今更ながら英語の勉強をしている:
先日も取り上げたこのGoogleから送られてくるCoCoKARAには毎日「英語の勉強」となる情報が送られてくる。受信の度に信号音がするのでどうしても開くことになる。そこには「へー、知らなかった」というのもあれば「そんな表現を覚えても(知らされても)使える機会は来ないと思うが」と思わせるような、アメリカ語の日常会話にしか出てこないようなというか、非常に口語的な表現も出てくるのに興味を惹かれる。
実例を挙げる前にお断りしておこうと思う事がある。それは、私はある程度以上自分で言いたいことを英語で表現出来るようになっていると思っていたので(I know how to express myself in English.のように表す)アメリカ人のビジネスの社会の中に入っていったのだった。
しかし、そこでは「それは何という意味」、「何故そういう言い方になるの」と尋ねないと解らない表現に屡々出会ったので、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」で聞き返すことができたので、大袈裟に言えば毎日が英語の勉強のようだった。その環境で過ごしたお陰で、日常の業務に支障を来すことがないように進歩することもできた。
その聞き慣れていない表現には慣用句(idiom)もあれば口語体(colloquialism)俗語(slang)等が随所に出てくるので、戸惑うことが多かった。更に正直なところを言えば「私にはそういう聞き慣れない表現が上記のどの分類に入るのかも解らなかった」が、それらを理解しないことには彼らについて行けないことになってしまうのだったので、兎に角、外国人の私が何を尋ねても不思議ではないだろうと思って、質問することにしていた。
先日取り上げた“rain check”などは、その典型的な例になるだろうが、生半可な単語の知識では到底追い付かない表現である。その後に「~ of stock」で「在庫切れ」なので「~」の中にどのような単語が入るかというのが出ていた。答えは「out of stock」なので、私もその通りかと思ったが、疑問だなと感じた点もあった。
それは実際に何度か使った表現に、例えば“The customer ran out of domestic paperboard inventory.”のような「得意先が国産の板紙の在庫が切れた」という言い方もあった。ここでご注意願いたいのは「在庫」をinventoryと言って、stockとはなっていないことなのだ。実は、私は今日に至るまでinventoryとstockの違いを殆ど意識したことがなかった。そこにCoCoKARAがstockを使う表現を出してきたのだった。
今回初めて辞書を引くことにした。ジーニアス英和にはstockは「(しばしば)在庫品、ストック、仕入れ商品」と出ていた。Oxfordには“a supply of goods that is available for sale in a shop/store”とあり、解りやすかった。即ち、「在庫切れ」と言うよりも「商品が店頭の陳列棚に無い」ということのようだ。
次にinventoryを調べてみた。ジーニアス英和には「(財産・商品などの)目録、一覧表、棚卸表。(米)在庫、全在庫品」とあった。「なるほど、それで我々はstockとは言わなかったのか」と思った。Oxfordには“a written list of all the objects, furniture, etc. in a particular building”とあり、2番目に“(North American English)all the goods in a shop”とあった。CoCoKARA氏はKing’s English派だったようだと思った。
なお、上記に“run out of inventory (stockでも良いと思うが)という熟語に触れておいたが、私は“run out of stock”のような形の方が自然ではないかと思っている。例えば“Do you carry new seasoning by Kewpie?”とお客様に尋ねられて、“Sorry, sir. We ran out of inventory.”と答えても良いと思う。なお、「在庫が不足している」は“We are running short of stock.“で良いだろう。
この辺りの言い方は日常的にアメリカでもUKでも使えると思う。だが、rain checkのような表現は知識として覚えておくのは結構だと思うが、一般の方が、これを使って“Sorry. Let me take a rain check. I have a previous engagement.”のような会話になる事があるとは思えないのだ。
また、「小難しい英語の話をするのか」と思われずに、これを読まれて「英語(アメリカ語)とはそういうものか」とお考え願えれば十分に有り難いのだ。CoCoKARAには未だ未だ興味深い表現が出てくるので、今後も折に触れて語って見ようと思っている。
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