🔶🔶ロシアとアメリカはこれ以上争うべきでない(2022.2.25)

2022-02-25 09:26:08 | Weblog
🔶ロシアとアメリカはこれ以上争うべきでない(2022.2.25)

 昨日の午後からは、かつての冷戦時代の再来かと見まがう、由々しき事態だと思われ、残念だ。
 一方からは、「ロシアが今回、欧米側の警告を無視してウクライナに軍事進攻」「ロシアが、ウクライナの主要都市近郊と軍施設を空爆」「第二次世界大戦後のヨーロッパで最大規模」といった文句が飛び交っている。このままでは、「冷戦後に築かれた国際秩序が危機に」「原油・天然ガス高騰、穀物供給にも懸念」などなど。
 かたやロシアの側では、「ウルライナでのジェノサイドから人々を守ること」「進攻ではない」「ロシアへの直接的な攻撃から国を守る」、それと「ロシアは今も最強の核保有国だ」などなど。
 もちろん、これらによる最大の問題は、ヨーロッパ人同士が殺しあうことだろう。近代兵器を用いた本格的戦闘ともなれば、その損失なりは計り知れない規模になりかねないだろう。そして、その先にあるのは・・・、と考えてしまうのは、少数者による杞憂のレベルではあるまいに、現代においては核戦争はさほどに現実化しうる問題なのである。
 それからもう一つ、今回の事を鎮静化に向かわせるには、「制裁」の類いでどうできるものではあるまい、双方が妥協をし合うべきだ。そのためには、話し合うしかない、その中から平和的共存へ向けた何かが出来てくるのを待つしかない。ことにアメリカは、もう世界の警察官でも、そのレベルの何でもないのだから、そろそろ「西側陣営の盟主」を装おった大国的ないいぶりはやめたらどうか、今回はロシアを少なからず煽った感があろう。
 繰り返しになるが、ロシアとアメリカは、この問題を拡大すべきでない、今直ぐ交渉のテーブルにつくべきだ。そして、新たな合意が必要だ。ロシアのプーチン大統領も「核戦争に勝者はいない」と述べ、アメリカのバイデン大統領も同様であろう。二人とも、世界を代表する大国の一つ、そのリーダーなのである、だからして、ここは全人類的立場を思い起こしてもらいたい、世界の心ある人々は見守っているはずだ。

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 付随して、このたびの西欧における出来事を語るうちには、日本の中でも「台湾」や「尖閣」との兼ね合いを持ち出す論調が散見され、どうやら、それらのうちの少なからずが「もしも」の時は武力を排除しないのであるらしい。まるで、憲法の平和条項(非武装中立)は眼中にないかのような物言いに感じられる。
 だが、そもそも台湾は中国とともに尖閣を日本のものとは認めない話であって、また、国際法上も、日本に帰属する話とはなっていない。さしあたって、「幸か不幸か」、この辺りを巡っての係争の現状としては、現水域において石油などの重要資源の情報はなく、台湾そして中国との衝突は免れているようである。
 加えて、台湾の中国への帰属如何については、台湾が独立国家たろうと大きな一歩を印さないかぎり、中国が台湾本土に進攻するとは考えにくい。それに、戦後の国際秩序を含めた大きな流れでいうと、アメリカにおいてもそうだろうが、台湾は中国の一部というのは動かし難い。
 さらに、中国の国際的な地位はこれからも上がり続けていくであろうし、アメリカもそのことを動かし難いとしている(2021.3~)。そうしたことを踏まえれば、この問題は、やがては平和裡に解決に向かっていくのではないだろうか。
 付言すると、現時点までの日本の論調の中には、テレビも含めて勉強不足のものも散見されよう。かつて、ジョーン・ロビンソン(イギリス)は「経済学者に騙されない」ことを経済学を学ぶ理由に推奨していた、けだし、彼女は庶民の大いなる声に耳を傾けるタフで偉大な経済学者でもあった。

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