ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

胎内川ダム(元)

2016-06-14 13:53:00 | 新潟県
2016年6月11日 胎内川ダム(元)
 
胎内川ダム(元)は新潟県胎内市宮久の二級河川胎内川本流にある新潟県土木部が管理する治水目的の重力式コンクリートダムです。
1967年(昭和42年)の羽越豪雨では新潟県下越地方各河川で甚大な工事被害が発生、これを契機に新潟県は各河川の治水対策に乗り出します。
胎内川では1967年(昭和42年)から治水ダム建設事業が着手され、1976年(昭和51年)に竣工したのが胎内川ダム(元)です。
胎内川ダム(元)は建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助治水ダムで、胎内川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給を目的としています。
また1980年(昭和55年)には河川維持放流を利用した黒川村(現胎内市)管理の風倉発電所(最大出力2000キロワット)が完成し小水力発電が開始されました。
胎内川では2018年(平成30年)に最上流部に奥胎内ダムが完成する一方、胎内川ダムについては2019年(令和元年)に『胎内川ダム再生事業』が採択されました。
同事業では放流能力強化のための新放流設備増設が計画されています。
 
胎内川第2ダムから県道53号を遡上すると、赤いゲートが目立つ胎内川ダム(元)が現れます。

ゲートをズームアップ。
クレストラジアルゲート1門、オリフィス高圧ラジアルゲート2門を装備。
オリフィスのゲートは赤い舌を出し『あっかんべえ』をしてるように見えます。


インクラインがなく船の昇降はクレーンで行うようです。
ただ職員さんの話ではこのクレーンは故障中。


天端は徒歩のみ開放。

減勢工
深い渓谷のためか、山留めはちょっと複雑な構造です。

赤いゲートを上から

左岸にプラント跡があり展望台になっています。


展望台からはダムを俯瞰。


右岸の駐車場はヘリポートも兼ねています。


上流から。
防災が主目的のため水位は低くなっています。
 
0768 胎内川ダム(元)(0447)
新潟県胎内市宮久
胎内川水系胎内川
FN
93メートル
215メートル
17100千㎥/12000千㎥
新潟県土木部
1976年
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3704 胎内川ダム(再)
新潟県胎内市宮久
胎内川水系胎内川
FN
93メートル
215メートル
17100千㎥/12000千㎥
新潟県土木部
2019年~



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