8月の内閣改造に伴う新任閣僚らの資産公開で、稲田朋美防衛相(衆院福井1区)が、夫名義で防衛装備品を受注する重工大手3社の株を持っていることも目を引く。内訳は、

▽三菱重工業3000株

▽川崎重工業6000株

▽IHI8000株。

装備品を調達する防衛装備庁によると、2014年度の企業別契約金額は

▽三菱重工業が2632億円で1位

▽川崎重工業は1913億円で2位

▽IHIは619億円で6位。

稲田氏が行政改革担当相を退いた14年9月時点の資産公開で3社の株はなく、それ以降に購入したとみられる。

政府は同年4月に新たな防衛装備移転三原則を設け、それまで禁じていた武器輸出を事実上解禁した。

稲田氏の事務所は取材に、防衛省トップが親族名義で防衛産業株を保有する是非について「答えられない」、購入の経緯は「配偶者のことなので承知せず、すぐには確認できない」と回答した。