令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編(27)採(と)らずは止(や)まじ

2012年09月21日 | 巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編
【掲載日:平成24年9月21日】

わたの底 しづく白玉 風吹きて 海は荒るとも らずはまじ



真面目まじめ男は 一途いちずが命
何があろうと 男気おとこぎ通す
がんけ祈る この恋成就みのれ
例え神罰しんばつ 当たろとまま

わたの底 しづく白玉 風吹きて 海は荒るとも らずはまじ
うみそこに 沈む白玉 風吹いて 海荒れたかて らんでくか》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一七)
(男決めたら とおさでなるか)

底清み しづける玉を 見まくり たびりし かづきする海人あま
《底よて 見えてる白玉たまを 手に仕様しょうと ごうてもぐる 海人あまやでわしは》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一八)
大海おほうみの 水底みなそこ照らし しづく玉 いはひてらむ 風な吹きそね
大海おおうみの 底で輝く 白玉を 願掛がんかるで 風吹きないな》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一九)
れて仕舞しもたら 命もらん)

水底みなそこに しづく白玉 ゆゑに 心尽して 我が思はなくに
《水の底 沈む白玉 一筋に わしおもてんは お前だけやで》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三二〇)
伊勢の海の 海人あまの島津が 鰒玉あはびたま りてのちもか 恋のしげけむ
伊勢いせ海の 漁師う 志摩しま真珠しんじゅ 手に入れたかて まだまだしで》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三二二)
一途いちず思いよ お前に届け)

葦の根の ねもころ思ひて 結びてし 玉のといはば 人かめやも
《思い込め 結びつないだ 玉のひも ほかの誰にも かせはせんぞ》【玉に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三二四)
 何があろとも 離しはせんぞ)

つきくさに ころもらむ 朝露に 濡れてののちは うつろひぬとも
《露草で ふくめようや 朝露に 濡れてせても かまへんよって》【草に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三五一)
 苦労覚悟や お前はどうや)

木綿ゆふけて いはふこのもり 越えぬべく 思ほゆるかも 恋のしげきに
《神さんを まつ神社やしろに 越えはいり ばちも覚悟の 恋はげしんや》【神に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三七八)
(命っても 恋かなえるで)



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