新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

不思議なカタカナ語の表記の仕方

2024-01-06 08:52:59 | コラム
どうして原語に不忠実にしたのだろう:

今朝は暫時思案した挙げ句に「能登半島とその近くの大地震や日航機の衝突事件等の悲しくも暗い話題」から離れてみようと思うに至った。そこでカタカナ表記だが、国語学者のKS教授からの賀状には「カタカナ語に悩まされている」とあったので、この件を取り上げようと思うのだ。

確かに悩ましい表記が多いのは事実だが、私はローマ字読みが基調になっているだろう事くらいは容易に想像が付く。でも、元の英語等の外国語の発音とは異なる表記にしてしまった理由と意図が分からないのだ。例えば英語のticketを「ティケット」ではなく「チケット」にして、心付けのtipも「ティップ」とはせずに「チップ」にされてしまった。だが、teacherは「チーチャー」にしたのを見た事がなかった。

昨夜は「血行促進で保湿剤」であるヒルドイドが残り少なって来たので、懸命に絞り出そうとしていた。そこでこのチューブの素材は何だとうと思うに至ったと共に、tubeが「チューブ」と表記されていた事に気が付いた。チューブの素材は「アルミ箔を中心に白色ポリエチレン、PETフィルム、紙、接着樹脂等の素材をラミネートなど」してあるようだと、検索して判明した。でも、「ティユーブ」にならなかったのは何故かと思った。

察するに、“ti”や“tu”の発音が日本語にはないので、カタカナ語製造業者が気を回して(余計な気を遣って)「チケット」だの「チューブ」の表記にしたのだろうと考えることにした。要するに「日本語にはない音は似たような表記を当てて、外国語の発音が苦手の方々の便宜を図ったのだろう」と疑う事にした。だから、嘗てのフランスから来たサッカーの監督、Troussier氏は「トルシエ氏」とする以外の方法がなかったかも知れないが、「トゥルシエ」で良かったと思うが。

「チューブ」を出したので、似通った(?)「カプセル」も採り上げておこう。実は、「カプセル」は長い間元の英語の綴りがどうなっているのかを調べた事がなかった。だが、何かの拍子に“capsule”だと分かったので、発音記号を確認すると「キャプスル」と表記すれば英語の発音に近いと思った。だが、native speakerの発音を聞けば「キャプセル」に近いと思う事もあるが、彼らは「カプスル」とは言わないので、「カプセル」にする必然性はない。

お仕舞いに、山本由伸投手が新規に大型契約をしたLos AngelesのDodgersを再度採り上げよう。Los Angelesは「ロサンゼルス」ではなく「ロス・アンジェレス」であり、Dodgersはアメリカ語では「ダジャース」なのだ。ここでの問題点は“ge”を「ゼ」としたことで「ジェ」ではない事と、“o”を「ア」ではなく、ローマ字読みで「オ」としてしまったこと。

更に付け加えれば、Dodgersだったことから、最初に転出して数々の記憶を作った野茂英雄の投球フォームを「トルネード」と表記した事を批判しておこう。英語のtornadoの発音は「トーネイド」なのだ。ここでの問題点は実際には発音されない“r”を例によって「ル」した事だ。Oxfordでもアメリカ式の発音の記号に斜めになった“r”が出ている。だが、これは巻き舌というか、アメリカ語独特の品格に乏しい“r”を響かせた発音なので、真似しない方が宜しいのだ。



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