ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

寺尾ダム

2016-10-04 20:42:43 | 富山県
2016年9月23日 寺尾ダム
 
寺尾ダムは富山県氷見市寺尾の余川川にある防災用アースダムで、富山県の農地防災事業で1973年(昭和48年)に建設され氷見市が管理を行っています。
余川川は土石流危険河川で、寺尾ダムは1キロ南の高戸ダムとともに余川川防災ダムとして余川川流域の洪水調節を行っています。
 
氷見市街から県道70~304号を西進し寺尾地区に入ると左手に高戸ダムが現れます。さらに進むとすぐに右手に寺尾ダムが見えます。
現在堤体の改修工事を行っているようです。
 
下流面はきれいに刈り払われています。
 
天端は工事用車両の通行でぐちゃぐちゃ・・・。
といっても堤体は立ち入り禁止ですが。
 
洪水吐。
 
 
洪水吐導流部。
立入禁止に草ぼうぼうで減勢工の様子はわかりません。
 
土石流危険河川である余川川の土石流に備えてダム湖は空っぽです。
ただダム湖には植物が侵入、ずいぶん草や木が繁茂しています。
 
取水塔があります。
河川維持用の利水放流用の取水塔でしょうか?
 
ダムのそばに昔懐かしい消防器具置き場があります。
 
0856 寺尾ダム(0613)
富山県氷見市寺尾
余川川水系余川川
29.2メートル
192.3メートル
氷見市
1973年

神子原ダム

2016-10-04 19:32:43 | 石川県
2016年9月23日 神子原ダム
 
神子原ダムは石川県羽咋市神子原の羽咋川水系飯山川にある灌漑用アースダムで1942年(昭和17年)に受益地区により築造され現在は邑知潟土地改良区が管理を行っています。
 
羽咋から国道415号線を氷見方面に走ると右手に神子原ダムが見えてきます。
ダムの名前がついた地域循環バスのバス停があります。
 
上流面
ちょうど刈り払いされたばかりです。
 
天端は市道です。
 
貯水池。
 
左岸洪水吐
越流しています。
 
上流面。
 
下流面
ダム周辺には神子原集落が広がります。
 
右岸取水設備の操作室。
 
0906 神子原ダム(0612)
ため池データベース
石川県羽咋市神子原町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
羽咋川水系飯山川
23.7メートル
63メートル(ため池データベース 70メートル)
千㎥/千㎥
邑知潟土地改良区
1942年

新堤

2016-10-04 16:46:20 | 石川県
2016年9月23日 新堤
 
ダム便覧では新堤の所在地は石川県羽咋市滝、河川は菱根川水系菱根川となっています。
ところが羽咋に『滝』という地名はなく、志賀町の河口から菱根川を辿ると水源近くに羽咋市滝谷町の飛び地がありそこにため池が1基存在します。
一方石川県ため池データベースにも羽咋市滝谷町に『新池』が記載されておりこれがダム便覧の『新堤』と同一の可能性が高いと思われます。
 
残念ながらダムへ通じる道路は関係者以外立ち入り禁止。
(地図の緑の星印)
 
0902 新堤
ため池データベース
石川県羽咋市滝谷
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
菱根川水系菱根川
18メートル
100メートル
千㎥/千㎥
滝谷区
1885年

子浦川防災ダム

2016-10-04 15:57:02 | 石川県
2016年9月23日 子浦川防災ダム
 
子浦川で『しおかわ』と読みます。
子浦川防災ダムは石川県羽咋郡宝達志水町の羽咋川水系子浦川にある防災・灌漑目的のアースダムで、1956年(昭和31年)に農林省の農地防災事業によって建設され、1978年(昭和53年)に県のため池等整備事業で改修、現在は邑知地潟土地改良区が管理を行っています。
ダムは子浦川の洪水調節と子浦川流域への灌漑用水の補給を目的としています。
 
宝達志水町役場のある子浦から県道29号を東進すると右手に子浦川防災ダムが見えてきます。
残念ながら堤体は立ち入り禁止です。
 
下流面。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
管理事務所は独特のドーム型。
洪水吐も見えますが詳細は分かりません。
 
堤体上流面。
 
 
水抜きされダム湖はカラカラ。
この時期水抜きされるため池が多くみられますが、バスの駆除が目的のようです。
 
0908 子浦川防災ダム(0611)
石川県羽咋郡宝達志水町下石
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
羽咋川水系子浦川
FA
24メートル
146.5メートル
千㎥/千㎥
邑知地潟土地改良区
1956年

新宮ダム

2016-10-04 15:17:00 | 石川県
2016年9月23日 新宮ダム
 
新宮ダムは石川県羽咋郡宝達志水町新宮の羽咋川水系子浦川左支流新宮川にある灌漑用アースダムで、1955年(昭和30年)に農林省の事業によって建設され現在は宝達志水町土地改良区が管理を行っています。
 
宝達志水町役場のある子浦から県道29号を東進、金谷バス停で南に折れ新宮川に沿って南下すると新宮ダムに到着します。
下流面は草ぼうぼう、刈り払いをすればまた印象は変わるんでしょう。
 
天端。
 
右岸洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
水が抜かれ貯水池はカラカラ
堤体のボートがなんだか物悲しい。
 
トイレかと思ったら取水設備操作室でした。
 
取水設備。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
0907 新宮ダム(0610)
石川県羽咋郡宝達志水町新宮
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
羽咋川水系新宮川
25.4メートル
82.2メートル
千㎥/千㎥
宝達志水町土地改良区
1955年

籾川谷池

2016-10-04 14:49:43 | 石川県
2016年9月23日 籾川谷池
 
籾川谷池は石川県羽咋郡宝達志水町の前田川水系大坪川にある灌漑用アースダムです。
1904年(明治37年)に当時の押水町によって築造され、現在は押水土地改良区が管理を行っています。
 
のと里山海道県立看護大インターから七尾線を越えて県道59号~75号を北上しそのまま大規模農道に入り、上田地区で大坪川に沿って林道を上流に向かうと籾川谷池が見えてきます。
池への道はダートのため今回は大規模農道から歩いて向かいました。
洪水吐から越流、きれいな鱗紋が出ています。
 
上流面。
 
右岸洪水吐。
 
 
天端は草ぼうぼう。
 
右岸の取水設備。
 
ため池。
 
洪水吐導流部。
越流は貯水池をバイパスした大坪川上流からの水路の水です。
 
天端からは海が見えます。
曇天のためはっきりしませんが晴れたらきれいに見えるでしょう。
 
0903 籾川谷池(0609)
石川県羽咋郡宝達志水町御舘外
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
前田川水系大坪川
22メートル
106メートル
千㎥/千㎥
押水町土地改良区
1904年

犀川浄水場小原取水口

2016-10-04 14:02:34 | 石川県
2016年9月23日 犀川浄水場小原取水口
 
犀川浄水場小原取水口は石川県金沢市小原町の新内川ダム直下の内川にある金沢市企業局が管理する上水道用の取水口です。
金沢市の新しい水源として内川ダムが建設されたのに合わせて第4次金沢市上水道計画工事により犀川浄水場の取水口として1973年(昭和48年)に建設されました。
この取水口から山川分水工までは、金沢疎水群の一つとして名高い長坂用水と兼用しており長坂用水の取水口も兼ねています。
 
右岸から
左手が上流側になります。
左手が取水口、右手が沈砂池と余水吐。
 
余水吐。
直近の雨で水量が多くなっているため余水吐を越流する水が多くなっています。
 
上流から
主ゲートの左手のスクリーンが取水口。
 
ゲートと取水口をズームアップ。
 
長坂用水の記念碑。
長坂用水は1671年(寛文11年)に完成した歴史のある用水です。
 
犀川浄水場小原取水口
石川県金沢市小原町
北緯度分秒,東経度分秒
犀川水系内川
メートル
メートル
金沢市企業局
1973年

新内川ダム

2016-10-04 13:14:42 | 石川県
2016年9月23日 新内川ダム
 
新内川ダムは石川県金沢市小原町の内川ダム下流の内川にある金沢市企業局が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
新内川発電所の放流水の逆調整池として1984年(昭和59年)に竣工しました。
河川流量の維持と発電の増強を図るため、新内川発電所からの放流水をいったんダムの調整池に貯め、下流水位の変動を安定化させています。
 
小原集落の南側で県道11号から東に分岐する道に入り、内川に向かってジグザグに下ると新内川ダムが見えてきます。
新内川ダムは敷地内立ち入り禁止のため下流から遠望するのみです。
 
全面越流式の小さなコンクリートダムです。
 
新内川ダムの直下には金沢市企業局犀川浄水場小原取水口があります。
ここでの取水を安定させるためにも、新内川発電所の運用に合わせて逆調整池が必要でした。
 
0935 新内川ダム(0608)
石川県金沢市小原町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
犀川水系内川
NP
18.9メートル
62.9メートル
金沢市企業局
1984年

内川ダム

2016-10-04 13:07:26 | 石川県
2016年9月23日 内川ダム
 
内川ダムは石川県金沢市小原町の犀川左支流内川にある石川県営の多目的重力式コンクリートダムです。
金沢市街は犀川と浅野川の2河川が貫流しており、それぞれ豪雨のたびに洪水被害をもたらしてきました。
犀川には1965年(昭和40年)に犀川ダムが建設されましたが、浅野川にはダム建設適地がなく抜本的な洪水対策が取れずにいました。
そこで浅野川と犀川をつなぐ放水路をを設置し、洪水時には浅野川の水を犀川に分水しその増加分を犀川流域上流に新たに建設するダムで調節することにしました。
1974年(昭和49年)に犀川支流の内川に建設されたのが内川ダムで、内川及び犀川に加えて浅野川の洪水調節をおこなうほか、既得取水権への補給と河川流量の維持、上水道の供給、金沢市企業局新内川発電所での最大7400キロワットの発電を目的としています。
 
金沢市街から県道114号を南下するとドン詰まりに内川ダムがあります。
左岸下流側から。
 
左岸高台から俯瞰
直線的な導流壁、赤さびた堤体が特徴。
 
天端は歩行者のみ通行可。
年季の入ったエレベーター棟。
 
上流面
手前は利水放流ゲート。
 
ダム湖(内川湖)
金沢らしく湖岸には竹林もあります。
 
右岸の発電用取水口。
 
導流面と減勢工。
 
インクラインと艇庫。
 
右岸から上流面。
 
0915 内川ダム(0607)
石川県金沢市小原町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
犀川水系内川
FNWP
81メートル
172メートル
千㎥/千㎥
石川県土木部
1974年
◎治水協定が締結されたダム

犀川ダム

2016-10-04 11:56:24 | 石川県
2016年9月23日 犀川ダム
 
犀川ダムは石川県金沢市の犀川上流域にある石川県営の多目的重力式コンクリートダムです。
金沢市南端奈良岳に源を発し金沢市街を貫流して日本海に注ぐ犀川は、江戸時代から辰巳用水を代表として生活用水・灌漑用水の水源として利用されてきましたが、豪雨のたびに洪水をおこし流域や金沢市街に大きな被害をもたらしました。
犀川ダムは石川県によって犀川初のダムとして1965年(昭和40年)に建設され、犀川の洪水調節のほか、既得取水権への補給と河川流量の維持、上水道の水源を目的とするほか、金沢市企業局上寺津発電所で最大1万6200キロワットの発電を行っています。
 
犀川ダムへ通じる県道207号線は災害のため上寺津発電所の先が通行止めになっており、ダムに行くことはできません。
道路が復旧されれば改めて訪問したいと思います。
 
0910 犀川ダム
石川県金沢市二又新町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
犀川水系犀川
FNWP
72メートル
160メートル
千㎥/千㎥
石川県土木部
1965年
◎治水協定が締結されたダム

上寺津ダム

2016-10-04 11:35:27 | 石川県
2016年9月23日 上寺津ダム
 
上寺津ダムは石川県金沢市の犀川上流域にある金沢市企業局が管理する発電用重力式コンクリートダムで、金沢市企業局新辰巳発電所で最大6000キロワットの発電を行っています。
金沢市は市町村レベルとしては珍しく市営の発電所を運営していますが、上寺津ダムはその取水ダムです。
 
辰巳ダムから県道207号を犀川沿いに遡上すると上寺津発電所手前に上寺津ダムがあります。
ダムへの立入はできないため県道から見下ろすだけです。
スフィンクスの前足のような導流壁。
 
ローラーゲートが2門。
大雨の影響か放流しているようですが・・・
 
 
0911 上寺津ダム(0606)
石川県金沢市熊走町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
犀川水系犀川
19.5メートル
60メートル
千㎥/千㎥
金沢市企業局
1965年

辰巳ダム

2016-10-04 11:02:06 | 石川県
2016年9月23日 辰巳ダム
 
辰巳ダムは石川県金沢市の犀川中流にある石川県営の防災ダムです。
金沢市南端の奈良岳に源を発し金沢市中心部を貫流して日本海に注ぐ犀川は浅野川とともに古都金沢を象徴する川で女川と呼ばれる浅野川に対し男川と呼ばれてきました。
犀川は辰巳用水に代表されるように古くから生活用水・灌漑用水の水源として利用される一方で豪雨の際にはたびたび洪水をおこし金沢市街に大きな被害をもたらしてきました。
辰巳ダムは当初多目的ダムとして計画されますが、その後の水需要の変化を受けて防災専用ダムに変更されました。
また辰巳用水東岩取水口や絶滅危惧種の生物に配慮して建設場所も移動、環境に配慮したデザインを採用し、日本で2例目となる流水型洪水調節専用ダムとして2012年(平成24年)に竣工しました。
 
今回は宿泊した砺波から県道27号を西進、山側環状を経由して県道207号を犀川沿いに遡上して辰巳ダムに到着しました。
県道から辰巳ダムの標識に従って右折するとダムが見えてきます。
クレスト、オリフィスともにゲートレスの防災専用ダムです。
 
洪水吐導流壁右岸側に穴が開けられ、辰巳用水東岩取水口への水を確保しています。
 
防災専用なのでダム湖はカラカラ。
 
天端は車道。
 
洪水吐。
右手の導流壁に穴があり右岸の辰巳用水東岩取水口に水が流れるように工夫されています。
 
左岸展望テラスから。
 
辰巳用水東岩取入口
1855年(安政元年)に建設された取水口と取水堰。
 
 
辰巳ダムは普段無人ですが、たまたま点検のため職員さんが駐在され資料室やビデオを見せて頂くとともに詳しいお話を伺うことができました。
 
0928 辰巳ダム(0605)
石川県金沢市相合谷町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
犀川水系犀川
47メートル
195メートル
千㎥/千㎥
石川県土木部
2012年