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自民党圧勝、2大政党時代終えん 

2012-12-17 | Weblog

民主党は公示前の二百三十議席から五十議席台まで激減させる歴史的な大惨敗で、自民党との二大政党は事実上崩れ去り、自民党一極時代を迎えることになった。野田佳彦首相は十六日夜、党代表を引責辞任する考えを表明。政権運営の迷走や党分裂などの代償は大きく、離れた国民の期待を取り戻すことはできなかった。

 野田首相は十六日夜の記者会見で「政権交代した時の期待に応えることができなかった。深くおわびしたい」と述べた。二十六日にも召集される特別国会までに新代表を選出したい考えを示した。「ポスト野田」には岡田克也副総理、前原誠司国家戦略相、細野豪志政調会長らの名前が出ている。

 ただ、今回の大惨敗は民主党が二大政党の一極を担う資格を失ったともいえる結果で、党への打撃は大きい。誰が代表になろうと、党運営の混乱は当面続くことになる。

 民主党は二〇〇〇年の衆院選以降、少なくとも百議席規模を維持し、自民党と第一党の座を争い続けてきた。〇九年の衆院選では念願の政権交代を実現した。

 しかし、今回は二百三十議席を超える差を自民党につけられた。第一党と第二党の差がこれほどの大差になったことは九六年の小選挙区制度導入以降初めてで、もはや、二大政党とはとてもいえない。民主党は第二党の座はかろうじて維持したものの、第三党の日本維新の会との差はわずかだ。

 民主党の最大の敗因は政権交代で約束したマニフェストを実現できなかったことに対する有権者の批判にある。また、マニフェストになかった消費税増税を断行したことに国民は「裏切られた」との不信感を抱いた。民主党がかつて強みをみせた無党派層についても、支持が大幅に離れ、惨敗に結びついた。

 選挙戦で首相は脱原発の方向性を強めたが、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働を押し切ったことなどで、やる気が疑われて、支持拡大に結びつかなかった。

 首相は「古い政治に戻していいのか」などと、自民党政治や、安倍晋三総裁の保守派ぶりを批判したが、これも不発に。国民は野田首相の主張そのものに耳を貸さなくなっていたといえる。 TOKYO

 


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