むとドン詰まりが大ヶ洞ダムです。
まずは下流から。
減勢工はカスケード式になっています。
 
クレストは自由越流式が4門。
オリフィスから放流しています。
真下から見上げるとオリフィスの放流とカスケードの眺めが本当に美しいダムです。
陽が傾きカスケードの半分が影になってしまったのが残念。
 
堤体下流は公園として整備されています。
日影になってしまったのが惜しい。
 
天端。
 
ダム湖は旧萩原町にちなんで命名された『はぎの湖』。
 
減勢工
右手は利水放流設備。
 
左岸から。
 
上流面
 
昨年10月からスタートしたダム巡り、記念すべき650基目のマイルストーンは大ヶ洞ダムとなりました。
一泊二日で訪問できるエリアが少なくなってきているのでこれまでの様なペースで訪問ダム数を増やすのは難しくなるかと思いますが、まずは1000ダムを目標にこれからもがんばって行きたいと思います。

(追記)
大ヶ洞ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
3013 大ヶ洞ダム(0650)
岐阜県下呂市萩原町大ヶ洞
木曽川水系大ヶ洞川
FNW
42.5メートル
228メートル
450千㎥/340千㎥
岐阜県県土整備部
1998年
◎治水協定が締結されたダム

東上田ダム

2016-10-18 14:06:42 | 岐阜県
2016年10月15日 東上田ダム
 
東上田ダムは左岸が岐阜県下呂市小坂町坂下、右岸が同町大島の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により飛騨川流域の発電施設は新たに誕生した中部電力が事業を継承します。
同社は朝鮮戦争特需を契機にした電力需要急拡大を受け、飛騨川水系での新規電源開発に邁進しその一環として1954年(昭和29年)に竣工したのが東上田ダムです。
ここで取水された水は併せて建設された上田発電所に送られ最大3万5000キロワットのダム水路式発電が稼働しました。
 
久々野から国道41号を南下、小坂で飛騨川右岸の県道88号に入ると左下に東上田ダムが見えてきます。
中電レッドの4門のラジアルゲートが並びます。
右奥はダム管理事務所、左手のマンションは中電の小坂寮です。
 
ゲートをズームアップ
河川維持放流が行われています。
 
手前を高山線が通っているのでどうしても電線が入ってしまいます。
 
左岸の取水口。
 
左岸に移ります。
沈砂池。
 
 
中電のダムでは珍しく天端は立ち入り可能。
付近の生活道路や通学路として開放されています。
 
中電レッドのローラーゲート。
 
 
飛騨川中下流には東邦電力時代に建設された古いダムが続きますが、東上田ダムは唯一戦後に建設されたダムです。

(追記)
東上田ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1086 東上田ダム(0649)
左岸 岐阜県下呂市小坂町坂下
右岸        同町大島
木曽川水系飛騨川
18メートル
104メートル
1065千㎥/561千㎥
中部電力(株)
1954年
◎治水協定が締結されたダム

久々野防災ダム

2016-10-18 12:01:13 | 岐阜県
2016年10月15日 久々野防災ダム
 
久々野防災ダムは左岸が岐阜県高山市一之宮町、右岸が同市久々野町無数河の一級河川木曽川水系飛騨川右支流無数河川にある農地防災目的のアースフィルダムです。
農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業久々野地区によって1974年(昭和49年)に竣工しました。
運用開始後は当時の久々野町が、その後の市町村合併により現在は高山市が管理を受託し久々野川下流域の農地防災を担っています。
 
飛騨一宮から県道98号を進み道の駅『モンデウス飛騨位山』を過ぎると久々野防災ダムが見えてきます。
県道は洪水吐を渡ります。
洪水吐と取水口からの導水路が合流します。
 
堤体下流面。
 
右岸の駐車場に車を止めて見学をします。
ダム湖のあららぎ湖周辺は公園として整備され釣りやウォーキング、登山、キャンプなどが楽しめます。
奥は日本200名山の位山。
 
天端は歩行者のみ通行可能。
ちょうど標高1000メートルにありススキが見ごろ。
 
ダム湖(あららぎ湖)
ボートが2漕、釣りを楽しんでいます。
 
堤体直下も遊歩道などが整備されています。
 
天端はアルプス展望台
正面に槍から穂高が一望できます。
 
堤体下流面
奥は船山。
 
上流面。
 
洪水吐。
 
天気が良かったせいもありますが、ダム周囲はきれいに整備され居心地もサイコー。
時間が許すなら日が暮れるまでここでのんびり過ごしたい、そんな久々野防災ダムでした。
 
1113 久々野防災ダム(0648)
左岸 岐阜県高山市一之宮町
右岸     同市久々野町無数河
木曽川水系無数河川
28メートル
338メートル
1462千㎥/1272千㎥
高山市
1974年

宮川防災ダム

2016-10-18 10:28:14 | 岐阜県
2016年10月15日 宮川防災ダム
 
宮川防災ダムは岐阜県高山市一之宮町の神通川水系宮川源流部にある農地防災目的のアースフィルダムです。
農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業宮川地区によって1971年(昭和46年)に竣工しました。
運用開始後は当時の一之宮町が、その後の市町村合併により現在は高山市が管理を受託し宮川下流域の農地防災を担っています。
 
飛騨一宮から宮川に沿って県道453号をひたすら西進、標高1050メートル付近で宮川防災ダムに到着します。
岐阜県の防災ダムではおなじみ、堤体下流面に宮川ダムと書かれています。
 
下流面。
 
天端は車両通行可能。
と言っても対岸に渡るとすぐに通行止めですが。
 
上流面はロックフィル。
 
防災ダムなのでダム湖はカラカラ。
 
左岸の取水設備。
 
左岸洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
標高1000メートルを超える場所にありダムはススキが穂を垂れ秋真っ盛り。
 
普段は流水はここから流下させます。
水が驚くほど透明!!
 
1109 宮川防災ダム(0647)
岐阜県高山市一之宮町
神通川水系宮川
29メートル
150.7メートル
1628千㎥/1128千㎥
高山市
1971年

高根第一ダム

2016-10-18 10:01:52 | 岐阜県
2016年10月15日 高根第一ダム
 
高根第一ダムは岐阜県高山市高根町上ヶ洞の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力(株)が管理する発電目的のアーチ式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により新たに誕生した中部電力は戦後の電力不足に対処するため各地で新規電源開発に邁進、包蔵電力豊富な飛騨川では1953年(昭和28年)に朝日ダム秋神ダム、1962年(昭和37年)に久々野ダムを建設します。
一方1960年代より発電の主力は火力に移りますが、電化製品の普及による電力需要の日量格差拡大受け余剰電電力の有効利用が可能な揚水式発電が着目されます。
中部電力も飛騨川最上流部への新規揚水式発電所建設に着手し1969年(昭和44年)に竣工したのが高根第一ダムです。
当ダムを上部調整池、前年に完成した高根第二ダムを下部調整池とする高根第一発電所で最大34キロワットのの混合揚水式発電が稼働しました。
 
高山市から国道361号を東進、高根第二ダムを過ぎると右手に高根第一ダムのアーチの堤体が見えてきます。
クレストは中電レッドの2門のラジアルゲート。
 
ゲートをズームアップ。
 
右岸ダムサイトから。
 
手前はインクライン
噴き出してる水は沢水でダムの水のラインとは関係ないそうです。
 
揚水式発電を行う高根第1発電所への取水塔。
 
展望台から。
ダム湖は高根乗鞍湖。

(追記)
高根第一ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1105 高根第一ダム(0646)
岐阜県高山市高根町上ヶ洞
木曽川水系飛騨川
133メートル
276.4メートル
43568千㎥/34013千㎥
中部電力(株)
1969年
◎治水協定が締結されたダム

高根第二ダム

2016-10-17 21:17:00 | 岐阜県
2016年10月15日 高根第二ダム
 
高根第二ダムは岐阜県高山市高根町下之向の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力が管理する発電目的の中空重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により新たに誕生した中部電力は戦後の電力不足に対処するため各地で新規電源開発に邁進、包蔵電力豊富な飛騨川では1953年(昭和28年)に朝日ダム秋神ダム、1962年(昭和37年)に久々野ダムを建設します。
一方1960年代より発電の主力は火力に移りますが、電化製品の普及による電力需要の日量格差拡大受け余剰電電力の有効利用が可能な揚水式発電が着目されます。
中部電力も飛騨川最上流部への新規揚水式発電所建設に着手し1968年(昭和43年)に竣工したのが高根第二ダムです。
当ダムを下部調整池、翌年に完成した高根第一ダムを下部調整池とする高根第一発電所で最大34キロワットのの混合揚水式発電を行うほか、高根第二発電所で最大2万5100キロワットのダム水路発電を行います。。

高山市から国道361号を東進、道の駅『飛騨たかね工房』を過ぎ下之向橋で右手の側道に入ると高根第二ダム直下に到着します。
クレストは2門のラジアルゲート、減勢工はジャンプ台式。
 
堤体頂上部まで傾斜が付いているのが中空式の特徴です。
向かって左に高根第2発電所があります。
 
堤体下流面。
堤体左岸が緩やかに湾曲しています。
 
天端は立ち入り禁止。
 
上流面。
ラジアルゲートはブラックゲート。
水位が低ければ中空式特有のダイヤモンドヘッドが見れるのですが・・・。
 
 
ゲート右手の二つの窪みの下には取水設備が2基隠れています。

(追記)
高根第二ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1106 高根第二ダム(0645)
岐阜県高山市高根町下之向
木曽川水系飛騨川
HG
69メートル
232メートル
11927千㎥/5875千㎥
中部電力(株)
1968年
◎治水協定が締結されたダム