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JR東日本 E721系1000番台車~4両固定編成で登場した増備車両

2017-01-26 | 鉄道[東北]

東日本大震災の大津波で被災したJR常磐線の福島~宮城県境を挟む区間(相馬~浜吉田)は、震災から5年半以上不通が続き、仙台~相馬周辺の移動は非常に不便な状況が続いていましたが、昨年末に一部区間の軌道を内陸に移設して復旧開業しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、ご存知の方も多いと思います。

未曽有の大災害となった東日本大震災は、被災地域特に大津波で甚大な被害を被った太平洋沿岸各地の復興はまだまだの感がありますが、常磐線相馬~浜吉田間の復旧は、震災復興が少しづつ進んでいる事を実感させられる出来事の一つと感じています。

この常磐線復旧による車両運用増と老朽車両淘汰を兼ね、JR東日本では震災以前に仙台地区向けに大量導入された近郊型電車・E721系の増備車が昨年末に大量導入され、今年に入ってから納入される車両も相次ぐ状況になっています。

E721系は仙台空港アクセス線向け車両を含め、既存車両は全て2両編成で製造・導入されており、大抵は複数編成併結して運用(一部2両運行もあり)する事で、運用の柔軟性を持たせていたのが特徴です。

しかしながら4両編成での運行も非常に多い事から、1000番台と付番され昨年末~今年にかけて導入の車両は4両固定編成での導入となっており、MAKIKYUも今年に入ってからこの1000番台車に乗車機会がありました。

 
1000番台ではE721系では初の中間車が大量に登場、この中間車は乗車位置を既存E721系(0番台)2両編成×2編成の運用時とドア位置を合わせており、2~3両目の連結面側の座席数が少なくなっているのが大きな特徴で、これは近年新潟地区で導入が進んでいる新型車両・E129系電車の4両編成と共通します。

 
装いも0番台では緑帯の下に配されている赤帯がピンク帯に代わり、4両固定編成である事が一目瞭然になっていますが、帯色と編成構成を除くと0番台との差異は少なく、両者で設備格差を感じる事は殆どない状況です。
(ただE721系1000番台は0番台だけでなく、701系との併結運行も頻繁に行われており、701系との併連運用だと様々な面で格差が存在します)

 
客ドア付近の写真(左側が1000番台・右側が0番台)を見ても、差異を探すのは間違い探し状態と言っても過言ではないですが、新潟地区のE129系や首都圏で大勢力を築いているE233系などと異なり、E721系では1000番台でも客ドアの内側が化粧板仕上げにならなかったのは少々残念な気がします。

首都圏ではJR・私鉄共にLCDモニターによる多言語情報案内なども当たり前になりつつあり、仙台圏でも開業から1年強の地下鉄東西線では各車両でLCDモニター完備になっている事などを考慮すると、相変わらずの6文字表示1段3色LEDによる文字情報案内もやや見劣りが否めない気もします。

E721系自体が一般車両としての完成度はまずまずと感じる電車で、編成構成以外は極力0番台と仕様を統一する事を意図したのだとすると、個人的評価としてはとりあえず合格点かな…という印象で、登場したばかりのE721系1000番台が常磐線の内陸移設復旧区間を行く写真が報道されているのを見た際には、常磐線の福島~宮城県境区間と沿線地域の復興を象徴するワンシーンとも感じたものでした。

ただ鉄道旅行者からの評価が割合高く、個人的にも比較的好印象の719系電車がこの車両による代替淘汰対象になってしまうのは少々残念とも感じているのですが…



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