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30年目の真実宮崎勤事件の肉声テープを見ての感想。

2017-10-09 23:35:17 | 日記
金子ノブアキが立派な役者にもなったものだ。 ドラマーとしてRIZEでの活躍の方が強い印象ですが、

フジテレビの宮崎勤事件を扱ったドラマでは見事な捜査官役を熟していた。これを見た視聴者は間違いなく彼に対する

好感度が上ったと思う。二足のわらじがうまくかみ合って俳優の個性を作り出しているイメージを受けた。ドラマの

最後の方に裁判で警察側の信頼は一筋縄では行かない奥深い闇を感じさせる思いつめた表情を見せるシーンが良かった。 

またドラマの演出では捜査が進み宮崎勤が犯人としての素性が明らかして行く中で、捜査官が家庭での会話や子供との触れ

合うシーンが極端に減っていく演出は何を物語るものであるかは意見が分かれるところだと思う。この捜査官の事件解決に向けた

使命感に不純で不可解な部分があるところにも理由があるだろう。

まるで宮崎勤の亡霊に取り憑かれたような演技を見せる坂本真も怪演を見せた。実際のルックスは宮崎とは似てないのがミソ。

宮崎勤のテープに残された取り調べ中の肉声に繋げて演技を続けるうちに宮崎の肉声と演者の声が聞き分ける事が出来なく

なっていた。 このトリック演出には好き嫌いもあれば賛否両論もあると思う。現物を材料にドラマを再現して完全にロリコン

悪しの勧善懲悪を視聴者に対して意識操作を行ったようにも感じた。所詮ドラマは作り物でフィクションだとする逃げ道を

完全に塞いで当時のワイドショーの映像も交えて現実とドラマを見事にクロスオーバーさせロリコンのトラウマを刺激した。



このドラマの成功の鍵は、金子ノブアキのドラム演奏の経験が生きていた。彼で無ければ取調官の役は出来なかったと思う。

前振りも無く話し出す、会話の節々に間を取らない根っからのコミュ症で、拾って来て取って付けただけの言葉の使い方が

特徴で感情や人間性に重みを感じられない軽く平べったい抑揚。多くの視聴者はそこに宮崎の精神的な異質さがあると改めて感じる。

話し出すタイミングを全く作らずに不意を打つような独特な宮崎のしゃべり方に対して、話出しのリズムとテープの肉声から

坂本真の演技へ繋げる道筋を作っていた。 無機質で平たんな宮崎勤のセリフやテープの肉声に強い頭出しのリズム、捜査官役の

金子ノブアキが表の強いリズムを出していけば、続けて宮崎勤役の坂本真は裏のリズムを出し裏のリズムに流れて行く。

いやこれはラウド系ロックバンドのドラムス奏者の技術としては表のリズムを喰わせて表から裏へ流れて行く感じ。

捜査官と宮崎勤の家族関係だけが真実を映し出すように素直に進んでいく。 ドラマの伏線に家族の意味があっても良いと思う。

特に捜査官が宮崎勤家族の食卓の様子を尋ねるシーンが後になって意味が重くなる。










コメント
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