【掲載日:平成24年9月21日】
海の底 沈く白玉 風吹きて 海は荒るとも 採らずは止まじ
真面目男は 一途が命
何があろうと 男気通す
願掛け祈る この恋成就
例え神罰 当たろと随よ
海の底 沈く白玉 風吹きて 海は荒るとも 採らずは止まじ
《海底に 沈む白玉 風吹いて 海荒れたかて 採らんで措くか》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三一七)
(男決めたら 通さでなるか)
底清み 沈ける玉を 見まく欲り 千度ぞ告りし 潜きする海人
《底清よて 見えてる白玉を 手に仕様と 願ごうて潜る 海人やでわしは》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三一八)
大海の 水底照らし 沈く玉 斎ひて採らむ 風な吹きそね
《大海の 底で輝く 白玉を 願掛け採るで 風吹きないな》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三一九)
(惚れて仕舞たら 命も要らん)
水底に 沈く白玉 誰が故に 心尽して 我が思はなくに
《水の底 沈む白玉 一筋に わし思てんは お前だけやで》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三二〇)
伊勢の海の 海人の島津が 鰒玉 採りて後もか 恋の繁けむ
《伊勢海の 漁師採る云う 志摩真珠 手に入れたかて まだまだ欲しで》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三二二)
(一途思いよ お前に届け)
葦の根の ねもころ思ひて 結びてし 玉の緒といはば 人解かめやも
《思い込め 結び繋いだ 玉の紐 他の誰にも 解かせはせんぞ》【玉に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三二四)
(何があろとも 離しはせんぞ)
月草に 衣は摺らむ 朝露に 濡れての後は 移ろひぬとも
《露草で 衣染めようや 朝露に 濡れて褪せても 構へんよって》【草に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三五一)
(苦労覚悟や お前はどうや)
木綿懸けて 斎ふこの社 越えぬべく 思ほゆるかも 恋の繁きに
《神さんを 祀る神社に 越え入り 罰も覚悟の 恋激しんや》【神に寄せて】
―作者未詳―(巻七・一三七八)
(命放っても 恋叶えるで)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/2e/90ff6950c682ee24633665d164681c61.jpg?random=9e6e69592490ab8470627f551eabc830)