網創漠蓄

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デュナミス・エネルゲイア・エンテレケイア

2010-02-28 12:51:05 | 精神世界
アリストテレスの哲学においてこの3つの用語はは
プラトンのイデア論に対する批判として提唱されたものであり、
質料(材料物質)から形相(製品)が生成される家庭を説明するために用いられている。

「哲学の森」での説明によるとのこ概念によりプラトンの
造物主(デミウルゴス)を想定した神話的要素を排したとされる。

デュナミス(δυναμισ)は「力」「能力」「権威」等の意味で、
「dynamic」「dynamite」「dynamo」等の語源になっている。
通常は「可能態」等と訳され、これを「質料に宿っているもの」と考えた。
「物事に宿る可能性」としても解釈される。

エネルゲイア(ενεργεια)は「動力」「働き」「活動」等の意味で
「energy」等の語源になっている。
通常は「現実態」等と訳され、これを「形相が現実として現れた形」と考えた。

エンテレケイア(εντελεχεια)は通常「完成態」と訳され
エネルゲイアと明確な区別をされずに用いられる傾向がある様子。
区別をする場合にはエネルゲイアの方は「現在活動中」の状態、
「完成に向け(現在進行形で)形作られている状態」として、
エンテレケイアの方はそれが済んで活動が収束した状態という
固定的なニュアンスを帯びる。また聖書的な終末論でも用いられる。