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北京地鉄13号線

2006-10-23 | 鉄道[中華人民共和国]
「MAKIKYUのページ」では時折中国の交通に関する話題を掲載していますが、今日は北京の地下鉄について取り上げたいと思います。

北京の地下鉄は現在、市内を東西に走る1号線(四恵東~頻果園)、中心部の取り囲むように環状運転を行う2号線、1号線と接続して北京の東郊へ向かう八通線(四恵~土橋)、そして城鉄とも呼ばれる13号線(西直門~東直門)の4路線があり、これらは全て第3軌条方式による集電が行われているのが特徴で、この他に5号線と呼ばれる新線の建設工事なども現在行われています。

今日取り上げるのはその内の13号線で、この路線は両端で2号線と接続して市内北郊を大回りする路線で、東直門駅周辺以外は全て地上区間を走るので乗り応えもそれなりにありますが、専らベッドタウンを走る事もあり、レールファンや物好きの方が敢えて乗りに行くのは別とすると、沿線に知り合いでも居ない限り、旅行で訪来した外国人が使う機会は殆どない路線です。

この路線は運賃体系も他路線とは異なり、13号線内3元・2号線(~1号線)乗り継ぎは5元という運賃設定となっていますが、他の北京地鉄各線では未だに入口で薄い紙製乗車券の副券を服務員が切り取るという、古典的な改札方法(こんなのは中国でも北京だけ・最近はICカードも導入されていますので自動改札機導入も時間の問題ですが…)を実施しているのに対し、この13号線だけは他線と独立した運賃体系という事もあって自動改札機が導入されており、それも日本で御馴染みの日本信号製の新型が採用され、磁気化された乗車券も日本でよく使われている磁気券とよく似たものを使用しているのが特徴です。

使用されている車両も1・2号線辺りで走っている非空調のボロ(1号線はVVVFもありますが…)とは異なり、VVVFインバーター制御(東洋IGBT)を採用した空調付きの新型車両が導入(開業当初は違う車両も走っていた様ですが…)され、4両編成で運行されていますが、これも殆どの車両はデザイン的には何だか野暮ったさを感じさせるモノ(写真)で、上海などの垢抜けた感じの地鉄車両とは様相が異なります。

ちなみにこの車両は他の北京地鉄の大多数の車両と同様に先頭車両が電動車で、また客室最前部は中央の乗務員室扉部分だけ窓もあり、これは上海などの中国他都市の地鉄にはない特徴です。

この乗務員室扉は透明のガラスですので、ここから運転の様子や前方の展望が楽しめるのは魅力で、T字型のワンハンドルマスコンの操作や、これと連動してモニターに表示される「牽引」(力行)や「制動」といった表示、すれ違う車両や開発途上にある沿線の街並みなどを眺めていると、時間が過ぎるのもあっという間に感じられます。

ただこの路線は線路幅が標準軌(1435mm)で線形も悪くなく、車両も新型を用いているのも関わらず運行速度が最高70㎞/hと低いので、駅間が長い区間ではノロノロと惰行で走っている区間が多い事と、中心部を走る1・2号線とは運賃が別立てでバスより割高な事、それにやたらと終電が早い(全区間運行の列車は21時台が最終)といった問題があり、終電に関しては最近ようやく改善された様ですが、他の問題に関しては今後の課題かと感じます。


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