銀花

2019-02-04 21:14:57 | お宝
この雑誌が消えて何年になるだろう

創刊の頃はよく買っていたのに

手元にのこっているのは二冊だけ

引っ越しのときに処分したのだ

いまでは日本の隅っこに残っている美しいものも

メディアになにかしら引きずり出されてさらされて

手垢をつけられて

奥ゆかしさや孤高の美しさを感じさせることが少なくなった

そう思うのは

ひさびさにこの本を手にとって

これを初めて目にしたときはそんなことはなかったと思うからだ

もう手元にはない45年前の銀花の中に

黒田辰秋の特集では椅子が京都の進々堂にあると載っていたので

腰かけに行ったことがある

バンコなので真ん中にすわると両側にほかの人が来ると

大きくまたがないと外に出られなかった

丹波の特集では栃餅を食べる風習があると知り

探して探してやっと鞍馬でみつけた

その頃私はガリ版のエッセイ集を時々作っていたのだが

草の遊びをまとめた「くさのあそび」も書いた

その後

茉莉さんが「石井さんの真似をした本がある」と教えに来た

それが銀花の草花童戯集特集だった

それをまとめた人は東京の下町で日本の遊びをまとめていた

そこにないものを知らせようと私のガリ版刷りを送ると

学門的にまとめないと意味がないという風の返事が来た

銀花の編集長にも他のエッセイと一緒に「くさのあそび」を送ると

“一度あなたにお会いしたい”という返事が来た

銀花を創刊した名編集長として知られた人だった

いつかまた

初期の頃の銀花を集めてみたい





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