毎年恒例の尾張津島天王祭が7月23日(宵祭)と24日(朝祭)に行われました。天王祭は津島神社の祭礼として600年近く続いているそうです。織田信長が弘治4年(1558年)に天王祭を見学したのをはじめ、豊臣秀吉や尾張藩主が頻繁に見学しているとのことです。天王祭は古来旧暦の6月14~15日に行われていましたが、昭和38年より7月第4土曜日(宵祭)翌日(朝祭)に改められ、昭和55年には国の重要無形民俗文化財に指定されております。
天王祭といえば宵祭が有名で、500個もの灯りのついた提灯を飾ったまきわら船が川面に映る様は幽玄の極みであります。一方朝祭は屋台の上に等身大の能人形を飾っただんじり船が丸池に漕ぎ出し御旅所までゆっくりと進む様は京都の祇園祭に似て一服の王朝絵巻を感じさせます。また、先頭のだんじり船から10人の鉾持が布鉾を背負い池に飛び込んで御旅所まで泳ぎ、神輿に拝礼して津島神社まで走り抜け、布鉾を奉納し、そのしずくを患部につけるとケガや病気は治るという言い伝えがあるそうです。朝祭は、宵祭のような幽玄さはありませんが、だんじり船が楽を奏でながらゆったりと進むさまはまた別の趣が感じられました。今回はその朝祭の様子をご紹介します。いつものとおり拙い写真ですがご笑覧いただければ幸いです。
だんじり船の先頭 市江車
溜まり場で出番を待つだんじり船
市江車
だんじり船の船団 先頭は「高砂」筏場車
「高砂」筏場車
「忠度」下車
「楊貴妃」堤下車
同上 正面から見た図
「葵上」米車
「鞍馬天狗」今車
御旅所前に勢揃いしただんじり船
同上 全面から見た図
「高砂」と「市江車」
左から「鞍馬天狗」、「葵上」、「楊貴妃」、「忠度」
6艘のだんじり船の勢揃い
御旅所
布鉾を持って池に飛び込む鉾持の青年
同上 10人が飛び込んだ
布鉾を持って御旅所に向かって泳ぐ青年