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アメリカ住宅価格は2番底を突破か

2011-06-07 06:14:58 | 金融全般
ケースシラー住宅価格指数の2011年3月度版が先月末発表されました。結果は惨憺たるものでした。

全米20地区のうち、前月より上昇した地区はたったの2ヵ所(ワシントンDCとシアトル)だけでした。

また、金融危機後の最安値をマークした地区は11地区です。2009年2月から3月の時の1番底をまだ上回っている地区はダラスとボストンだけですが、これも近く下回る可能性が高い。

価格動向の中心的地区としてモニタリングしているロスアンジェルス地区は、2009年5月に159.18ポイント(季節調整前)で一旦底打ちましたが、2010年7月の176.27ポイントをピークとして下落を続けており、3月現在で167.77ポイントです。

2008年7月にこのモニタリングポイントのロスアンジェルス地区の下落目途の数字を142ポイントと試算しましたが、後25ポイントほどの下落が想定できるのかも知れません。1年で10ポイントほどの下落ですから、およそ後2年半(2013年9月頃)までは下落が続く可能性が見えて来ております。

これを受けてガイトナー長官は、住宅問題の危機からの脱出にはあと数年かかるだろうと述べるに至っております。

いずれにしても、この住宅問題の悪化が、アメリカ人の移動の柔軟性(家を売って職のある場所に柔軟に移動する)を阻害して雇用情勢の悪化が再度始まりかけており、住宅価格の下落や差し押さえに伴う消費マインドの低下を招いております。そこに新興国経済の成長鈍化と資源価格高騰での株安もあり、ここから半年後の世界経済をどう読むのかに苦心しているのが、今の株式市場の現状だと思います。

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