新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

勝負に番狂わせはない

2022-11-24 08:11:30 | コラム
我が代表がドイツに勝った:

昨23日に引用した岩渕監督の言葉通りだったと言っても良いかと思った結果だった。

昨夜はある治療薬の副作用のせいか気力が無く、ドイツとの初戦は布団の中からの観戦になってしまった。しかも、午前中にドイツの手の内を見たこともないままに予想をしてしまった責任感(?)もあり、何とか前半の終わりまで見ていた。

あの我が代表の勝ち方は、これまでに何度も見たことがあった内容で「攻めに攻めた優勢だと見られていた方が一向に得点できず、必死に守った弱者かと見えた方が少ないチャンスを活かして見事に勝ってしまった」という形に近いと思っている。現にドイツは前半のボール支配率の80%が示すように一方的に押しまくっていながら、PKによる1点だけに止まってしまった。我が方のディフェンスに決定的な形を作らせて貰えなかった。

試合を見始めて「ドイツはこういうサッカーをするとは知らなかった」と意外な発見をした。それは、ドイツは私が代表の戦法を批判的に言う「ピッチ一杯に広く使って躊躇せずに後方にパスを回してバックス間の横のパス交換を続け、前線で誰かが動いてフリーになるのを待つ。即ち、ボールをキープして相手に攻める機会を与えないようにする」と、殆ど同じ形で試合を進めてきたこと。だからこその80%であり、我が方は前田大然の惜しくもオフサイドによるノーゴールだけだったのだ。

ドイツは確かにキープ力にも優れていたし、正確な球扱いで前後左右にパスを回して我がディフェンス陣を振り回していた。だが、前半はその堅い守りに遭って得点の形を作れないままに終わった。私は一見優勢のようだが、これで本当にFIFAランキング11位の力が出るのかなと疑問に感じていた。同時に、我が方は20%の時間しかボールを支配できなかったので、ドイツのパス交換の網に嵌められて攻める形を作れなかった。

実は、前半を0対1で終わったところで眠ってしまい、再び目覚めたときに堂安がゴールに蹴り込んでいる画が見えたので、何かハーフタイムの間にでも過去の試合のヴィデオでも見せているのかと思った。だが、それが現実で同点に追い付いたところで目を覚ましたのだと直ぐに解った。

その暫く後で(後で解ったことで)板倉が縦一発のパスを蹴り込み、カメラの角度からはオフサイドかと見えた浅野が綺麗なトラッピングからバックスと競り合ったままドリブルで持ち込み、逆サイドに誰も上がってきていないのが見えたのか、かの名GKノイヤーと1対1に近いところまで迫ってから見事に決めてしまった。私はあの浅野を追いかけていたディフェンダー(と言うのだそうだが)がレッドカード覚悟で倒しに来るのかなと思っていたが、そこまでしなかった。

見事だったのは浅野の攻め上がりだが、あの縦パスを蹴った板倉も賞賛されるべきだと思う。あの蹴り方ではバックスピンをかけたキックだとは見えなかったが、浅野がインステップで軽く浮かせてトラッピングをして見せたので、非常に処理しやすい「良いフィードをした」と感心していた。テレ朝では福田正博が「あのトラッピングができたところで決まったのも同然」と褒めていたが、板倉と浅野の見事な連係プレーだった。

私は何時でもついついオフェンスの方ばかり見てしまうので、あの試合で吉田麻也を中心にした守りどのようにしっかりとドイツに流れの中で点を取らせないように封じたのかは十分に把握できていなかった。だが、GKの権田もPKになった反則を取られてしまった以外は、良く守っていたと見ていた。

森保監督が後半になってから堂安、三苫、南野と投入した選手交代も良かったと評価すべきだろう。次の相手であるコスタリカも全く見たこともないので、試合の展開を予想できない。だが、スペインに7点も取られた手負いになってしまったので、我が方を相手に捨て身で来られたら怖いと思う。何と言っても南アメリカの国なのだから。昨日は勝てそうもないようなことを言って予想したことを選手たちと監督にお詫びして終わる。



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