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豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

「お菓子とシャ-ト」

2025年03月22日 | あれこれ
 
 2025年3月20日はぼくの75歳の誕生日だった。
 お祝いにお菓子と、妙にぼくに縁のありそうなロゴの入ったTシャツをプレゼントされた。
 Tシャツには “Legends Were Born in March 1950.All Original Parts Aged Perfectly” というロゴが入っている。誰がどういう文脈で言った言葉なのか、出典が何なのかぼくにはわからないが、1950年3月生まれのぼくもその “Legends” の一人でありたいものである。すべてのパーツがパーフェクトに年齢を重ねているとは言いかねる昨今ではあるが。

      

 サマセット・モーム「お菓子とビール」にあやかって、「お菓子とシャート」というタイトルをつけることにした。
 モームの「お菓子とビール」の原題は “Cakes and Ale”、イギリスではビールとエールとラガーは区別されるから上田勤訳の新潮文庫版のタイトルは「お菓子と麦酒」となっているのだろう。「お菓子とビール」とは妙な取り合わせで、どんな含意があるのかぼくにとっては謎だった。その昔12月24日に新宿歌舞伎町の居酒屋でゼミの忘年会をやったら、飲み放題にイチゴのショートケーキが一人一切れついてきたことがあった。まさに「お菓子とビール」だった。
 いま読んでいる本によれば、「お菓子とビール」という言葉はシェークスピア「十二夜」や「ヘンリー8世」に出てくる言葉で、甘い物から辛い物までご馳走を並べて歓待するという意味で、モームでは主人公ロウジーを甘いもの、モーム自身の警句や皮肉を辛いものに見立てているのだろうという(日高八郎「お菓子とビール」朱牟田夏雄編「サマセット・モーム」研究社、90頁)。

 2025年3月22日 記