新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

プーテイン軍団をパントに追い込めるか

2022-06-08 08:02:13 | コラム
ロシアによるウクライナ侵攻を(アメリカン)フットボールに準えれば:

ウラジーミル・プーテイン監督率いる軍団はゼレンスキー軍団の後ろ盾であるNATOテイームに対抗して西方のヤードを獲得しようと画策した。そして、スカウティング・テイームの進言に基づいて、ウクライナに試合を申し込んだ。しかも、先方の承諾を得る前に勝手にオフェンスを選択して、いきなり試合を開始したのだった。

ここで、念の為に簡単に解説しておくと、俗に「陣取りゲーム」等と言われているフットボールは、先ず相手陣地に攻め込んでボールを前に進めなければならないのだ。プーテイン監督はその目的の為にはウクライナを廃墟か焼け野原にしてしまう事を厭わなかったようである。

プーテイン監督は最初の2~3プレーでタッチダウンを取れるとのスカウティングの結果とコーチ陣の言を信じていたので、気軽にエンドゾーンを目指してファーストダウンの攻撃で縦一発のロングパスを選択したのだった。ところが、あに図らんやウクライナ軍団のデイフェンスは手堅くて、そのパスははたき落とされてしまった。

そこで「そんなはずじゃなかったな」とばかりに、セカンドダウンではランプレーを選択したのだった。ところが、これも目算違いでウクライナのデイフェンスラインは強くて、一歩も進められず1~2ヤードほど後退させられてしまった。そんなはずじゃなかったのにと慌てて、スポッターたちに相手陣営を改めて観察させると、ウクライナにはNATOから派遣されたコーチも入っていたし、スポッターにはアメリカの専門家も座っていた事が判明した。

しかも、ウクライナのホームゲームである観客席には大多数の応援団がいて、クラウドノイズ(観客が大声で声援する事)でQB(クオータバック)が幾ら声を張り上げてプレーをコールしても選手たちには聞こえなくなって、サードダウンではプレー開始前にベンチからタイムが要求された。

ウクライナ贔屓の大観衆はこの儘プーテイン軍団はサードダウンでも前に進めずに終わり、フォースダウンではパントに追い込まれることを期待しているのだ。報道によれば、嘘か誠かプーテイン監督の体調も万全ではないようで、パントに追い込まれて攻守交代しまえば、ロシアテイームでは監督の交代もあるのではないかとの希望的観測まで出てきている状態である。

だが、私は未だ勝負は予断を許さない状況にあると思っている。それは、ロシアテイームには未だ核兵器という最後的手段のようなプレーが残されているのだから。さらに、アメリカはスポッター程度参加させてはいるが、それ以上の支援には足踏み状態である。トルコもNATO側の観客席から引き上げるかのような意思表示をして見せている。

事態は未だ未だ予断を許さない流動的な状態にあると思って見ている。ウクライナテイームもゼレンスキー監督の懸命の指示の下にプーテインテイームのオフフェンスを食い止めている。だが、何分にも大谷翔平のように選手全員がデイフェンスとオフェンスの両面を担当しているので、ロシアに大きなヤードの獲得は許していないものの、かなり疲労しているかのように見える。何時まで保つのかとの不安が残る。

私は勝負を決めるのは、ウクライナテイームが現在のサードダウンで如何に守り切って、プーテイン監督に「パント」の指示をさせるかだろうと思っている。但し、狡猾で悪辣なロシアテイームが仕掛けてくるだろう「パントフェイク」のプレーを十分に警戒する必要があると見ている。願わくは「読者諸賢にこの例え話を理解して頂ければ有り難い」のだ。


コメントを投稿