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世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

名護屋城博物館(3)

2023-02-01 08:33:06 | 博物館・佐賀県

<続き>

弥生時代と、それに相当する時代の朝鮮半島出土遺物が比較展示されていた。

左端の1点は半島出土の磨研土器、右の5点は佐賀県出土の弥生土器。形状は類似している。

左3点の磨製石剣は半島の青銅器時代(前2世紀~1世紀)のもの。列島出土の磨製石剣は、半島の影響を受けたものである。

銅剣も半島の影響を受けた。左端の細形銅剣は半島出土品、中央は唐津の弥生遺跡である宇木汲田遺跡よりの出土品。

素環頭鉄刀も、その例にもれないが、半島出土品の展示はなかった。

左はソウルの国立中央博物館蔵品のレプリカで全羅南道からの出土品、右は佐賀の本村籠遺跡出土品。いずれも多鈕細文鏡とよばれる青銅鏡である。

朝鮮系無文土器 佐賀県小城市土生遺跡出土 弥生時代前期 

鴨型土器 三国時代(3-4世紀) 半島出土

鳥を肖形とした土製品・木製品は、弥生時代や古墳時代の遺跡・墳墓からも出土する。上掲の鴨型土器もそうであるが、このような状況は半島も同じである。アニミズムから一歩進歩したであろう祭儀に用いられた思われる。

<続く>


名護屋城博物館(2)

2023-01-30 08:53:26 | 博物館・佐賀県

<続き>

展示品をみていると、朝鮮半島との交流は弥生時代などではなく、旧石器時代からと云う。旧石器時代の海退期、半島南部と北九州の間の海峡は狭く、往来は比較的容易であったろうか。半島と列島の旧石器は似ているようだ。

朝鮮半島との関連した話しではないが、北部九州から出土する縄文土器もややデコラティブである。それが弥生期になると、のっぺらぼうというか、面白さがなくなる。人種の違いによるものであろう。

縄文人も丸木舟にて半島と往来していたかと思われる。

<続く>


名護屋城博物館(1)

2023-01-29 09:19:58 | 博物館・佐賀県

過日、佐賀県立名護屋城博物館へ。遠い、唐津市街からも40分程度を要したであろうか。名護屋は城を築くには良好な地形のように目に写った。名護屋城博物館も、断崖の上に位置しているであろうとの景色である。

博物館へのアプローチの右手には、写真の名護屋城の石垣を見ることができる。

御覧のように、博物館の建物は高台に在る。

展示物を観ていると売りは、幾つかありそうだ。秀吉の文禄・慶長の役の関係上、朝鮮半島の品々もそれなりに展示されている。合わせて蒙古襲来と先の朝鮮の役関係資料である。歴史時代の事物についてはあまり興味をもたないが、蒙古襲来と朝鮮の役については、それなりの関心を持っている。その意味で、当該博物館の展示物はよかった。

先ず、エントランス前でトルハルバンが迎えてくれる。エントランスを入ると長柱・チャンスンを見ることができる。

この2点を見るに及び、並みの博物館と異なる印象である。キャップションには結界という表現がないが、集落の入口に設置される事例が多いようだ。また、チャンスン単独ではなく、鳥竿・ソッテと共に鎮座している。古代のチャンスンは、雲南から北タイに分布するアカ族の男女交合像や近江に見るオッタイ・メッタイ(男女の木偶)の如く、男根・女陰をもつ像であったであろう。儒教を受け入れたことから、現在の姿になったかと思われる。

秀吉が名護屋滞在時の建物が、想定復元されている。文治派である三成と武断派である清正・正則との亀裂は、朝鮮の役により修復不可の決定的なものとなった。『関ケ原』の萌芽であった。

李舜臣率いる亀甲船団に苦しめられたが、その模型が展示されている。窓らしい窓はなく、大砲が周囲を囲み、屋根には鉄鋲が並ぶ。これでは日本軍の武士は、飛び移ろうとしても串刺しなるだろう、火矢を浴びせるしかないような気もするが・・・等々、朝鮮の役に関する展示物は後日紹介する。今回はココまで。

<続く>


有田・九州陶磁文化館:その13

2017-11-16 07:01:59 | 博物館・佐賀県

<続き>

色絵唐花唐草貝文輪花皿 1780-1820年代

色絵黄地唐草文角皿 1780-1830年代

染付岩梅松文輪花小皿 1800-1840年代

染付雲竜文蓋付碗 1800-1840年代

染付竹虎文鉢 1810-1840年代

まさに画工でしか描けない絵付けである。このように精緻な絵付けは、東南アジア陶磁では見出せない。

染付青磁雲竜文輪花鉢 1810-1850年代

以上で九州陶磁文化館で観た、柴田夫妻コレクションの紹介を終了する。

                               <了>

 


有田・九州陶磁文化館:その12

2017-11-15 06:37:37 | 博物館・佐賀県

<続き>

色絵三果龍文皿 1760-1780年代

染付唐草文蓋付壺 1760-1790年代

染付丸散文水注 1760-1790年代

染付楼閣山水文輪花皿 1770-1800年代

染付青磁山水文輪花鉢 1770-1800年代

色絵団龍文蓋付碗 1770-1800年代

染付釣人唐草文鉢 1780-1810年代

                               <続く>