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京畿道安山市・安山駅とその周辺の様子など

2014-04-19 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]


16日に発生した元マルエーフェリー「フェリーなみのうえ」こと清海鎮(Chonghaejin)海運「セウォル」号沈没事故は、多数の死者・行方不明者発生が報じられるなど、近年では類を見ない程の大惨事となってしまい、それもMAKIKYUよりもずっと若く、まだ人生これからの高校生が多数というのは余りに…と感じます。
(写真は前回記事でも使用した、清海鎮海運HPからの転載画像です)

事故後救出された壇園(Danweon)高等学校の教頭が、事故で多数の犠牲者が発生した事を苦に自殺してしまい、救助活動に当たっていた隊員の事故死者も発生するなどの2次被害も発生しており、これ以上の被害が出ない事を願うと共に、今後1人でも救出者が多く出る事を願いたいものです。

今回の清海鎮海運「セウォル」号沈没事故では、船舶の相次ぐ改造や無謀な操船、異常発生後の対応などあらゆる点で杜撰さが際立っており、止む無く発生した不幸な事故ではなく、これでは事故が発生しない方が不思議とも感じる有様で、2年程前に千葉県印西市の陸援隊(針生エキスプレス)が怠起した関越自動車道高速ツアーバス事故を連想する方も少なくないかと思います。

「セウォル」号沈没事故は大韓民国(韓国)で発生していますので、MAKIKYUにとっては一応異国で発生した事故とはいえども、既に韓国へは10回程足を運んでおり、沖縄などよりも遥かに至近な土地ですので、全く知らない所で発生した余所事とは言い難く、以前大邸(Daegu)で発生した地下鉄1号線・中央路(Jungangno)駅における放火事故と共に、非常に身近な所でこんな事が…とも感じます。

事故後盛んに報じられている壇園高等学校の所在地、京畿(Gyonggi)道・安山(Ansan)市は、韓国に馴染みのない方などは、今回の事故で初めて名前を聞いたという方も少なくないかもしれませんが、MAKIKYUは何度も足を運んだ事がある所で、2年程前に訪問した際に撮影した写真を、幾つか取り上げたいと思います。

安山市はソウルの南西に位置し、ソウル中心部から地下鉄4号線と相互直通運転を行っている安山線電車を利用すると、概ね1時間程度で市内各駅へ到達できます。

 
2社相互直通運転を行っている路線だけあり、KORAIL車両が主流を占めながらも、時折ソウルメトロ車両の姿を見る事もできます。

バス大国だけあってソウル市内や近郊の各所との間を結ぶバス路線も多数存在しており、余り観光で外国人が足を運ぶ所ではありませんが、その気になればソウルから簡単に足を運ぶ事ができ、郊外のベッドタウンながらも75万人もの人口を誇る辺りは、人口密度の高い韓国ならではと感じます。


壇園高等学校やそのすぐそばへは足を運んだ事がなく、最寄駅のKORAIL広域電鉄安山線・古桟(Gojan)駅も電車で通っただけですが、その2駅西側に位置する安山駅などは、MAKIKYUも以前利用した事があり、安山市内と近郊都市を結ぶ市内バスにも乗車した事があります。
(壇園高等学校は、最寄駅の古桟駅からは2km北側に位置しています)


安山駅は一部列車の始発・終着駅となっており、緩急結合も可能なホーム2面4線+留置線という、郊外主要駅の典型と言った雰囲気の駅ですが、市内中心部からは少々離れている事もあり、駅周辺はそれほど栄えている雰囲気では…と感じたものでした。

この安山市では、市名を関した「安山」駅よりも、3駅程ソウル市内方向へ向かった「中央(Jungang)」駅周辺の方が栄えており、市外バスターミナルは中央駅の徒歩圏に位置する他、安山市庁(市役所)も中央駅と一つ安山方にある古桟駅とのほぼ中間辺りにあります。

中央駅は改札こそ入出場していないものの、安山から乗車した都心方向の列車を一旦同駅で下車し、ホームに降り立った事があります。


中央駅は相対式2面2線で運用されているものの、待避線を増設できる様に設計されているのも大きな特徴で、韓国の都市鉄道では今後の更なる発展を見越して、設備的に余裕が見受けられる路線・駅が他にも多数存在します。


中央駅周辺は巨大な「アパート」と呼ばれる集合住宅が、至る所に見受けられる典型的な韓国のベッドタウンの光景が拡がっています。

この安山線の開業自体、最も古い区間でも1988年と比較的歴史が浅いのですが、元々の鉄道線を複線電鉄化した路線などを除くと、ソウル近郊の都市鉄道では少数派の全線地上区間を走る路線と言う事もあり、MAKIKYUにとってもソウル近郊ではお気に入り路線の一つで、全線立体交差で踏切が見受けられないのも、比較的新しい路線(それでも開業から日が浅い路線が多い韓国の都市鉄道の中では、老舗の部類に入ります)らしいと感じる所です。

日本国内とはやや雰囲気が異なる面などもあるものの、何度も足を踏み入れたことがある典型的なベッドタウンと言った雰囲気の安山市が、事故現場の珍島(Chindo)と共に、セウォル号事故で名前が知れ渡ってしまったのは悲しい話です。

この事故によりこれらの地域だけでなく、韓国全土でイベントの相次ぐ自粛など、重苦しい雰囲気となっていますが、再び同様の悲劇が起きない事を願いたいものです。



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