♦️6２０『自然と人間の歴史・世界篇』ニカラグア（１９６０年代～）

6２０『自然と人間の歴史・世界篇』ニカラグア（１９６０年代～）

　ニカラグアは、中央アメリカの中央に位置する共和国だ。1９７９年のサンディニスタ革命を経て、民主主義が進んでいくものと考えられた。これに対し、アメリカのレーガン政権が反革命武装勢力コントラへの支援と対ニカラグア経済制裁を行う。そのため、内戦が激化するとともに、国内ではインフレーションが高進した。

　それからも色々あっての２０１８年秋の今日まで、世情は比較的穏やかであったとまではいえない。

　人権団体によると、ニカラグアでは、この４月から反政府デモが継続しているという。一般市民の生活が苦しいところへ、政府が社会保障改革を打ち出したことへの抗議らしい。先の革命の立役者であったオルテガが場面を変えて大統領となっており、わかりにくい構造だ。同大統領は、このデモを「テロ」と位置づけ、弾圧しているという。

　これにより同国の政情が不安定になっている。一部には、生存の不安から国外へ向け難民が出ている。隣国コスタリカへの亡命・難民認定が、ここ数か月で倍増していることがある。さらに、２０１８年秋からは、ホンジュラスから北上中のホンジュラス難民の一団と同様、メキシコやその先にあるアメリカが、移民を目指す彼らの視野に入ってくることだろう。

（続く）

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