小海線、HIGH RAIL1375の旅
8月16日は女房の誕生日。
本人の希望で、小諸から小海線に乗って、野辺山を経由して小淵沢に行き、同じルートの帰り道に、野辺山で下車して、夏の星座を観察するというJRの企画する列車の旅に出かけた。
ただし、明け方は土砂降り、12時前に中軽井沢駅に到着した頃も弱い雨。
13時39分中軽井沢発のしなの鉄道で小諸に。
途中の信濃追分の、浅間山が一番美しいといわれている場所も曇っていて、浅間山は全く見えない。
小諸駅で小海線に乗り換え。
14時22分小諸発の、“High Rail 1375”2号 “スイーツ・コース”小淵沢行きに乗る。
佐久平駅は新幹線の乗換駅になっているので、駅前は一番賑やかだった。
次の停車駅、岩村田は高校時代に学生村でひと夏を過ごした町。
様変わりしていて、どこだか見当もつかない。
そもそも駅名からして、当時地元の人は「いわむらた」と言っていたのに、今では「いわむらだ」になっていた。
山の中腹の農家の、昔は蚕棚だったような天井の低い2階だった。帰る日の前日に、その家の畑でみんなでじゃがいも掘りを手伝った。ミカン箱1箱、お土産に掘ったじゃがいもをくれた。
中込も、祖母の知人のお婆さんが一人で暮らしていて、一度会いに行ったことがある。
中込学校(?)という古い学校の建物が残っていて、ホールの天井に、ロンドン、ワシントン、パリなどを示す方向が書いてあった。世界を目ざしていて、東京など眼中になかったのだろう。
中込駅で信州リンゴジュースとマドレーヌが振る舞われる。料金に入っているのだろうけど。
“スイーツ・コース”のスイーツもこの辺で出たんだったか・・・。
冷えた桃のケーキとコーヒー(か紅茶)。
臼田、八千穂で停車して、小海。
信濃川上の次は、野辺山。
標高1375メートル。日本で一番標高が高い(JRの?)駅である。
野辺山の次が清里。
20年以上前だろうか、“アンノン族“(分かるかなあ?)が、オフホワイトの長いスカートに、麦藁帽などかぶって、ペザント・ルックで闊歩していたころの面影はない。
駅前の空き家になった建物が、白い三角屋根だったりして、あのころの“メルヘン”チックを思い出させるくらい・・・。
途中雨が強くなったりもしたが、山梨県に入ると、うっすらと夕日も差すようになり、富士山の山頂もチラッと見ることができた。
ただし、一瞬だったので、写真は撮ることができなかった。
16時54分着、小淵沢駅に到着。
小淵沢駅の駅舎は立派になっていたが、駅に面して土産店が2軒あるだけで、駅前商店街はさびしい。
観光案内所も17時で閉まってしまっている。
工事監督のおじさんに、「1時間くらいで往復できる見どころはありませんか?」 と尋ねたが、にべもなく「この辺には何もないね」と言われてしまった。
帰りは、18時20分小淵沢発、“HIGH RAIL 1375”星空号“オリジナルグッズ・特製弁当”コース。
オリジナルグッズは星空号のイラスト入りのブランケットとビニール・シート(?開けてないので)。
本来ならこれで暖をとりながら、野辺山駅前の公園に寝そべって夏の星空を眺めるのだろう。
18時58分、野辺山駅着。
小雨がぱらつく中、星空ならぬ、駅から5分ほど歩いて、地元の体育館で星空のDVDを見るだけ。
朝方の激しい雨を思うと、土砂降りでなかっただけ幸運と言わなければならない。
野辺山駅で星空見学の予定だったが、小雨もよいの曇り空だったので、代わりに車内の天井に投影された星空をアップしておこう。
再び列車に戻り、暗闇の中を走り、21時51分に小諸駅に戻る。
途中やたらと停車時間が長い。5分、10分と停車する。
単線のため駅で行き違うために停車しているというわけでもなさそう(対向車が来ない)。
あと5分早く小諸に戻っていれば1本前の軽井沢行きの電車に乗れたのだが、1時間近く小諸駅で時間をつぶして、22時38分の軽井沢行き最終列車で、中軽井沢に戻る。
星など一つも拝めなかったが、雨に降られなかっただけでも、もって瞑すべしということか。
2017/8/19 記