abc

news

弁護士団、“1票の格差2.4倍” 衆院選無効の全国一斉提訴

2012-12-17 | Weblog

「1票の格差」違憲状態で衆院選無効…一斉提訴(YOMIURI 12/17)

最高裁が「違憲状態」とした選挙区割りのまま行われた今回の衆院選は違憲だとして、二つの弁護士グループが17日、27選挙区の選挙無効(やり直し)を求めて全国の8高裁・6支部に一斉提訴した。

 前回衆院選を巡る訴訟では、高裁で「違憲」や「違憲状態」の判決が相次いでおり、早ければ来春にも出そろう各高裁の判断が注目される。

 「1票の格差」が最大2・30倍だった前回衆院選について、最高裁は昨年3月、小選挙区の定数を各都道府県にまず1議席ずつ配分して、残りを人口比で割り振る「1人別枠方式」が格差を生む原因だと指摘し、同方式の廃止を求めた。

 これを受け、同方式の廃止と格差を是正する「0増5減」を盛り込んだ選挙制度改革法が、衆院解散した11月16日に成立した。しかし、区割りを見直す時間はなく、衆院選は違憲状態のまま行われ、最大格差も2・43倍に拡大していた。

 提訴後に記者会見した代理人の升永英俊弁護士は「違憲状態の選挙で選ばれた議員が法律を作り、首相を選ぶのは許されない」と批判。選挙制度改革法の成立について、代理人の久保利英明弁護士は「今回の選挙には反映されておらず、評価に値しない。裁判所は(選挙までに)是正しなかった国会の責任を追及し、無効を言い渡すべきだ」と指摘した。

 今回の訴訟のポイントは、最高裁が違憲状態と指摘してから、国会が1年以上も格差を放置してきたことを、裁判所がどう評価するかだ。今回と同様に違憲状態のまま行われた83年選挙について、最高裁は「違憲」とした。ただ、この時は違憲状態とした判決の直後に衆院解散されたことなどを考慮し、選挙無効は回避した。

 

参考:NHK解説アーカイブ

Q、1票の格差是正のための法律は、成立したんですよね。

c121119_0.jpg

A、はい。ただ、実際の区割りの見直し作業は、地元の意見を聞いたりしなければなりませんから、来月の選挙には、とても間に合いません。さらに問題なのは、これまで何もしなかった結果、「違憲状態」とされた前回の選挙より、状況がもっと悪くなっていることです。おととしの国勢調査によると、前回、最大2.30倍だった格差は、2.52倍に、格差が2倍を超える選挙区も45から97に増えています。
 
Q、なぜ、そんなことになったのですか?

A、本当に、「これまで、国会は何をしてきたんだ」と言いたくなります。
最高裁が、衆議院の1票の格差を「違憲状態」と指摘したのは、去年3月。再三に亘って、早く改善すべきだと言われてきました。しかし、国会では、各党の思惑が絡み合い、議論は進みませんでした。それが、野田総理大臣が解散を表明した途端、わずか2日で、ほとんど審議もせずに法律が成立した訳ですから、正直、「開いた口がふさがらない」という感じです。
 
c121119_1.jpg

Q、ひどいですねぇ。

A、この問題を追及してきた弁護士グループは、「違憲状態の選挙は認められない」として、すでに、選挙後に、「選挙無効」を求める訴えなどを起こす考えを表明しています。そうなれば、専門家の間では、前回より厳しい「違憲」判決や、最悪の場合、選挙無効の判決が出る可能性を指摘する声もあります。
 
Q、この問題、どう考えたらいいのでしょうか?

A、選挙が目前ということもあって、各党とも、候補者の選定や、連携を模索する動きなどに追われています。しかし、選挙制度は、民主主義の土俵を決める大事な問題です。

定数削減の問題も含め、将来の選挙制度の姿をどう考え、どのように実現させていくのか。選挙戦を通じて、各党が、それぞれ、考えを明確し、私たちが、きちんと選択できるようにすることが、政治の責任だと思います。


安倍政権の誕生、海外の警戒感

2012-12-17 | Weblog

海外メディアは日本の右傾化警戒

 海外メディアは「自民党圧勝」を一斉に速報で伝えた。安倍晋三政権の誕生が確実な情勢を受け、日本の外交・安全保障政策が右傾化することへの警戒感を示す論調が目立った。

 英ロイター通信は開票直後に「自民党、地滑り的勝利」と速報し、新政権が沖縄県・尖閣諸島を巡る中国との紛争で「譲らない厳しい姿勢を取る」と予想した。英紙フィナンシャル・タイムズは電子版のトップ記事で安倍氏を「平和憲法の修正に乗り出そうとしている」と紹介した。

 独フランクフルター・アルゲマイネ紙は「急速に右傾化する日本」との記事中、新政権が「ナショナリズムを前面に押し出している」と指摘。ただ「日本の政党は様々な利益集団の集まりである」とし、安倍氏が首相として政策を思い通りに遂行できるかは「簡単ではない」とみている。

 海外メディアは自民党を保守政党と紹介しており、アジア各国では新政権の外交政策を警戒する声が高まっている。中国国営、新華社通信は電子版で「日本は隣国との関係を修復し、地域で建設的な役割を果たせるよう、長期的視点に立った外交政策に転換すべきだ」との論調を掲載した。

 夢遊の人々、タカ派トリオの一人・安倍

 

参考:

安倍晋三の復活の理由、消去法的な支持集める

(英フィナンシャル・タイムズ紙社説)

自民党の安倍晋三総裁の復活は、最近の複雑な日本の政治状況においても最も不思議なことの1つといえる。5年前―そして5人前に―首相だった安倍氏が在職1年で突然辞任した時、復活を予想した人はほとんどいなかった。戦時中の歴史を恥じない「美しい国」を作るという目標を掲げたが、景気低迷に苦しむ国民には不人気だった。

尖閣問題や民主党の失策などが追い風に

 ただ、状況は大きく変わった。最も重要なのは、日本が実効支配する尖閣諸島について、中国が領有権を強く主張し始めたことだ。中国各地で激しい反日デモが起こり、多くの日本人に同国に対する懸念を抱かせた。この「尖閣ショック」が安倍氏に有利に働いた。日本は軍隊の保有を禁止する平和憲法を改正すべきだと主張しており、軍事費の増額も求めるとみられるからだ。

 2番目の要因は、3年間で3人の首相が就任した民主党の失策だ。安倍氏の自民党が半世紀以上にわたり政治を支配した後、日本再生の期待を背景に民主党が2009年に政権を奪取した。もっとも民主党はチャンスを生かせず、日本は方向性を見いだせずにいる。

 3番目の要因は、安倍氏がデフレ脱却に向け積極的な政策を検討していることだ。日銀に2~3%のインフレ目標を設定させ、目標達成まで紙幣を刷り続けるような総裁を任命するというアイデアをこれまでに示している。中央銀行の独立性を脅かさない限り、安倍氏の大胆な姿勢は歓迎すべきだ。むしろ、撤回するのがやや早過ぎた。

■幻想を抱いてはならない

 もっとも、安倍氏に幻想を抱いてはならない。前回はひどい首相だった。国内ではリーダーシップと斬新なアイデアを欠いた。対外的には、従軍慰安婦問題など日本の戦時中の歴史の一部をごまかすことに固執し、近隣諸国の怒りを招いた。

 リーダー候補として安倍氏がベストに見える理由は2つ。中国の誤った外交政策と、他に適任者を輩出できない日本の悲惨な政治状況だ。


自民党圧勝、なぜ勝つことができたのか

2012-12-17 | Weblog

 自民党が小泉純一郎氏の「郵政選挙」以来の大勝をおさめた。選挙戦の最中に「そこまでの手応えはない」「絶対、揺り戻しがあるはずだ」と党本部も、候補の事務所も半信半疑のまま迎えた結果だ。小泉氏のカリスマや熱気も、はっきりした風もなき選挙での圧勝が示すのは、小選挙区システム特有の「一強体制」と、風や熱気にあおられて票を投じた前2回への悔恨があるとみられる。

 選挙戦中、日本維新の会の橋下徹代表代行は「自民党の政治に戻れば、3年前に落選させた人たちが戻ってくるんですよ」と訴えていた。確かに、小選挙区での自民党候補者には「元職」が多い。民主党に政権を奪われてからの3年4カ月、地元を回って捲土(けんど)重来を期した人たちだ。民主党前職が自民党元職に負けたのは民主党政権への嫌気もさることながら、地元を回るエネルギーにおいて自民党がまさっていたからだろう。

 今回は大量の「小泉チルドレン」や「小沢ガールズ」を生んだようなブームはなかった。うたかたのように消えた議員たちのほとんどは新人だった。「党は違うから」と、国政に経験のない新人たちへの警戒感が、なじみのある元職の強さにつながったといえる。

 しかも、今回は第2党以下がばらばらだった。

 もともと、小選挙区制の実現には「金権がらみの不祥事が続発する自民党政治を変えるには、派閥をなくすしかない」「そのためには、同じ党から3人も4人も当選できる中選挙区制を変え、党執行部の権限を大きくするしかない」との理由が大きかった。「政権交代」は選挙制度改革論議の当時、副次的な要因でしかなかった。政権交代が大きくクローズアップされたのは、皮肉にも中選挙区の下で非自民政権ができたからである。

 第1党に挑むには、第2党以下がまとまらなければならない――。1人しか当選しない小選挙区制で当然の理屈だ。それが今回は第三極はまとまらず、非自民票は民主党も含めて大きく4つに分散してしまった。小選挙区と比例代表で投票先を変える「スプリット・ボート」もおそらく、同じ状況になった。

 大勝した当事者が「なぜ、こんなに勝つのか」と、すでに次の揺り戻しを懸念する選挙結果は、こんなメカニズムで生まれた。NIKKEI

 


自民党圧勝、動きだすタカ派政策

2012-12-17 | Weblog

自民党は三年前の衆院選で民主党に敗れた雪辱を果たし、政権復帰した。連立政権を組む公明党と合わせ、衆院の三分の二を占める議席を得たことで、少数与党の参院で法案を否決されても、衆院の再可決で成立させられる。ただ、安倍晋三総裁のタカ派色の強い安全保障政策には公明党が反発し、政権運営に影を落とす。 

 安倍氏は十六日深夜、自民党本部の開票センターでテレビ番組のインタビューに応じ「自民党への信頼が百パーセント戻ってきたわけではない。おごることなく、謙虚に進みたい」と勝利宣言した。十七日から公明党と連立政権に向けた政策協議を始めることを明らかにした。

 「謙虚」という言葉とは裏腹に、開票前の十六日午後には、すでに自民党の石破茂幹事長と公明党の井上義久幹事長が都内で会談し、連立政権を発足させる方針を確認。夜になって開票結果が伝えられると、早くも「麻生太郎副総理」「菅義偉官房長官」などの人事情報が飛び交った。

 浮足立つほどの「完勝」は、自民党への積極的な期待というよりはむしろ、民主党が三年前の衆院選マニフェストで掲げた重要政策を実行できなかったことに対する不信感の「受け皿」になったという消極的な側面が強い。

 それでも政権復帰によって、安倍氏が力説してきた”改憲による「国防軍」の保持”や”憲法解釈で禁じられた集団的自衛権の行使容認”のほか、”原発維持に傾くエネルギー政策”が動きだすことになる。

 自民党は公約で原発について「(全原発の)再稼働は三年以内に結論を出す。十年以内に最適な電源構成を確立する」と判断を先送りする方針を示した。だが、安倍氏は選挙中、他党の「脱原発」「卒原発」政策を「無責任だ」と批判。「二〇三〇年代の原発稼働ゼロ」を目指すとした民主党政権の政策が後退するのは間違いない。

 再稼働の可否も専門的な判断は原子力規制委員会に委ねる方針だが、経済界の意向を考慮し再稼働が加速する可能性がある。

 一方、公明党も小選挙区の候補者全員が当選するなど議席を伸ばし、連立政権に復帰する。ただ、自民党内でも突出した安倍氏のタカ派色の強い安全保障政策には不快感を抱く。山口那津男代表は「自民党が主張する憲法九条改正に、われわれはくみしない」と繰り返し、十六日夜も記者団に「基本的な考え方は変わらない」と強調した。

 安倍氏は首相就任後、直ちに緊急経済対策に着手するなど、当面は景気対策を優先させ、公明党とは波風を立てないように配慮する考えだ。改憲や集団的自衛権行使の容認をめぐる本格的な取り組みも来年夏の参院選後となる見通しだが、両党の安保政策の違いは残る。

 また、政権の枠組みをどうするかという課題もある。自公両党で衆院の三分の二の議席を得たことで、参院で否決された法案も衆院の再可決で成立できるが、野党の反発を考えると、できれば再可決は避けたい。

 安定した政権運営のため、自民党は公明党以外の党と政策課題ごとに協力する「部分連合」を模索する方針だ。石破氏は十六日、改憲に積極的な日本維新の会について「安全保障面で話ができるのではないか」と連携に前向きな考えを示したが、維新は参院で三議席しかなく、連立しても政権の安定にはつながらない。TOKYO

 

 関連記事:

憲法改正規定緩和へ「維新と協力」自民・安倍総裁(ASAHI)

自民党の安倍晋三総裁は16日夜のテレビ各局のインタビューで、衆院選で公約した憲法改正について「まず96条の(衆参両院で3分の2を必要とする)改正規定から変えようと考えている。3分の1をちょっと超える国会議員が反対すれば国民が指一本触れられないのはおかしい」と語った。

 安倍氏は、この方針について、ともに改憲を唱える日本維新の会が「理解していただいているのではないか。大きな方向で当然協力していきたい」と強調。ただ、「参院では3分の2にほど遠い。勢力の構築をどうしていくかよく考えないといけない」とも述べた。

 9条改正で自衛隊を軍隊と認め国防軍とすることに関しては「海外には自衛隊は軍だと説明している。この矛盾をなくすのは当然の義務だ」と述べた

 

公明代表は改憲には慎重姿勢 (TV-ASAHI,ANN)

公明党・山口代表は「自民との連立は安倍総裁から呼びかけあれば応じる。そのうえで、具体的な協議が始まる。憲法の96条、手続き規定の改定について、どういう意味持つか国民に十分、理解されていない。

自民は9条改正を視野にしているが、及ぼす影響も考慮し、慎重な議論が必要」と語っている。


自民党圧勝、2大政党時代終えん 

2012-12-17 | Weblog

民主党は公示前の二百三十議席から五十議席台まで激減させる歴史的な大惨敗で、自民党との二大政党は事実上崩れ去り、自民党一極時代を迎えることになった。野田佳彦首相は十六日夜、党代表を引責辞任する考えを表明。政権運営の迷走や党分裂などの代償は大きく、離れた国民の期待を取り戻すことはできなかった。

 野田首相は十六日夜の記者会見で「政権交代した時の期待に応えることができなかった。深くおわびしたい」と述べた。二十六日にも召集される特別国会までに新代表を選出したい考えを示した。「ポスト野田」には岡田克也副総理、前原誠司国家戦略相、細野豪志政調会長らの名前が出ている。

 ただ、今回の大惨敗は民主党が二大政党の一極を担う資格を失ったともいえる結果で、党への打撃は大きい。誰が代表になろうと、党運営の混乱は当面続くことになる。

 民主党は二〇〇〇年の衆院選以降、少なくとも百議席規模を維持し、自民党と第一党の座を争い続けてきた。〇九年の衆院選では念願の政権交代を実現した。

 しかし、今回は二百三十議席を超える差を自民党につけられた。第一党と第二党の差がこれほどの大差になったことは九六年の小選挙区制度導入以降初めてで、もはや、二大政党とはとてもいえない。民主党は第二党の座はかろうじて維持したものの、第三党の日本維新の会との差はわずかだ。

 民主党の最大の敗因は政権交代で約束したマニフェストを実現できなかったことに対する有権者の批判にある。また、マニフェストになかった消費税増税を断行したことに国民は「裏切られた」との不信感を抱いた。民主党がかつて強みをみせた無党派層についても、支持が大幅に離れ、惨敗に結びついた。

 選挙戦で首相は脱原発の方向性を強めたが、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働を押し切ったことなどで、やる気が疑われて、支持拡大に結びつかなかった。

 首相は「古い政治に戻していいのか」などと、自民党政治や、安倍晋三総裁の保守派ぶりを批判したが、これも不発に。国民は野田首相の主張そのものに耳を貸さなくなっていたといえる。 TOKYO

 


第四十六回衆院選、自民党圧勝、投票率戦後最低-総務省発表

2012-12-17 | Weblog

自民294、民主57、維新54 全480議席が確定

 

 第四十六回衆院選は十七日午前、開票作業が終了し、小選挙区(定数300)と比例代表(定数180)の計480議席が確定した。自民党の小選挙区全体の得票率は43%程度だったにもかかわらず、獲得議席は237と全議席の79%を占めた。また、総務省は小選挙区の確定投票率は59.32%だったと発表。衆院選の戦後最低記録で、前回2009年(69・28%)から約10ポイント下落した。

 

 東日本大震災後、初めての大型国政選挙だったにもかかわらず、乱立した十二政党が原発政策などで主張の違いを明確に示せず民意の受け皿になりきれなかった。

 

 各党の獲得議席は、三年ぶりに連立政権を組むことになる自民党が294議席、公明党が31議席。政権から転落する民主党は57議席で、1998年の結党以来、最低に落ち込んだ。

 

 自民党の比例代表の獲得議席は惨敗に終わった2009年の55議席から二議席増えただけにとどまった。民意を反映する比例代表での議席獲得が伸び悩んだことは、自民党が有権者の積極的支持を得ていないことを物語っている。

 

 各党の比例代表の獲得議席は自民57のほか、日本維新の会40、民主30、公明党22、みんなの党14、共産党8、日本未来の党7、社民党1、新党大地1。維新は獲得議席全体では第三党だが、比例代表では第二党となった。

 

  自民党の比例代表の獲得議席は惨敗に終わった〇九年の五十五議席から二議席増えただけにとどまった。民意を反映する比例代表での議席獲得が伸び悩んだことは、自民党が有権者の積極的支持を得ていないことを物語っている。

 各党の比例代表の獲得議席は自民五十七のほか、日本維新の会四十、民主三十、公明党二十二、みんなの党十四、共産党八、日本未来の党七、社民党一、新党大地一。維新は獲得議席全体では第三党だが、比例代表では第二党となった。

 小選挙区比例区今回当選公示前
民主 27 30 57 230
国民 1 0 1 2
自民 237 57 294 118
公明 9 22 31 21
未来 2 7 9 61
社民 1 1 2 5
大地 0 1 1 3
維新 14 40 54 11
みんな 4 14 18 8
共産 0 8 8 9
新日 0 - 0 1
改革 - 0 0 0
諸派 0 0 0 0
無所属 5 - 5 10

(定数)
300(300) 180(180) 480(480) 残り0
公示前勢力は欠員1。解散後の党派異動を含む
 

 

 

小選挙区投票率、戦後最低の59.32% 総務省発表

総務省が17日発表した衆院選の投票率は小選挙区で59.32%となり、戦後最低を記録した。これまでの最低は小選挙区比例代表並立制で初めて実施された1996年の衆院選で、小選挙区59.65%、比例代表59.62%。今回は、当時と比べてもそれぞれ0.3ポイントあまり低い水準だ。

 前回の69.28%から9.96ポイントの減少。比例代表は59.31%で、同じく前回から9.96ポイント下がった。全国47都道府県のすべてで前回の投票率を下回った。

 投票率は前々回の2003年衆院選で小選挙区で59.86%を記録して以降、郵政民営化が争点となった05年衆院選で67.51%、政権交代が争点だった09年衆院選では69.28%と上昇していた。

 

 

写真

 

 
自民党は「圧勝」?(NHK)

今回の選挙で、自民党は地滑り的な勝利を収め、294議席を獲得しました。
「294」という議席の数は、7年前に当時の小泉総理大臣が郵政民営化関連法案の否決を受けて衆議院を解散した、いわゆる「郵政選挙」で自民党が獲得した296議席に迫る数です。

ただ、選挙戦の最終日に応援演説で全国各地を回った自民党の閣僚経験者に手応えを聞いたところ、「郵政選挙のときのような熱気はまったく感じられなかった」と話していました。

 実際、自民党が獲得した294議席の内訳を見てみますと、全国300の小選挙区では、79%に当たる237議席を獲得したのに対し、定員180の比例代表では、32%に当たる57議席でした。

比例代表では、自民党が政権を失った前回、3年前の選挙で獲得した55議席から、わずかに2議席を上回っただけでした。
自民党が「郵政選挙」の比例代表で獲得したのが77議席、民主党が3年前の「政権交代選挙」の比例代表で獲得したのが87議席で、いずれもいわゆる支持なし層の後押しを受けた形で議席を伸ばしました。

今回、自民党は比例代表では小選挙区ほど議席を伸ばさなかったこと、さらに投票率は59.32%と、今の制度が導入された平成8年の選挙を下回って、戦後、最も低くなったことからも「圧勝」した自民党に対する支持なし層からの支持は、限定的だったことをうかがわせています。

思惑外れた第3極?

今回の焦点の一つは、民主・自民の2大政党に対抗する第3極が、どの程度、議席を確保するのかということでした。
私たちは、野田総理大臣が、ことし8月に「近いうちに国民に信を問う」と表明してから選挙報道の準備を加速させましたが、当時は大阪市の橋下市長が率いる維新などの第3極の勢いが、なかなか見通せない状況でした。

選挙を前に、橋下市長の「日本維新の会」に元自民党のベテラン議員らが名を連ねる「たちあがれ日本」を母体とした「太陽の党」が合流したほか、滋賀県の嘉田知事の「日本未来の党」に民主党を離党した「国民の生活が第一」の小沢元代表などが合流するなど、第3極はぎりぎりまで離合集散を繰り返しました。

こうした第3極の動きに対し、2大政党などからは「政策や理念の一致がない野合だ」といった批判が出されたほか、第3極同士の選挙協力は、主導権争いも絡みながら難航を極めました。

 その結果、日本維新の会と日本未来の党、それに「元祖・第3極」を標榜する、みんなの党の3党のいずれかが競合した選挙区は、全国300小選挙区のおよそ30%に当たる86の選挙区に及びました。
結局、自民党の議員がみずから「漁夫の利だ」と話しているように、民主や第3極が非自民の票をお互いに奪い合う形となる選挙区が目立ちました。

さらに、日本維新の会の幹部は、選挙戦を振り返って「準備不足もあり、支持が広がらなかった」と述べるなど、組織力を持たない第3極にとっては、野田総理大臣による異例の解散宣言から、わずか3週間で選挙戦に突入するという解散から公示までの日程の短さも戦略を狂わせることになったのだと思います。

振れる民意

自民・公明両党は、過半数を占めていない参議院で否決された法案を、衆議院で再可決させて成立させることができる325議席を獲得しました。

前回、3年前の選挙では、民主党が単独で308議席を獲得し、歴史的な政権交代を果たしました。
さらに、前々回の「郵政選挙」では、小泉総理大臣率いる自民党と公明党が327議席を獲得しています。

このように衆議院選挙の結果は、3回連続で大きく「振れる」形となり、今回、圧勝した自民党の関係者からも「選挙のたびの民意の振れ」を懸念する声が聞かれました。

「カネのかからない選挙」や「派閥政治からの脱却」など、政治改革が叫ばれて、衆議院選挙に「小選挙区比例代表並立制」が導入されてから今回が6回目の選挙となりました。

小選挙区制は、民意を集約する機能を持った制度で、政権交代を可能にする役割の一翼を担ったのは事実です。
ただ、それぞれの選挙区で、1票でも得票の多かった候補者が当選する制度のため、いわゆる「死に票」が増えて、政党の総得票数と当選者の総数にかい離が出るといった指摘や、選挙の結果がその時々の「風」に左右されやすいという見方もあります。

一方、今回の選挙は、小選挙区の「1票の格差」について、最高裁判所が「憲法違反の状態」と判断した区割りで行われました。
永田町では、すでに選挙制度を巡る議論が行われており、今回の選挙結果も踏まえて、今後、議論が加速することも予想されます。


[衆院選] 開票結果、山本太郎候補 (東京8区石原親子と戦う)

2012-12-17 | Weblog

 

脱原発」訴え続けた山本太郎候補 石原親子の組織票に及ばず

 

コンサート形式の山本太郎候補の集会。会場には溢れんばかりの人々が詰めかけ微動だにせず音楽とスピーチに聴きいった。=15日夜、東京・高円寺。写真:島崎ろでぃ撮影=

コンサート形式の山本太郎候補の集会。会場には溢れんばかりの人々が詰めかけ微動だにせず音楽とスピーチに聴きいった。=15日夜、東京・高円寺。写真:島崎ろでぃ撮影=

 「エッー」悲鳴のようなブーイングが起きた。高円寺のカラオケハウスを借り切って設えられた山本太郎陣営(無所属)の開票センター。午後8時過ぎテレビニュースが対立候補の当選確実を速報した瞬間だった。

 山本氏が選挙出馬を表明したのは公示直前の今月1日だ。「枝野さん、細野さん。この国のすべての人を被曝させた民主党は戦犯です。野田さんもそうです。首狩り族の一人として僕は行く必要がある」。悲壮なまでの決意だった。

 「脱原発、反TPP、反消費税、反憲法改正を唱える候補に入れて下さい」。
山本氏は街頭演説で繰り返した。「1%の人の利益のために99%の僕たちがなぜ生贄にならなくてはならないのか?」という理由からだ。

 主張を同じくする候補と党派の垣根を超えて共闘してゆきたい、が口癖だった。千葉4区で野田首相への刺客に立った三宅雪子候補(未来の党)の応援に駆け付けたりもした。

山本太郎候補の選挙運動を支えたボランティア。=高円寺。写真:島崎ろでぃ撮影=

山本太郎候補の選挙運動を支えたボランティア。=高円寺。写真:島崎ろでぃ撮影=

 山本候補の選挙を支えたのは約300人のボランティアだった。九州、近畿、北関東などから「手伝いたい」と言って駆け付けてきたのである。寝袋持参で京都から“押し掛けてきた”学生もいる。

 「健康に生きたいだけ。次の世代にバトンタッチしたいだけ」。山本氏の訴えは、とりわけ子を持つ母親たちの共感を呼んだ。

 「田舎から東京に出てきて10年経つが、今回初めて選挙に行く。原発事故が起きるまでは選挙に全く興味がなかった。自分の票が大切だと教えてくれたのは太郎さんだった」。4歳の子供を抱いた母親(地元・杉並有権者=30代)は切々と語った。

 山本候補は、孫の将来を危ぶむ高齢者からも好感を得ていた。ビラ配りのボランティアに「(太郎氏に)期日前投票で入れたからね」「入れるからね」と声をかけるお年寄りが少なくなかった。

 組織に頼らず生活者一人ひとりの心に訴え続けた山本太郎氏だったが、業界票と学会票で固めた石原伸晃・前自民党幹事長の後塵を拝する結果となった。「原発ゼロを目指さない」と言い切る慎太郎前知事の高笑いが聞こえるようだ。

 田中龍作ジャーナル

 

山本太郎氏、落選 人生初の円形脱毛症に…衆院選

東京8区で落選が決定的になった山本太郎氏。右側頭部には円形脱毛症も見られた

 東京8区から無所属で出馬した山本太郎氏(38)は、開票直後に、同選挙区の自民党・石原伸晃氏(55)に敗れ、あえなく落選となった。今月1日に政治団体「新党 今はひとり」を立ち上げ、脱原発などをマニフェストに掲げ選挙活動を続けたが、力及ばず。「あと1週間あったら勝てた」と毒づいた。さらに山本氏は「自民大勝」の状況にも危機感を示し、「このままでは極右化が進んでしまう。日本から脱出した方がいい」と話した。

 山本氏は、東京・高円寺のカラオケ店で開票の行方を見守った。開票スタートから2分後、まずTBSが選挙速報で伸晃氏の当確を報じると、集まった100人以上の支援者から「え~っ!! おかしいよ」と怒号が。午後8時5分にはNHKも一報。自民圧勝の戦局に、山本氏は「はい、終わり。日本は終わりです。みなさん脱出したほうがいいんじゃないすか」と、時に笑みさえ浮かべながら報道陣に語りかけた。

 思えば、怒とうの2週間だった。今月1日、自身のツイッター上で出馬を表明。政治団体「新党 今はひとり」を発足し、脱原発、反TPP(環太平洋連携協定)、反増税、憲法9条改正反対などを公約に掲げ選挙活動を続けてきた。公示前日の3日に東京8区からの立候補を表明。「締め切りギリギリだったから、周知に時間がかかった。あと1週間あれば間違いなく勝てた」と、圧倒的な支持基盤を持つ伸晃氏に対抗する選挙運動に後れをとったことを悔やんだ。

 かねて行っていた市民活動での疲れがピークに達した時期の出馬だったことから「ずっと、体調が悪かったですね。体がだるかったり、朝起きられなかったり」。右側頭部には人生初の円形脱毛も。「こんなの初めてですよ。被ばくの影響でしょう」と話した。

 敗れはしたものの、国政に一石を投じたことには手応えを感じている。「僕は安定した職が欲しいから議員になりたかったわけではない。『生きたい』というメッセージを伝えたいと思ってきた」。街頭演説で声をかけてくれる、同じ志を持つ有権者には、感謝の思いしかない。「普通なら、タレント候補なんて写メール撮って終わり。でも、30分以上も立って僕の話を聞いてくれた。これは伝わってるでしょう」と力強く話した。今後の去就は未定だが、自身のメッセージは発信し続けていくという。

 

 山本さん、選挙戦ご苦労さまでした。脱原発の戦いはこれからです。”

 

参考:確定得票 

東京8区 市区町村名 杉並区  

  氏名得票数・得票率略歴政党新旧重複 
当選:小選挙区 写真:いしはら のぶてる 石原 伸晃 132,521・46.93% 得票 〈元〉党幹事長 自民 比例 動画を見る
  写真:やまもと たろう 山本 太郎  71,028・25.15% 得票 俳優 無所    
  写真:まどか よりこ 円 より子  54,881・19.43% 得票 〈元〉参院議員 民主 比例  
  写真:じょうほ まさたけ 上保 匡勇  23,961・ 8.49% 得票 民青都常任委員 共産    
小選挙区で当選 / 比例区で当選 / どちらかで当選

 

東京3区 市区町村名 品川区、大田区3区域、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村

  氏名得票数・得票率略歴政党新旧重複 
当選:小選挙区 写真:いしはら ひろたか 石原 宏高 122,314・41.95% 得票 〈元〉興銀行員 自民 比例 動画を見る
当選:比例区 写真:まつばら じん 松原 仁 120,298・41.26% 得票 〈元〉国家公安委長 民主 比例 動画を見る
  写真:いけだ ごうきゅう 池田 剛久  25,773・ 8.84% 得票 〈元〉衆院議員秘書 未来 比例  
  写真:こうざい かつすけ 香西 克介  23,167・ 7.95% 得票 党地区委員長 共産    
小選挙区で当選 / 比例区で当選 / どちらかで当選

 

千葉4区 市区町村名 船橋市

  氏名得票数・得票率略歴政党新旧重複 
当選:小選挙区 写真:のだ よしひこ 野田 佳彦 163,334・57.28% 得票 首相 民主 比例  
  写真:ふじた みきお 藤田 幹雄  72,187・25.31% 得票 〈元〉ソニー社員 自民 比例  
  写真:みやけ ゆきこ 三宅 雪子  28,187・ 9.88% 得票 〈元〉フジTV社員 未来 比例 動画を見る
  写真:さいとう かずこ 斉藤 和子  21,459・ 7.53% 得票 党地区常任委員 共産 比例  
小選挙区で当選 / 比例区で当選 / どちらかで当選

[衆院選] 開票結果、埼玉12区、新人川島良吉(94歳の気骨の立候補-反原発・日中友好外交宣言)

2012-12-17 | Weblog
 
開票結果:

埼玉12区 市区町村名 熊谷市12区域、行田市、加須市、羽生市、鴻巣市12区域

  • 確定得票
 
  氏名得票数・得票率略歴政党新旧重複 
当選:小選挙区 写真:のなか あつし 野中 厚 65,98931.99% 得票 〈元〉県議 自民 比例  
  写真:もりた としかず 森田 俊和 55,66326.98% 得票 〈元〉県議 無所    
  写真:ほんだ ひらなお 本多 平直 36,50017.69% 得票 経産政務官 民主 比例  
  写真:ながぬま ひろゆき 永沼 宏之 35,50017.21% 得票 〈元〉行田市議 みんな 比例  
  写真:おおの たつお 大野 辰男 10,4705.08% 得票 党県常任委員 共産    
  写真:かわしま りょうきち 川島 良吉 2,1691.05% 得票 〈元〉農業 無所    
小選挙区で当選 / 比例区で
 
 
 
 
 
 
12月12日、衆議院議員選挙で埼玉12区に無所属新人で立候補している川島良吉さんは、今回の選挙で最高齢となる94歳。ポスターには反原発などが公約として書かれている(2012年 ロイター/Ruairidh Villar)
 
12月12日、衆議院議員選挙で埼玉12区に無所属新人で立候補している川島良吉さんは、今回の選挙で最高齢となる94歳。ポスターには反原発などが公約として書かれている(2012年 ロイター/Ruairidh Villar)
 

16日に投開票を迎える衆議院議員選挙。埼玉12区に無所属新人で立候補している川島良吉さんは、今回の選挙で最高齢となる94歳だ。

 出馬の動機は、既成政党の足並みが揃わない分裂状態に我慢ならなかったことだった。

「たまたまテレビを見ていたら、1人でも立候補できることが分かった」と語る川島さん。

供託金の300万円は、自分の葬式代を切り崩して捻出したという。

立候補締め切りの3時間前に滑り込みで届け出たが、その際、窓口の女性から「本気ですか」と尋ねられたそうだ。

 川島さんは妻や多くの友人をすでに亡くしており、家族会議を開いてサポートを呼び掛けた。

表立った街頭活動はしていないが、反原発などを公約として記載したポスターは掲示板にしっかりと貼られている。

 選挙戦で注目を集めるテーマの1つに、尖閣問題などで冷え込む日中関係が挙げられるが、日中戦争で7年間従軍した経験を持つ川島さんは、「戦後の厳しい状況を生き抜く上で、中国人は私を助けてくれた。私は彼らを良く知っている」と話す。

 高齢化社会が進む日本で、川島さんは文字通り彼らの代弁者として選挙戦に臨む。