先頃、ケースシラー住宅価格指数の4月分が発表されました。
この結果を受けてダウが上昇をしたように、今年の2月から、どうやら2番底を脱しそうな感じが濃厚になってきております。それは、次のようなことから言えます。
1.全米20地区のうち、4月度にバブル崩壊後最安値をマークしたのは、NYの1箇所のみ。
2.同様に、今年の2月3月度に最安値をマークした地区は9箇所でした。
3.2009年春段階で、最安値をマークしており、いわゆる2番底には陥らなかった地区は6箇所。
4.残り4箇所は2011年に安値をマークしており、その後は上がり続けている地区です。
つまり、半分の地区は底値を既に脱しており、残り半分もここにきて脱出の可能性が強まったということです。
今年の4月といえば、今回の欧州危機で株価が大きく下げ、その後5月の始めにかけて一旦戻した時期です。
この戻しは、このケースシラー住宅価格指数の4月の結果と、当時のまだ堅調だったアメリカの各種の経済指標が支えていた可能性があります。
その後、経済指標は斑模様となっており楽観は許しませんが、肝心のケースシラー住宅価格指数が現在も上がり続けているならば、それだけ不良債権処理の見通しが明るくなるわけですから、後は米銀が抱えている欧州向け債権の不良化さえ顕在化しなければ、段々と株価も年初から3月までの上げ軌道へと収束していく可能性が見えて来ております。
今後とも、今回の金融危機の発端であるケースシラー住宅価格指数を注視して行きたいと思います。これが完全に上向きになれば、少し時間はかかるにしても、世の中は少しずつ明るさを増していくものと思われます。
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