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昆明軌道交通1・2号線~市内南北を結ぶ都市鉄道

2018-03-13 | 鉄道[中華人民共和国]

先日「MAKIKYUのページ」では、中国雲南省の省都・昆明市内を走るメーターゲージ(軌道幅1000㎜)路線に関して取り上げましたが、現在昆明の市内交通として運行している軌道系交通機関は、このメーターゲージ路線以外に地鉄(昆明軌道交通)も存在しています。

昆明軌道交通は運行開始から日が浅く、ここ数年各地で開業が相次ぐ中国都市鉄道の典型とも言える路線の一つですが、昨夏MAKIKYUが混迷を訪問した時には1・2号線のみが運行を行っていました。

1号線は市内中心部の環城南路から南方へ向かい春融路で2方向に分岐、大学城南と昆明南站の2箇所が終端駅となっており、2号線は環城南路から北方へ向かい、北部汽車が終端駅となっています。


1号線~2号線は直通運転を実施、実質的には両者合わせて1路線と言っても過言ではない状況で、列車は北部汽車~昆明南と北部汽車~大学城南の2系統交互運行となっています。

1号線は途中に南部汽車・昆明火車も存在、2号線は途中に昆明北も存在し、1・2号線を使えば市内の主要火車(鉄道)各駅をはじめ、南北の汽車(バスターミナル)間を乗換なしで移動する事も出来ますので、市内交通は専ら市内公共汽車(路線バス)頼みだった数年前と比べると、市内移動の利便性は飛躍的に向上したと言っても過言ではないと思います。


駅設備は近年開業した路線という事もあり、地下にある各駅にはスクリーン式ホームドアが設けられています。


地上駅も成人の首辺りまでの高さがあるホームドアが設けられ、駅構造などは最近の中国都市鉄道における標準的なものいう印象です。

 
乗車券は繰り返し利用するICタイプ、中国では トークン式とカード式の双方が出回っていますが、昆明軌道交通で用いられているのはカード式となっています。


1・2号線の車両は4扉車6両編成、塗装は白と赤(ラインカラー)の2色となっており、非貫通型の前面やプラグドアを採用した乗降扉などは、中国の地鉄では採用事例も多いですが、日本の地下鉄では見る事が出来ないものです。


車内も天井が低く簡素な内装、プラスチックの硬い座席で荷棚がなく、車両間の貫通路は仕切扉無しの広幅タイプとなっており、これも日本の地下鉄や都市鉄道とは大違いですが、中国では標準的なものです。


運転席背後も前面展望は望めない構造で、乗り鉄を楽しむ車両という雰囲気ではありませんが、2号線の終端付近と1号線の南部汽車駅周辺は地上区間となっています。


そのため車内から発展途上ながら急速に開発が進む昆明の街並みを眺めたり、地上駅に入線する列車の姿を撮影できる点は、中国の地鉄では幾つも存在する全線地下路線では叶わない楽しみと言えます。

またMAKIKYUが昆明を訪問した際は、運行している地鉄は1・2号線のみでしたが、現在は他に市内東部にある長水機場(空港)を発着する6号線と、東部汽車で6号線と接続、途中駅で2号線とも接続する3号線も載客試運営という形で運行しています。

昆明市内でバスに乗車した際には、車中から6号線の車両を眺める機会もあり、こちらは白と青の2色を纏った車両が途中駅に留置されている姿を目撃しています。

昆明では他にも1・2号線の延伸計画をはじめ、4号線や5号線の建設計画などもあり、今後足を運ぶ機会があるか否かも分からない街ですが、もしまた数年後に昆明へ足を運ぶ機会があるなら、その際は軌道交通(地鉄)も大きく変貌しているだろうな…と感じたものでした。



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